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文章を書くことは、身を削ることだと思う

文章に良い文章はあるのでしょうか。「良い文章」と「読まれる文章」はちがうし「優れた文章」とも違うと思います。文章と文書はちがうし、noteを書いていると「文章を書けるひとは少ないこと」を忘れがちです。しかも文章を書くことは、身を削るように脳の文章タンクを空にします。だから無理に書くと空っぽになって書けなくなります。書くことはポジティブな事もネガティブな事も起こるのです。だからこそ書くことで繋がったことについて書き残しておきたいと思います。

池松潤(いけまつ じゅん)
恋愛小説家/ サイボウズ式第2編集部 / アウトプットLAB 情報発信学 SNSコーチング  ※登壇・イベントなどは ⇒ コチラ

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文章を書ける人は世の中でどれくらい居るでしょう。実は凄く少ないと感じています。社会人になると報告書とか企画書とか「文書」は書きますが「文章」を書く機会は減るものです。みんなペンさえあれば文章なんて書けると思っていますけど「シェアされる文章」や「記憶に残る文章」を書ける人は少ない。しかし残念ながらその統計データはありません。でも書ける人は少ないのに(一部の商業ライターを除くと)ほとんどのライターの単価は安いのが現実です。しかもライターでnoteで読まれる文章を書けるひともまた少ない。妙に文章のプロだと気取って書けないライターさんを沢山見てきました。だからこそ文章は自由なのでプロとかアマとか関係なく「読みたいことを書けばいい」と思うのです。

読みたいことを書けばいいとは、元電通コピーライター・CMプランナーの田中泰延さんの16万部超のベストセラー書。その意味は「読みたいことがあって、どうしても読みたいけどこの世になければ自分で書けばいい。しかし既にあるのであれば読めばいい」という事なのですが、文章を愛するものとしてこれほど本質を突いたコトバはありません。この本はハウツー本ではなくて「書くことに対する心構え」のように、文章と文章の行間から伝わってくる「何か」を伝えている本です。

田中泰延(たなか・ひろのぶ)さんとは、note仲間では最も信頼のおける仲さんを通じて知り合いました。ひろのぶさんは日頃Twitterではふざけたtweetをするスタイルですが会ってみると分かります。ニコニコして面白いトークをされつつも繊細で鋭い方です。電通には異才・鬼才・天才が多く存在しますが、田中さんはその中でも関西・電通を代表するクリエイターだと思います。東京にはない気風やスタイルがあるからでしょう。こんなハナシは僕がいまさら言うことでもないんですけどね。世の中には「1で100わかる人」もいますけど、ひろのぶさんは「1で1万が見える人」だと思います。書くと変ですね。でも書かないとわからない。そういう方だと思います。
※この写真は昨年1月イベント #note_twitter Meetupでひろのぶさん十八番の骨伝導マイクを実演されている時のものです

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ひろのぶさんは、糸井重里さんのほぼ日塾で講師もされていますが、その糸井さんがnoteの盛り上がっている様子をみて「文章カラオケ」と評されていたのが忘れられません。つまり誰もが文章を書いて発表できるようになったのは、音楽に例えるとカラオケで誰もが熱唱して聞かせることができるようになったけど、それでコンテストに出てプロになる人もいれば、大半のひとは青春の1ページで終わる。だからnoteで書いている人はどうなるか楽しみだ。というような事を書かれていたのです。これは本質を突いていて衝撃的な文章でした。noteに書くってことはやがて文化になるのでしょうか。

—【文章カラオケ】に飽き足らない人—
ぼくが高校生のころにエレキブームというものがあった。バンドを組んで、素人が演奏するのが流行したのだ。それまで、音楽とは楽譜や楽典であって、音楽の先生から習うものだくらいに思っていたものが、「楽譜?んなもん知らねーよ」というような、勉強の嫌いな若い人が勝手にがんがん弾き始めた。教室からでなく、街から音楽が湧き出ていった。そうだよ、「音学」じゃなくて「音楽」だよ。当時の若い人たちの間に「習いごと」としての音楽でなく「モテるための遊び」の音楽が一気に広まっていった。あんなふうに文化というものができていくということを、ぼくは渦中にいて経験できたような気がする。そして、「モテるための遊び」の真剣さを、どんどん突き詰めていった人たちは、音楽家になった。「ちょっとやったもんだ」の人たちは、聴き手になった。インターネット以降の「ことばを書く」という行為は、あのエレキブームのときのギターに似ているように思う。ケイタイやらスマホの画面で親指をすべらせて、どんどんどんどん「文」が生み出されている。あの当時のエレキ音楽のように街から湧いてきている。人をうならせる「書き手」と、「読み手」が、街から生まれているとも言えるだろう。いまの「文章カラオケ」に飽き足らない人が、この先、どういうたのしみをつくるようになるのだろうか。
https://www.1101.com/home.htmlより引用

ヒロノブさんが出版されてテレビ番組にドンドン出られるようになり本が売れていくのをながめながら、僕はどんな文章を書きたいのだろうかと考えていました。何者でもない僕が書ける文章。どこにも無い文章はどんなのだろうかと。

僕はつい先日まで小説家とは文学賞をとって印税だけで食えるようになることが小説家と名乗るものだと思っていました。でも誰でも情報発信できるようになってからは違うんじゃないかと思うのです。何故ならば今までの小説家とこれからの小説家の違いで言い例えてみると「映画の大俳優」は「テレビのタレント」へ「Youtuber・インフルエンサー」に変化していったのと同じように書き手も変化していくと感じたからです。だから伝えたいものが枯れずにあるのであれば小説家だし、書くことが無くなれば小説家は廃業するものなのではないでしょうか。入口より出口の方が大事だと思うようになりました。これが正しいのかはわかりません。でもSNSやnoteが出現したことで文学賞を取ったあとよりも、取る前の方が大事になった気がするのです。

例えばですけど想像してみてください。受賞を取ってみたもののファンがついていない状態で二作目を書かなければならない小説家の苦悩を。デビュー作を超えるのを書かなければならないプレッシャーを考えると運よく2作目を書けたとしても3作目になるともっとプレッシャーがかかります。そうやって潰れていく景色が見えるのです。事実、小説家は書けなくなる人も多いのではないでしょうか。そういうのは嫌だなと思うのです。想像できるならその対策を考えればいい。良いものを書くにはその環境を整えるのもシゴトなのかもしれません。そう考えるようになりました。

ところで「誰にでも人生に一作品は最高の小説が書ける」とは編集者が小説家へ励ましの台詞として出版業界でよく聞くハナシですが、ほとんどの小説家はデビュー作を超えるものを書けません。ほとんどの小説家の絶頂は受賞作と言われてます。ですから編集者は如何に小説家を長く空を飛んでいられるか、高度を下げずに滑空させられるかをサポートするようなものだと聞かされたことがあります。これが本当なのか僕にはわかりません。でもわかるのは小説家は受賞に関わらずファンがついていることが大事なことになってきた気がします。

だとすると何をベースに自分の得意や長所を伸ばしていくのか。そう考えていたころに手に取ったのが佐川さんの著書東大卒、農家の右腕になる。でした。この話は長いのですが最後までおつきあいください。

この本は「阿部梨園の知恵袋・農家の小さい改善実例300」としてWEBに無料公開されていて実践的な詳細な具体例が農業関係者から支持を得て書籍化されたものです。体験をベースにしたデータベースが書籍として出たものですが、後半は自営業や広くビジネスマンにも参考になるものと感じたし、佐川さんの得意な領域を積み重ねたものだと思いました。

つまり佐川さんには「この領域だけは誰にも負けない」という筋目が見えているのです。僕は羨ましくもあり、そういうスタンスに立てるといいなと思うようになりました。文学賞受賞というタイトルを狙う考え方というより、もっと自分の性能や才能に目を向けるようになりました。この本はひろのぶさんの担当編集者であるダイヤモンド社の今野さんが担当されていたのでTweetで知ったのがきっかけでしたが、ひろのぶさんが栃木の梨農園まで行かれた様子も知ってました。しかしただぼんやりと「何かご一緒できる日がくるといいな」と思っていた程度だったです。ほんと昨年の秋はただボンヤリと思っていただけでした。それでは何も動きません。

でも諦めずに佐川さんのTwitter記事は追いかけ続けていたので、なんとなく「こんなヒトなのかぁ」とか「濃縮された考えだなぁ」と思っていました。なんと申しましょうか。隅々までくっきりと風景が見えている人だなと感じていたのです。当然それはSNSやご自身の会社であるファームサイドのホームページにも反映されています。ホームページにはキチンと講演のお問い合わせがGoogleフォームにとんで細かく記入するようになっているのです。ですので今回のイベントへ登壇をお声がけしたのもこのフォームからお送りしました。正直無理かなぁと思っていたのですが、しばらくしたら快諾のお返事を頂けて本当に嬉しかったです。行動して失敗に終わることも多いなか本当に嬉しかった。

で。ですね。佐川さんのnoteはフォローしていたのですが「阿部梨園の知恵袋」や「ファームサイド」のホームページの情報量が凄すぎでnoteに気がいってませんでした。zoomでイベントの主旨や背景をお話ししたときに下記のnoteを知って読んだのですが、本当にお声がけしてよかったなと思ったのです。バズる狙いとかそういうことではなくて、読みたいことを書けばいい。そんなスタイルが貫かれていました。佐川さんの人生の4/5を捧げた「環境問題」について熱く書かれていたのです。それが嬉しかったのと読んでなかった「ぬかってた」恥ずかしさの両方が押し寄せてきました。そしてひろのぶさんみたいな面白い文章をどうしたら書けるのか少しでも近づけるように意識されていることに感動しました。小説家でも農業・エバンジェリストでも、どんな世界に生きていても本質を追求するのは一緒なんだなと痛感したのです(ココが一番伝えたかった)

「目標立てただけで自己満足しては画餅」なのは、SDGsも農家の経営改善も一緒です。私も「農家の経営改善ごっこをしているだけ」ということにならないよう、内実と前進にこだわりたいと思います。

そして下記のnoteに書かれている▲この部分▲をぜひ読んで頂けると「何か」が伝わるかと思います▼

ということで今回のイベントに登壇して頂けることになったのですが、今回のイベントの背景に僕の実体験からくる「●●か月で●●万人フォロワーを増やしました」とか「●か月で●●●万円稼ぎました」という世界ではなくて「自分のゴール目標やゴール戦略にSNSをツールとしてどう使うか?」ってハナシをシェアして頂けると思うと感無量です。

そして佐川さんと僕がnoteを通じて「書くことで実際に繋がることができてイベントをご一緒できることができる」ってことも伝えることが出来て本当に嬉しいです。佐川さんは、最近マガジンハウスのGINZA Webマガジンで「小さい目標に夢中になろう、なりたい自分への補助線の引き方。スモールビジネスのススメ vol.01」という連載も始まったそうです。

というわけで、佐川さんにはLT(ライトニングトーク・5分間プレゼン)の1番目・トップバッターをお願いしました。佐川さんのファンの方や読者の方。きっと楽しいと思うのでぜひ遊びに来てください。無料です。😊あと詳しくはpeatixを見てもらえると嬉しいです。▼

で。ココまでだと「なんだよ毎日イベント告知noteかよ」って思われてそれも仕方がないけど、佐川さんにメッセージがあります。佐川さんともう一人だれか著者の方(考え中)と僕の三人で鼎談トークイベントをしましょう。僕の元来の企画屋魂がお役に立てるのを楽しみにしています。

こんな感じで登壇者との繋がりやきっかけを書いていきます。リアルお声がけした順番で書いてきました。登壇者7人+1人ということで、金子ゆうきさん+1名を残すばかりとなったのですが、毎朝アップしていきますので、どうぞもうしばらくおつきあいください。

ではまたnoteでお会いしましょう。みなさんにとって今日もいい日でありますように。

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