佐伯胖先生の『「学ぶ」ということの意味』の講読に入った
数年前に授業後のメモとして書いた二回生ゼミの様子。
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今日から二回生ゼミは、佐伯胖先生の『「学ぶ」ということの意味』の講読に入った。最初は私がガイダンス。表紙に書かれているタイトル、サブタイトル、さらには裏側にあるリードを読み進めて行く。
裏側にあるリードは、こんな感じで始まります。
「赤ちゃんから老人まで、すべての人にとって最も人間的な営みである学びを、筆者は「自分探しの旅」と定義します。」
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『さて、これをどう読む?』
「???」
『赤ちゃんて何?』
「生まれたての子ども」
『生まれてないと赤ちゃんじゃないの?』
「胎児は、あかちゃんではないと思う」
『じゃあ、胎児はいつから胎児なの?』
「受精した瞬間?」
『日本の法的には、どうなの?』
「妊娠27週目?」
『そうなの? じゃあ、いつまで赤ちゃん? いつから子ども?』
「えーっと、えーっと」
『老人は何歳から?』
「65歳 70歳 年金をもらってから 還暦になったら」
『初老って何歳?』
「えーっ、40歳だ」
『君たちはあと倍生きると老人だね』
「えー!」
『因に還暦って何? 甲子園の甲子って何?』
「ねー、うし、とら...]
『そうそう。そう言うことに関係するね。調べて理解するんだよ』
「はい」
『遺伝子の操作で、寿命は延びることが分かって来たらしいけど、そうするとどうなるの?
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887323779204579043710035803126.html
だから、老人って何?』
『学び、ってあるけど、学びの類義語をいくつ書ける?』
とこのように引っかかりながら進める。一読総合法と言えば一読総合法だ。
◆
『来週は、この本の目次でこれをやってみよう。これも私がガイドする。君たちはこの本の本文を3人一組で3pずつまとめて発表してもらうことにする。そして、発表を聞きながら、私たちからこうしてそれぞれの言葉の意味の説明を求められることになる。佐伯先生の考えを君たちに聞くことになる』
「えええええ!」
『えええええっ、面白い!となればいいな。大変となった人はまあ、大変かもしれない。しかし、これが出来ないと卒論は書けないぞ。一つの言葉の中に含まれているだろう意味を丁寧に追いかけて、文章を読んで行くことになる。私は楽しみだ』
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この彼らは小学校現場で頑張っています。
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