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リモートワーク時代に必要な社会の条件

ここでは、これからの仕事に必要な組織、そして社会の条件について書いてみたいと思います。

なお、この記事は完全に個人的な考えです。ポジショントークに見えたとしても偶然です。

自由主義は前提条件

まず今回のコロナ禍で改めて気づいたのは、自由主義の大切さです。

Twitterでは感染が広がるにつれて「外出禁止」を求める声が目立ちました。こう考えること自体は否定しません。誰しも命が大切なので。ただ、自由主義国家にとって、自由を制限されるのはあくまで例外です。

なぜこんな話をするのかというと、いくら仕事が出来て結果が出せても、恐怖や強制のような全体主義国家のやり方を採用しては意味がないからです。

いくら生産性が高く、利益を出していても、全体主義国家のやり方で運営する企業には何の価値もありません。全体主義国家は絶対悪です。

自由主義を前提とした上で、今後どのような仕事をしていくのか、それが前提です。

人を信頼する

まず重要なのは、人を信頼することです。

「リモートワークになって上司が仕事が出来ないのが分かった」という発言を何度か見ました。

それは、その上司の仕事が「人を監視すること」だったからです。マネジメントではなくコントロール。人を意のままに動かすのが仕事だと勘違いしてる偉いだけの人には価値がありません。

そして「人を監視する」のは全体主義国家のやり方そのものです。これからの時代、そのような上司は不要です(上司自体が不要とは言わない)。

必要なのは、人を信頼することを前提としたマネジメントです。人を監視するのではなく、自主的に気持ちよく働けるために何ができるのか、それを考えられる人たちがこれからの社会に必要です。

もちろんセキュリティのように不信を前提としないといけないものもあります。しかしそれは「例外」です。原則は人を信頼する。これが大切です。

結果主義ではなく、助け合い

リモートワークになって、これからは「成果主義」だという人を多く見かけます。しかし自分はこれには懐疑的です。

巷で言われる「成果主義」はただの「結果主義」に過ぎません。そして「結果」は必ず「運の良さ」がついて回ります。

自分は最初の会社では結果が出せませんでした。しかしそれは自分の能力以前に組織が腐っていて、まともな仕事がなかったからです。転職して適切な機会が与えられると、だんだん結果を出せるようになりました。

結果を出した人に報いることは必要でしょう。しかし結果だけで判断する「結果主義」は組織を腐らせます。

一方でリモートワークになって、コミュニケーションが難しい、新人教育が難しいという話も聞きます。しかしそれを「仕方ない」と考えると、社会にとってはマイナスです。

逆に考えると、リモートワークだからこそ助け合いができる人の価値が上がります。一人で三倍の仕事をするよりも、人を三人育てる方が価値が高いです。一部の優れた人ではなく、普通の人に偉大な仕事をさせること、それがこれからの社会では必須になります。エリート主義は形を変えた全体主義です。

そのためには結果主義ではなく、助け合いこそが大切です。

正しさではなく、寛容さ

リモートワークになって、仕事をしながら育児ができないという話をよく聞きます。また、会議中に子供たちが乱入する話もよく聞きます。

自分は妻の両親に助けられているので9:00〜18:00の仕事が出来ていますが、もし大人二人で二人の子供を見ながら仕事をする、それを想像すると「無理」という結論です。しかし現実的にその「無理」を通さないといけない人たちもいます。細切れの時間で働かないといけない人もいます。

また、コロナ禍で目立ったのは「正しさ」を主張する人たちです。しかし今回は明らかに「災害」です。誰もが被害者であり、誰もが我慢を強いられている、そのような状態です。何もかもが足りません。

そのような中で「正しさ」を主張するとどうなるでしょうか。「正しさ」と「正しさ」がぶつかり摩擦が生じます。争いが生じます。その結果としてさらに足らなくなります。

この悪循環を防ぐために必要なのは「寛容」です。もちろんワイドショーのデマのように、到底許せないこともあります。しかし悪意がない人たち同士では、少ない資源を争うのではなく、少しずつ譲り合うことが必要です。会議中に子供が乱入してきたら手を振ってあげる、それくらいの寛容さが必要です。

正しさは一歩間違えると全体主義につながります。ポル・ポトが「善人」と呼ばれたのは偶然ではありません。

おわりに

この記事ではあえて「全体主義」という言葉を多用しました。それは、自分が今一番危機感を持っているのがこれだからです。

幸いにも、日本は自由主義が根付いています。だからこそ、自由主義のやり方でこれからの社会を作っていく、それこそが大切です。

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