【イタリア】シェフへの道 〜真っ直ぐ前とだいたい〜
先週末は、昼と夜両方入りました。
久しぶりに暑さが戻り、朝から人の多さを感じました。
朝は仕込みの時間
ランチ営業に入ると言うことは、下準備をするということです。
朝は注文しておいた野菜や食材が既に厨房にとどいています。
次々にやってきます。
この到着して、厨房を満たすときに興奮を覚えます。
さっきまで出尽くして隙間があった巨大冷蔵庫の棚に
所狭しと詰め込まれていきます。
この巨大冷蔵庫、ウォークインクローゼットとような、
数歩勧めるほどの奥行きがあります。
だから、奥の食材はたまに使うもので、
手前のものは頻繁に出し入れをするものです。
野菜類は、朝の段階で必要なものを下準備に使い、残りは一番奥の棚に入れます。
昨日届いたものを一度出して、古いものから使うために容器に分けていく。
この作業も好きで、整頓されて見やすく使いやすさを
いつも追求して勝手に改善しています。
野菜の下準備は、揚げ物用、オーブン料理用、サラダ用、パスタ用などに切り分けます。
イカやタコは一度下茹でをします。
どちらもグリルにしたり、揚げ物になります。
ソースづくり
私が行った作業は、ソースづくり。
ビーツソース
ビーツ: 赤蕪は、既に煮たものを購入しています。
袋から出すと赤い汁が出て、次々に染めて行く。
まな板も棚も、服に付いた時にゃ格闘です。
ゆっくり袋から出し、皮を剥いで攪拌機へ。
そこに、塩少々、胡椒、植物油をいれるんですが、
油の量はシェフの目分量。
「はい、入れて。」と言われ、「OK」と言われたのが、
意外にも早かったんです。少ないんだなと。
「分量は説明できないから、だいたいで覚えてね」と。
続いて、にんじんソース
揚げ物用の野菜を長い千切りにするんですが、スライサーを使って行います。
この時、人参の中心部である硬い部分は使いません。
その残った芯ばかりを薄く切って、にんじんソースをつくります。
まずは切る作業から。
シンクの上でまな板を橋のように掛け、
下に容器を置いて、切ったら下へ落とすようにしていましたが、
シェフから「待った!」
「安定しない場所ではなく、きちんと作業台の上で、
身体を真っ直ぐ前に向かいなよ!」と忠告を受けました。
「これは料理の基本です!」
ごもっとも。
さらに、斜めの変な角度で切っていました。
どうしても、食事や勉強をしている時に姿勢が
歪んできます。
それが厨房の作業中でも、寄りかかったり、
前屈みになりすぎたり、
正しくない態勢になってしまいます。
普段のだらしなさがここに出てくるんですね。
この後、何度も意識して正すようにしました。
さて、にんじんソースの作り方
耐熱容器に刻んだにんじんと、少しの水、半個分のレモン汁、塩を入れ、
レンジで20分。
クタクタになったにんじんと植物油を
専用のマシンで攪拌。マヨネーズほどの柔らかさにします。
この時の油の量は、先ほどと同じくらい。
"案外少ないのね!" というところで止めました。
攪拌し数分経ったところで、シェフの味見。
" Mmmm Buona! "
ちゃんと美味しいと言ってくれることが嬉しいですね。
なんだか照れ臭く感じます。褒められ慣れていないので、
どのように反応すべきか戸惑う39歳…
さて、これらのソースは、料理のデコレーションとして使ったり、
付け合わせのソースにもなります。
食材の味を生かした簡単ソース。
あらゆる食材で試したくなります。
【今日のことわざ】
習い性と成る
ナライセイトナル
誰にも注意されないから、思う通りにやろうとしたところ、
このまま癖になるところでした。
大人になっても注意してくれる人が身近にいるというのが
貴重な存在であり財産です。
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