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1次エネルギー供給量 世界と日本

世界のエネルギー供給量は右肩上がり

まず我々が認識しなければならないことは、世界は、まだまだエネルギーを必要としていることです。下図は、世界の一次エネルギー供給量の経年変化を、エネルギー源別の内訳とともに示したものです。これをみると、世界のエネルギー消費量は右肩上がりで、その傾向は全く衰える様子は見られないということです。2020年に大きな落ち込みがみられますが、これはCOVID-19のパンデミックによる影響と考えられます。しかし、はやくも2021年には2019年並みのエネルギー需要を回復しています。

世界の1次エネルギー供給量(Primary Energy Consumption):化石燃料は投入したエネルギー量のうちの3分の2は、エネルギー変換過程で熱として散逸してしまい、最終エネルギー消費量としては投入エネルギーの3分の1程度にしかならない。そのため、エネルギー供給量全体に対する、再生可能エネルギーの貢献度を正当に評価するために、再エネの場合も化石燃料と同様の低いエネルギー変換効率を持っているとした場合に必要とされる再生可能エネルギーの投入量を算出して積み上げている。

Our World in Data
https://ourworldindata.org/energy#all-our-interactive-charts-on-energy
というサイトに、様々なチャートが用意されており、カスタマイズもできとても便利だ。

エネルギー源別の割合を見てみると、石油・石炭・天然ガスの化石燃料の割合が全体の4分の3を占めていることが分かります。21世紀に入ってから、風力・太陽光を中心に再生可能エネルギーの導入が進み、すこしずつ化石燃料の割合は減少してきてはいますが、全エネルギー利用量の右肩上がりの傾向は続いているため、化石燃料利用の絶対量は増加し続けています。つまり、二酸化炭素排出量の増加傾向も歯止めがかかってはいません。

世界の1次エネルギー供給量のエネルギー源別の割合(Our World in Dataより)

日本におけるエネルギー供給量は減少傾向に

一方、日本における国内エネルギー供給量の推移をみてみると、2004年ごろをピークにエネルギー供給量は徐々に減少しており、2020年時点では、1988年ごろのエネルギー消費水準となっていることがわかります。

一次エネルギー国内供給の推移(エネルギー白書【第211-3-1】)

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