【ワンピースカード】除去型『黒ティーチ』徹底解説
どうも、IKEです。今回は〈黒ティーチ〉の徹底解説をします。
・〈黒ティーチ〉で勝ちたいけどプレイングがわからない
・〈黒ティーチ〉の構築に悩んでいる
・相手の〈黒ティーチ〉を理解して対策したい
どれかに該当するなら、ぜひ読んでみてほしいです。
やり込みが反映されそうなリーダー効果に惹かれ、「新たなる皇帝」の全カード公開からずっとティーチを研究していました。
その成果が出たのか、この前のユーザー自主大会(3人チーム戦41チーム、123名規模)で個人7-0全勝、チームはトーナメント進出で7位を達成できました。
▽9/1 大会使用リスト
〈黒黄ルフィ〉や〈紫黄プリン〉など有利対面も踏んでおりマッチ運にも恵まれましたが、〈赤シャンクス〉や〈紫ルフィ〉など微不利なデッキにもしっかり勝っての7-0。実際、五分前後のデッキに勝つにはプレイングやデッキ構築時点でのゲームプランが重要なリーダーだと感じています。
過去のnote
「一時の“情報”ではなく、長く使えたり応用が利く”理論”を伝えること」
を自分なりのテーマにnoteを書いています。どんな温度感のnoteか気になる方は、ぜひ過去作を読んでみてください。
〈黒ティーチ〉の強み
①特定デッキへの「完封」性能
ティーチは【登場時】に依存したデッキに対して部類の強さを発揮します。特に大型キャラの【登場時】に依存したデッキは「完封」さえ可能です。
大型キャラが出せるターンまでリーダー効果を使わず手札を温存できるため、一度リーダー効果を使用してから以降、ゲーム終了まで無理なく【登場時】を無効にし続けられるからです。
相手視点でそれがわかっていても、そういったデッキは構築段階で大型キャラの代わりとなる動きがないか、あっても代わりの動きは出力がガタ落ちする場合が殆ど。仕方なく高コスト/高パワー頼りに出した【登場時】効果なしの大型キャラに、返しで10コスト《マーシャル・D・ティーチ》を当てるのが〈黒ティーチ〉の必勝パターンと言えます。
ワンピースカードはリーダーやキャラクター同士の攻防が重要なゲームで「何もできず完封される相性」というのは少なく、細いなりに勝ち筋を探せるものですが、ティーチに関してはそれすら許しません。
必勝級の対面がいくつもあるのは、色々なリーダーが活躍する環境で間違いなく強みです。また、特定のデッキを完封できるということは、それ以外のデッキへの対策に構築を集中できることにもつながります。
②強力な専用フィニッシャーの存在
10コスト《マーシャル・D・ティーチ》(以下10ティーチ)はワンピースカード全体でみてもトップクラスのカードパワーを誇るフィニッシャーです。リーダー効果だけではジリ貧になってしまうところを、この10ティーチの存在がすべて解決してくれます。
たとえ残りライフ1〜2枚、手札が残り2~3枚でも、10ティーチさえ着地すれば一気に形成優位になります。詳しくはゲームプランで解説しますが、このリーダーはあらゆることを10ティーチ中心に考えます。デッキ構築・プレイ方針、それら全ては最終的に「10ティーチで勝つ」ためのピースだと思ってください。
③10ティーチを支える優秀なカード達
10ティーチのパワーに隠れがちですが、黒ひげ海賊弾のカードは1枚1枚が優秀。放置すると【起動メイン】で除去を繰り返す《ドクQ》や《ヴァン・オーガー》は、相手視点だと無視しづらい。一方でKO時1ドローを持っているので、この2枚にアタック回数を吸ってもらうことでリソースを温存しつつ10ティーチに繋げれられるようになります。手札の枚数が細くなりがちな〈黒ティーチ〉において、非常にありがたい2枚です。
そして、4コストでKO耐性を持ちながらも後半はパワー7000~9000にもなる強力なアタッカー《ジーザス・バージェス》。一見、単体で強いだけにみえますが、このデッキのゲームプランに噛み合った外せないピースです。その辺も後で解説していきます。
〈黒ティーチ〉のゲームプラン
■すべては10ティーチで勝つために
各対面ごとの細かい差は後で解説しますが、ティーチを使用するうえでの共通ゲームプランは「10ティーチを2枚、強く叩きつける」ことです。10ティーチの出力を最大化し、10ティーチで勝つためにデッキ構築もゲームプランも組み立てます。
そのためには勝つためのゴール、つまり「10ティーチを強く叩きつけている状況」を知っておく必要があります。私が今後話す構築やプレイはすべて、そこからの逆算です。
「10ティーチを強く叩きつけている状況」とは、下図のことです。
①相手が出したキャラを10ティーチで止めて、リーダーとアタッカーでアタック
②次の相手ターン、リーダーに6ドン振った11000アタックすら10ティーチで無料ブロックのため、攻められない相手は渋々キャラ展開してターンエンド
③追加されたキャラを再度10ティーチで止めつつ、リーダーとアタッカーと1枚目の10ティーチでアタック
④2枚目の10ティーチブロックとライフと手札を使い切り、相手のアタックをさばき切る
⑤リーサルターン。リーダーとアタッカーと10ティーチ2枚にドンを振り分けて相手を倒す
この流れが必勝パターン。勿論、リーダー効果も毎ターン使います。アタッカーは、《ジーザス・バージェス》か《カイドウ》か《ジャック》が理想で、最低でも《ヴァン・オーガー》は欲しいところ。
合計「12000アタックを3回、8000以上のアタックを3回、リーダーアタック3回+リーサルターンの10ドン」がこのデッキの攻撃力です。ゲーム進行はキャラ除去が中心なので、道中の攻撃力はリーダーのアタック程度になります。それでも最後の攻撃力をみれば、相手を倒し切るに十分すぎることがわかります。
少し除去に手間取ると、同じ状況で自分のアタッカーがいない場合もあります。それでも勝てはするのですが「8000以上のアタックを3回」が無くなるので、ライフやブロッカーの枚数を削る力が急激に落ちます。この流れだと⑤リーサルターンにあわせて相手にブロッカーやカウンターイベントを構えられると結構守り切られてしまうので、可能ならリーサルターンにブロッカーをどかせる除去を握っておきたいです。
まずはこの①~⑤の終局をイメージして、以下の方針でゲームを進行していきます。
【登場時】を無効にし、相手にキャラをバニラとしてプレイさせる
↓
そのキャラを即、除去する
↓
除去を繰り返し、相手キャラと自キャラの枚数差をつけないように10ドンを迎える
↓
a. キャラの枚数優位を保った状態で10ティーチ1枚目を叩きつける
b. 10ティーチが2枚無いなら温存して、先に大型キャラを立てながら除去
↓
a. 10ティーチ2枚目を叩きつける
b. 10ティーチ1枚目を叩きつける
↓
リーサル
要は「徹底的に着地狩りして、キャラ枚数の優位を保ったまま10ドンを目指す」デッキです。
※着地狩り…プレイされたキャラを次のターンに即除去し、アタックする前に対処することを指す。
手札が噛み合わずアドリブ気味の動きをする場合も、常に「強く10ティーチを叩きつける」ことを意識するとブレません。理想的な動きが出来ないときこそ、ゴールを見失わないようにしましょう。
デッキ構築を調整する場合も同様です。局所的に強いカードを入れる場合は、ゲーム全体でのプレイターン・再現性を考え「10ティーチを強く叩きつける」ことに噛み合うカードなのかを検討して考えましょう。
■ライフも大事なリソース
『リーダー効果のコストが重くて、いつも手札が足りない』ティーチを使い始めて最初に感じることだと思います。
これはですね、実は解決しません。このデッキ、勝つときはいつも必然的に手札がカツカツです。10ティーチ含めて2~3枚だけの手札で、ドローしたカードをそのままリーダー効果のコストにして10ティーチを投げつける。それが標準的な勝ち方です。自分のリーサルターン、ライフ0のハンド1枚(トップの1枚)なんてのもざらです。
逆に考えましょう。手札がどんどん細くなっていくのは適切にリソースを使い切れている証拠。自分が〈黒ティーチ〉を上手く回せているとポジティブに捉えましょう。10ティーチというゴールに向かって、思惑通りにライフと手札が減っていくことをしめしめと思うのです。
その前提で、リソースが「細くなる」は問題ないのですが、リソースが「足りない」状況は避けます。それを解決するのが、ライフの受け方です。
〈黒ティーチ〉はライフを軽率に通すデッキです。ライフ3点、場合によっては2点まで5000 or 6000リーダーを通します。
なぜなら、中盤に《ラブーン》や《ヴァン・オーガー》の【起動メイン】を絡めて除去するため、相手のアタックがこれらのレストしたキャラに向かうからです。リーダーのライフが多いうちにカウンターを切ってしまうと、キャラを守る用の手札が無くなり、容易に盤面が崩壊します。
『手札1枚で守れるキャラへのアタックは全然守るよ?』というプレッシャーを与えて、リーダーやキャラにドンを振らせ、代わりに盤面の強さを緩めてもらうことが非常に重要です。
全部の5000リーダーや6000リーダーを通せとは言いませんが、後半の10ティーチ連打の鉄壁さを信用してほしいです。
残りライフ2点や1点でも、10ティーチをプレイしてから途端に鉄壁の守りになります。全然リーサルが通りません。道中で半端にライフを守ってしまい、10ティーチを出す頃にライフが3~4枚残っているほうが負けパターン。手札が無いほうがずっとマズイくて、10ティーチをアタックで倒されるリスクが高まり、こちらの動きが窮屈になります。
■バージェスは相手の隙をついて置く
非常に強力なアタッカーの《ジーザス・バージェス》。このカードが10ティーチの隣でアタックし続けるのがこのデッキの必勝パターンなのでどこかでは置きたいですが、相手の次の動きを無視して序盤に置こうとするのはやめましょう。
バージェスを置いたがために、キャラの着地狩りに失敗するのはゲーム全体でみるとかなり悪手です。常に次の除去の算段を立ててゲームを進行しましょう。しかも無理して置いたところで、序盤のバージェスのパワーは6000程度。アタックしたレストのバージェスを狙われリソースを削られるわけにもいかないので、パワー7000までは棒立ちになりがちです。
5ドン~7ドンのターンは、《ラブーン》や《ヴァン・オーガー》を優先して出します。まずはゲームプランに則り【起動メイン】で着地狩りを狙います。【起動メイン】が厄介なこの2枚は、相手リーダーが「ドンを付けて」アタックしてくる踏み先に誘導できます。そうするとしめたもので、ドンが足りず相手にキャラが立たなかったり、5コスト以下の除去しやすいキャラが立つターンが生まれます。この返しにバージェスを安全に置けます。
バージェスを置くタイミングをまとめると以下の3つ。
相手が《ラブーン》や《ヴァン・オーガー》を倒すためにドンを振り、キャラを立てるドンが残らなかったときや、着地狩りをケアしてキャラを出し渋ったときの裏目としての安着
先攻の9ドンターンや、後攻8ドンターンに、《指銃》や《ドクQ》でキャラを除去しつつ横に添える
後攻2ターン目の4ドンターンに置く。次の6ドンターンは手札にラブーン+ドクQのセットや指銃がある。または後攻1ターン目にドクQを先設置していて、6ドンターンのヴァン・オーガーとコストダウンの組み合わせでキャラを除去できる
基本は[1]か[2]、つまり「相手の隙をついて」置きます。自分から置きにいくのは[3]のように次の除去への算段があり、処理漏れしないとき。優先度は低い置き方です。
決してバージェスでビートダウンするのが本筋のデッキではないので、率先して置きたがらないように気を付けましょう。
また、ミラーなど特定の対面を除き、マリガンでも探していません。別に1枚も出さなくてもゲームに勝てるので、除去の算段を立てることを優先しましょう。
■マリガン基準
対面ごとの調整を除く〈黒ティーチ〉のマリガン基準は下図のとおり。
▽優先度A:キープ基準。なければマリガンして探す
先後共通…《ドクQ》、《指銃》、《ラブーン》
先攻…《ヴァン・オーガー》
▽優先度B:Aがある上で、一緒に引いてると助かるカード
先後共通…《ラフィット》、《おれの時代だァ!!!!》、《ジーザス・バージェス》、《ジャック》、10ティーチ
先攻…《カイドウ》
後攻…《ヴァン・オーガー》
つまり、序盤~中盤の着地狩りに絡むカードがキープ基準です。
サーチカードの《ラフィット》や《おれの時代だァ!!!!》の優先度が高くないのは、《指銃》や《ラブーン》がとにかく欲しいからです。この2枚は「特徴:黒ひげ海賊団」サーチ対象外のため、マリガンで探しにいきます。
マリガンして結果的にラフィットやおれの時代だァ!!!!を引いたならば勿論助かるので、1~3ドンターンに使って《ドクQ》や10ティーチをメインに探しにいきます。
10ティーチは絶対にゲームに必要なので最終的には欲しいカードですが、そもそも道中が崩れてしまうと、10ティーチを出したところでゲームに勝てません。ラフィット、おれの時代だァ!!!!のサーチも含めると基本的には後から引けるので、10ティーチが引けている安心感への甘えは捨てて、10ティーチでキープはしないでください。
ゲーム進行
理想的なゲーム進行は以下の通りです。
▽先攻
1ドン…《ラフィット》or 《おれの時代だァ!!!!》
↓
3ドン…《ドクQ》の先設置 ※重要
↓
5ドン…《ヴァン・オーガー》とドクQで、後2の4コスト以下のキャラをKO
次点で《ラブーン》or《指銃》
↓
7ドン…ドクQは倒されるが、ヴァン・オーガーは残る(パワー6000がアタックで倒されにくい)ので、《ジャック》や「2枚目のドクQ+2枚目のヴァン・オーガー」や指銃で後3の6コスト以下キャラをKO。もしヴァン・オーガーが倒されている場合、相手はリーダーにドンを振ってキャラが立たないはずなので、《ジーザス・バージェス》等のアタッカーを置くチャンス
↓
9ドン…《カイドウ》や《ジャック》での除去、またはサーチを使って10ティーチを探しつつ、余ったドンで指銃や《嵐脚》等を絡めてキャラ除去
↓
10ドン…10ティーチ
▽後攻
2ドン…《ドクQ》の先設置 ※重要
次点で《ラフィット》or 《おれの時代だァ!!!!》
↓
4ドン…《ジーザス・バージェス》or 《ラブーン》or ドクQを探す ※重要
↓
6ドン…ラブーン+ドクQや《指銃》で、先3の5コスト以下キャラをKO
↓
8ドン…相手がラブーンをリーダー7000でアタックして5コストキャラを出している場合、そこにバージェス+指銃の4+4の動きが刺さります。ラブーンや《ヴァン・オーガー》が絡んでいない場合は7ドン分のキャラが立っているはずなので、コストダウンと除去の組み合わせで、先4の7コスト以下キャラをKO。おれの時代だァ!!!!や指銃で墓地が10枚溜まっている場合、《嵐脚》が絡みます。嵐脚を使えるとドンが浮きやすいので、余りドンのサーチで10ティーチを探しながら除去する択も検討できます。
↓
10ドン…10ティーチ
先後どちらの進行もドクQの重要度が高いです。ドクQは4コストや5コストのキャラを取るために先設置しているので、相手の1コストキャラをKOできるからといってドクQを雑にレストするのはやめましょう。そしてドクQが引けてないときは、指銃が流れをつないでくれます。
採用カード解説
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