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リモートと私と仕事と

いつものようにPCを立ち上げて、ふっと、限界だなって思った。

朝起きて、軽く顔を洗ったらなんとなくPCを立ち上げる。パジャマのまま。静かな部屋に機械音が鳴り響く。呼応するように私も機械的にメールをチェックし、返信が必要なものがあるかざっと眺める。朝食どうしようかな、面倒だな、って思いながら今日のタスクを洗い出す。タスクに余裕があれば株価でも見ながら軽く食事をして、そうでなければぬるっと業務を始めて。日が沈むまで、家でひたすら業務に徹する。その、繰り返し。

それが急にダメになった。もしかしたら、既にダメだったのかもしれない。

昨日、久しぶりに会社の同期に会った。同期と言っても「元」同期。私の同期は数十人いたが、今も残っているのは数えられるほど。2~3年目が転職タイミングのピークで、主観を交えて言うならば優秀そうな子からどんどん辞めていった。

昨日は「元」同期が転職してから初めての会合だったのだけれど、彼は圧倒的なキャリアアップを経て、同じ会社にいた頃とは顔色も話す内容も変わっていた。事あるごとに「結婚がすべてではない」と言っていて、私もそれには完全に同意だったけれど、彼の顔には「仕事がすべて」と書いてあった。平日がむしゃらに働いて、土曜日に丸1日の社内セミナーを受けて、日曜日の貴重な隙間時間に私たちは会ったのだった。

彼の今の仕事がどういうものなのか、どのような思考のプロセスを行っているのか、という意識高めの話を私はぼんやり頷きながら聞いていた。「人生が仕事だらけで楽しいのかな」「多忙そうだしこの生活は憧れられないな」なんて冷めた気持ちでその場は受け流していた筈なのだが。翌朝PCを立ち上げた瞬間、気持ちがダメになった。あれ、もしかしてめちゃくちゃ響いてる?

緊急事態宣言が解除されてから少しずつ戻りつつある通勤の風景は、もう私とは別世界のものに見える。我々の会社は、きっと、半永久的にこのリモート体制が続くから。

誤解を招かないために言っておくと、リモート環境が悪者なわけではない。むしろ、満員電車に乗るストレスがなくなったり、子育てをしながらの業務がフレキシブルにできるようになったりと良い面も沢山ある。先に挙げた元同期も、転職後は在宅でしか業務をしていないのに生き生きしている。そういう意味では、働き方の選択肢が増えたと捉えられると思う。

でも、私は。もともとさぼり癖の酷い人間なので、人の目が無い場所で仕事をするのがとても苦手なこともあるかもしれない。100%の力で業務に挑めていない不完全感。罪悪感。増えるタスク。コミュニケーション齟齬から生まれる遠回りな進行(これは自分のせいですが)。見えないこの先のビジョン。何かがちょっとずつ、着実にすり減っているのを感じている。

同居人が買ってきた久保田の日本酒を勝手に飲みながら、これからの仕事をどうしようか、どうしたいのか、どう向き合うべきなのかをぼーっと考える。恐らく埒があかず、酔っぱらって思考停止するのが良いところ。なので、自分の気持ちを言語化するために占いにでも行ってこようかと思っている。そうしたらまた何か書きます。

明日も明後日も、全ての働く女子に幸あれ。

ゆきみ

ありがとうございます。未来ある推しに全額還元します。