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認知バイアス大全を読んで思うこと

認知バイアス大全
川合伸幸(著)

認知バイアスで気づかないうちに思い込んで判断してしまっているということが多いと最近言われるようになっていると思います。私の会社でも学習プログラムで認知バイアスについての講習がありました。無意識に差別や不当な扱いをしてしまうのは良くないですが、短時間で判断を行うこと自体は悪くないのではないかと思ってます。毎回真面目に全て考えているわけにもいかないので、そのちょうど良い具合を探りたく読んでみました。

自分は合理的ではないのは十分承知してました。

本の説明

大全ということで、認知バイアスについて84項目書かれています。「人間関係」「組織停滞」「消費者と市場」「偏見と差別」「思想と政治」のバイアスと種類が分かれているので気になるところから読んだり、重点的に読んだりできます。全て覚えられないのですが、知らなかったものもあって新しい知識を得ることが出来ました。最後に対処法についてもまとめられています。左下に小さくあるあるが書いてあるのですが、確かにあるあると思ってしまう内容でした。

筆者の思い

自分の思い込みや周囲の環境、他人からの影響、これまでの経験によって、論理的な思考が妨げられ、不合理な判断や選択をしてしまうことを「認知バイアス」といいます。脳はこれまでの経験から、最もらしい結論に飛びついてしまいがちです。
この「脳のクセ」は簡単に修正することはできず、そのため誰もが認知バイアスに陥るのです。本書は、自分の思考の偏りを正すためにも、また他人から向けられた認知バイアスを見抜いて冷静な対人関係を築くことにも役立つと思います。

読んでのまとめスケッチ

バイアスで間違って進むことを助ける人がいてまっすぐ進むイメージです。

読んでの感想

そもそも「認知」とは、何かをというと「物事を見て理解し、判断する心の動き全般」のことだそうです。そうするとそこに個人の経験によって、個人的に考えてしまうのは仕方がない気がします。
そんな傾向が「認知バイアス」ということでした。

84個の全てを覚えることができないので大きくまとめてみると3つでした。
・自分はプラスで、周りをマイナスに思ってしまい、
・損を大きく感じちゃうけど、楽観的に考えてしまい、
・自分は公平であって、そして世界は公正であると信じる

そんな傾向があると思いました。

対処方法もマインドフルネスや思考の一時停止、批判的思考などなどまとめにも書きましたが、ちょっとした時間とゆとりが必要だとわかります。自分の脳が考える傾向を自分の脳で止めるのはなかなか難しそうだと感じました。

ヒューマンエラーを気をつけて防ごう!と言っているに近い気がします。

そうすると気づくことも難しい「認知バイアス」をどう防ぐか考えると、自分にも相手にもバイアスがかかっているということに気づくことから始めるしかないかなと思います。ありきたりですが、認知バイアスに気づくというかまず知るというところではないかと思います。

脳の傾向とその失敗を知ることでちょっとずつ脳をバージョンアップしていくしかないのではないかと考えています。アプリがちょっとずつエラーやバグを改善していくように、バージョンを1.1から1.2にバージョンアップしていくように、細かな更新を日々行うため、本を読んだり、自分でネットを調べたりで、知識を得るような地道なことが大切かなと思いました。

うまく自分のバイアスを使えないかと考えましたが、脳が今までの自分をもとに勝手に考えてしまうことなので、うまく使えなさそうだなとちょっと諦めています。それよりかは「認知バイアス」を知り、相手が思うだろうことをうまく使っていく方がより良い関係を築けるかもしれません。ただ、それもまた「認知バイアス」なのかもしれませんが。

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