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【公認会計士試験】社会人受験生の新常識! 勉強時間の少なさは「社会人力」で補える

私は、フルタイムで働きながら公認会計士試験に合格しました。

この記事は特に社会人で公認会計士試験の合格を目指して勉強している方や、これから勉強しようとしている方へ参考にしてもらうために書きました。

公認会計士試験は、大量に知識のインプット(必ずしも暗記ではないですが)が要求されます。

しかし、社会人は忙しいし、仕事で疲れてしまう日もあります。家の用事もこなさなければいけません。
どうしても勉強に使える時間少なくなります。
勉強時間の面で、社会人の不利な点は確かにあります。

では、社会人は不利なだけでしょうか。
私は有利な点もあると思っています。

公認会計士試験の過去問(特に論文式試験と短答式試験の監査論)を読んでいると、受験予備校の評価では難問、捨て問(正確しなくてよい問題)とされる問題が、基本知識と社会、ビジネスの常識で考えていけば解けそうだな、と感じることがあります。

事実、私も論文式試験では、常識を使って回答文章を書いていきましたし、短答式試験(特に監査論)では選択肢に迷った時に社会の常識で判断してかなり高得点を取れました。

公認会計士はビジネスの現場で活躍する資格ですから、そういう素養が問われるのは当然かもしれません。

私が考える社会人が持っている力とそれが公認会計士試験でどう役立つのかを以下に4つ列挙してみます。

  1. ビジネス文章、プレゼン資料を日常的に作成している。読みにくい文章は上司等に指導されて直されてきている。
    →採点者にわかりやすい文章が書ける。

  2. 実務経験によってビジネスの常識がわかっている。
    →取引や事象の具体的なイメージができる。自社に当てはめて考えることでき、短時間で理解できるし、具体的なことを回答文に表現できる。

  3. 実務は決まった答えのない課題が多い。そのため、自分の頭で答えを考える習慣が身についている。
    →公認会計士試験では、誰もが見たことがなく事前対策が出来ない問題が少なからず出るが、これら対して、自分の頭で考えて答えを出せる。

  4. 実務で、未知の事例を調査・検討する際に、事例の要点を整理し、規制等を調べて、自分なりに合理的に考えて仮説や結論を設定する(それから専門家に聞く)。こういう流れに慣れている。
    →試験で、素直に条文、基準を引いて、事例をあてはめ、自分なりの答えと根拠を文章で示すことが出来る。
    (ビジネス関係の規制は条文、基準を素直に読んで当てはめれば結論がわかるケースが実務でも多いですし、公認会計士試験でもまさにそういうことが多く問われます。)

また、勉強環境面でも社会人が有利な点があると思います。3つ挙げます。

  1. 勉強仲間がいない
    →周囲の人の行動に振り回されず、試験が要求していることに答えられる力をつけることに集中出来る

  2. 経済的に余裕がある
    →余裕あるからこそ、純粋に好奇心で楽しく勉強出来る。楽しいことは記憶に残る。
    必要な講座やテキストを購入出来る。

  3. 忙しい
    →短い時間で集中するから、飽きずに、「濃い」勉強が出来る。
    暗記する分量を絞り、自分でその場で対処する力がつく(公認会計士試験の出題者は、けっこう現場対応力を求めていると私は思います。)。

最後に私の正直な実感を記します。

試験本番では、誰もが見たことがない問題がけっこう出ます。
でも、誤解を恐れずに言えば、たかがペーパーテストです。
それらの問題に対する受験予備校の模範回答を見ると、こんなレベルでいいの?拍子抜けします。

社会人の皆さんが日々接している課題で、顧客や上司から求められる答えの方が遥かに変数や登場人物が多くて難しいです。

公認会計士試験は、基礎的事項の理解ができていれば、皆さんの「社会人力」が活かせるタイプの試験です。

この記事が、公認会計士試験の合格を目指して勉強している方や、これから勉強しようとしている方の参考になれば幸いです。

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