乗るつもりのなかった高速道路に乗ってを読んで思うこと
乗るつもりのなかった高速道路に乗って
高佐一慈(著)
普段は有名人や芸能人のエッセイなどは避けて通っていたのですが、「究極の幸せ」という二日目のおでんを想像して寝る話を読み、文章の構成や書き方、言い回しが面白く、買うつもりのなかったお笑い芸人のエッセイ本を買って読みました。
本の紹介
「こんなに笑えるエッセイは絶滅したと思っていました。自意識と想像力と狂気と気品。読んでいる間、幸せでした」ピース又吉直樹
帯に書いてある通りです。
私もこんなふうに本の紹介をしたいです。
高佐さんと高佐さんが話している後書き(間違ってないです。)で分かったのですが、元々エッセイを書こうとも思っていなかったそうで、書くつもりのなかったエッセイを月1回連載出始めて、すでに30回ほど書いているそうです。
読んでのまとめスケッチ
読んでの感想
最初に読んだ「究極の幸せ」からの抜粋です。
二日目のおでんの対抗馬を考えている時の一つです。
「二日目のぶり大根を残して布団に入った時」
いやあ、いいなぁ。うん。とてもいい。というかこれはほぼおでんみたいなものだ。
この文を読んで買うことを決めたのですが、買ってよかったです。
芸能人の本のためか、高佐さんのプロマイド的な写真が入ってます。
普段買わないので、こういった本はそういうものなのかもしれませんが、途中でスイカバーを無表情で噛む写真や、線路脇にトマトを片手に何かを思っている写真があったりします。そんな写真が不意打ちすぎて笑ってしまいました。
パントマイムが好きな姪っ子にパントマイムを見せようと張り切っていたのに姪っ子に逃げられてしまった時の格好のような、くすんだ色の服で顔色の良くないおじさんのどこにも「ニーズが無い」のではと思ってしまう写真です。(ファンの方いたら、すみません。)
ちなみにポスターカードが5枚もついてきました。本に載っているのと同じ写真がほとんどでしたが、5枚目はスイカバーを齧った後にちょっと笑っている写真でした。
休日に楽しみすぎたり、旅行に行ったり、羽を伸ばしすぎると次の日やその後の返し(日常)が怖くなることもありますが、この本を読んだ楽しみはちょうど良い感じで、そのまま楽しい感じで過ごしながら、ゆっくり寝れると思います。長さも、長すぎず短すぎずでちょうど良いです。
「願掛けに対する躊躇」「日常に持ち込んだシュール」も面白かったのでおすすめです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?