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純セレブスピーカーで最高の音を目指す Vol1 【安いアンプを電池駆動】

こんにちは、井川(twiteer @ikawa611)です。

今回のnote記事では純セレブスピーカーを鳴らすには『安いアンプを電池駆動』するのが最高であるということを解説します。

【純セレブスピーカーに最適なアンプどんなもの?】

純セレブスピーカーは『フルレンジユニット1発』というとてもシンプルな構成のスピーカーであり、また使用するユニットは10cm未満の比較的小型のものを使用する場合が多いです。またダイソーユニットのような安いユニットを使うのが主流になりつつあります。このような事情から高級なアンプは買う必要がないと考えられるわけです。むしろ高級なアンプの内部構造は大量のパーツやケーブルを使用しているためアンプの個性というものが強くなっており、また必要以上に回路が長いために劣化も大きい可能性があります。もちろん高級スピーカーを鳴らすためにはこのような高級アンプは必要でしょうが、純セレブスピーカーの『味付けせずにそのまま音を出す』といいう思想と使用するスピーカーユニットを考えれば『安くてシンプルな構造のアンプ』というものが一つの理想的なアンプと考えられます。例えば片岡さんが製作キットの購入者にオススメしている3000円程度の中華アンプがもしかしたら理想かもしれません。

このようなアンプはとても安く、かつ小型なので無駄な回路なく素直な音が出ます。このアンプのように素直な音が出るということが純セレブスピーカーにとっては重要です。

しかし、このアンプを購入して使っている方の感想としては『3000円なのに充分満足して使える。しかし音質的に特別優れている感じはしない』というものが大半であると思います。実際、純セレブスピーカーが発見された初期の段階では片岡さんと安冨さんは『高級なアンプを買う必要はないが、可能であればDAYTONの2万円程度のアンプを買うのがよい』されていました。

私自身もこのアンプを頑張ってお金を出して購入して使っていました。確かに他の中華デジタルアンプに比べて音が良かったです。

しかし安い中華アンプを電池駆動で使うことによって、本来のポテンシャルを引き出すことによって、安いアンプはとてつもなく音が良くなり、純セレブスピーカーとの組み合わせでは高級アンプに勝ってるのではないかと個人的には思います。これはダイソーユニットを純セレブ化することによって圧倒的高音質になるといった値段の逆転現象にとても近い感覚があります。

【初めて電池駆動した当時のツイート】

【電池駆動はなぜ音が良いのか】

オーディオ機器は壁コンセントの100Vの電気をそのまま使用することはできず、機器の内部であれ外部であれ適切な電圧に変圧してから使います。基本的に高な級オーディオ機器は内部に『トランス式』の変圧器を備えており、トランス式はそれなりに綺麗に変圧をしてくれます。一方安いオーディオ機器はACアダプターで駆動する場合が多く、ACアダプターは安価に作成することができるという利点がありますが、内部は『スイッチング式』の変圧器になっており、これは変圧の際ノイズがトランス式に比べて多いというデメリットがあります。電源の品質が悪いとオーディオ機器がしっかり動作しないために音質が低下します。

ではトランス式の電源であればよいかというと、それだけで解決する話でもありません。詳述はしませんが壁コンセントから電源を取るというのは様々な音質の変化要因(劣化要因)があります。例えば『壁コンセントの前段階でのノイズ』『機器内部のトランスの品質』『電源ケーブル』『電源ケーブルのプラグ』『壁コンセントのプラグ』『アース』『壁コンセントまでの壁内配線』『機材前に電源をクリーンにする装置をどうするか』『周りの電気の使用状態』『住む場所(発電から家までの経路』などなど、オーディオ機材の電源はこのような複雑なものの影響を受けており、様々な経路を経て電源の質が変化(劣化)します。高級オーディオの思想を徹底すると、このような複雑な電源の世界をコントロールして高級なオーディオ機材を鳴らすという発想になります。

しかし前述したとおり純セレブスピーカーを駆動するアンプは安価でシンプルなものがよく、そのようなアンプは12Vで動作するものが多いです。そこで『乾電池8本直列(1.5V×8本=12V)』または『充電池10本直列(1.2V×10本=12V』を用意して、アンプに接続することが可能です。この接続方法は最初の段階で必要な電源が完成しているために、『ノイズのない12V電源→アンプ』という非常にシンプルかつ理想的な電源になっているため、上記の壁コンセントから電源を取る場合の問題点のほとんどを無視することが可能になっているために、アンプの本来の力を引き出すことが可能になるわけです。

【電池駆動に必要なもの】

①充電池

実験段階では通常の使い捨て電池でもかまわないと思いますが、実際使用していくことを考えると充電池がよいと思います。どの電池を使うかによっても音が変化するそうですが、どの電池が良いかは知らないです。私は使用するものと電池切れの際の予備として20個を超えるようにamazonベーシックの充電池を購入しています。

②充電器

充電池を充電する充電器です。用途の都合上、10本以上を同時に充電できるものが望ましいでしょう。

③電池ボックス(以下のものはオススメしません)

10本の電池を使って出力可能な電池ボックスです。通常の電池を使う場合はこのような商品の電池8個版を購入するとよいです。またアンプによっては『12v-24v駆動』のように電圧に幅があり、そのようなものであれば通常の電池を10本電池ボックスに入れて使用しても問題ありません。

上記の商品でも電池駆動の良さを体感することができますが、『ケーブル』『DCプラグ』に問題があるため、以下の改造をすることをお勧めします。

【電池ボックスを改造(非メッキプラグ化)】

上記の電池ボックスの問題点は『DCプラグ』がメッキであること、更に多くの場合『ケーブル』も細くてしょぼいメッキケーブルであるということです。オーディオのケーブルやプラグに拘って交換したりしない人にとっては想像できない、もしくは信じられないことだと思いますが、電源周りはメッキによって音が変化します。安い銀色のメッキは高域が歪に上昇し、中低域が薄くなってしまいます。そこでケーブルは基本的には普通の銅素材、プラグは無メッキにして音のバランスを崩さないようにしたいわけです。このような情報はオーディオショップであるプロケーブルから知った情報で、私自身色々試した結果、プラグの無メッキ化は重要だと考えるようになりました。

プロケーブルでは上記の記事以外でもありとあらゆる場所で無メッキの重要性が主張されています。

さて無メッキプラグの電池ボックスの入手方法ですが、そのようなマイナーなものは販売されていませんので自作するしかありません。自作といっても純セレブスピーカー作成のためにユニットにはんだ付けできる程度の技術で可能ですので解説していきます。まず以下のものを購入します。

・ケーブルのついていない電池ボックス

・無メッキdcプラグケーブル(プロケーブルから)

無メッキのDCプラグは単体販売されているものが発見できませんでしたので、プロケーブルで扱っている商品をから必要な部分を使います。上記の2つなどから必要な個数やプラグの形状の好みで購入されるとよいと思います。これらのケーブルを切断すると画像のような状態になります。この赤ケーブルを電池ボックスの+部分に、黒ケーブルを-部分にはんだ付けすると完成です。(以下に注意点あり)

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少し細かい説明をします。ほぼすべてのACアダプターで駆動するアンプのDCプラグは『センタープラス』になっているはずです。これはどういうことかというと、電気がDCプラグの内側(センター)の金属を通ってアンプに入っていき(プラス)、外側を通って出ていく(マイナス)という構造になっています。すなわちプロケーブルから購入したケーブルの赤線と黒線のどちらがDCプラグの内側(センター)繋がっているのか確認しておく必要があります。私はこの手の商品を2度プロケーブルから購入しており、どちらも赤線がセンターに繋がっていました。ただしすべてのロットでこのような構造になっているかはわかりません。テスターなどを使って各自確認することをお勧めします。私は簡易的なチェック方法として、電池1個のプラスに赤線、マイナスに黒線をひっつけ、手持ちのスピーカーのケーブルのプラスをdcプラグ内部に、マイナスを外部にくっつけてスピーカーが前向きに振動するかをチェックに使いました(ショート注意)。センタープラスとマイナスが逆になっていた場合、動作せず最悪の場合機材が故障します。


余談ですがオーディオのプラグに関する問題を避けたい場合、一番良い方法はケーブルを直接アンプ基盤にはんだ付けすることです。私自身実際に実行したところ、素晴らしい音質になりました。ただ利便性が滅ぶので今はやっていません。


【どのアンプを電池駆動すればよいのか】

①デジタルアンプ全般

デジタルアンプに関しては、ある程度出力がある3000円~5000円程度ものなら何でもよいのではないかと思います。皆さん1台くらい持っていると思いますので手持ちのものでよいと思われます。以前2万円のDAYTONのデジタルアンプを電池駆動しましたが、安物と大差がなく、むしろ余計な電源ノイズ対策が少ない分安物のほうがよいという結果になりました。また安物のデジタルアンプをいくつか電池駆動で比較しましたが、音の違いはありますが、どれかが圧倒的に良かったりということはありませんでした。また24v動作とメーカーが言っているものも12vでも問題なく動作する場合が多いようです。安いアンプの中にはトーンコントロール回路(高音や低音の調整)がついているものがありますが、とても音が悪くなるのでそれらがついていないもの、もしくは『トーンダイレクト』ボタン(トーンコントロール回路をスルーする)がついているものにしておきましょう。

私は以下のアンプを使っていますが電池駆動であればとても素晴らしい音です。


②LEPY LP-V3S

このアンプはデジタルアンプではなく『アナログアンプ』ですので駆動の方法が大幅に違うため音も大きく違いが出ます。私はこのアンプの中のパーツやケーブルを交換し、ケーブル類をプラグを介さず直接基盤にはんだ付けして使っていた時期がありました。音はとても良いです。問題としてはプラグや内部ケーブルがメッキだらけですので、できれば改造したいということでしょうか。

この動画の後ケーブルはすべて帯電しない被膜に交換した銅の単線に交換したりしました。

③Fostex ap-05

こちらのアンプも『アナログアンプ』です。出力が小さいのでダイソーユニットなどにしか適しませんが、ダイソーユニットと組み合わせると割と良いです。

アナログアンプで12v動作のものは私が知る限り以上の2つです。12v動作の真空管アンプもありますが、内部に電圧調整回路が入っていたり、電力効率が良くなさそうで電池の減りが早そうだったりするので考慮していません。

【電池駆動の純セレブ体験】

私自身最初は純セレブスピーカーが優れているのは分かったが、それを更に良くするために高いオーディオ機材を導入する方向に進んでいたのですが、音質的にも何か変になっていくような感覚がありました。そんな中、安いアンプを電池駆動すると音が良いという体験をすることによって、『スピーカー以外にも純セレブって可能なんだ!』確信を持つようになりました。少し大げさですが初めて純セレブスピーカーを作ったときと同種の喜びを感じたのです。安いアンプを電池駆動するのは純セレブスピーカーとの相性良く、音質的に優れているという点も重要ですが、そこから起こる純セレブ体験にも価値があると私は思います。その体験をするためにも電池駆動をオススメします。

最後まで読んでいただきありがとうございます。投げ銭としてnote記事の購入をしてくださるととても助かります。今日もセレブ~。


【追記】

記事公開後に電池駆動について追加で実験したり、調べたりしたことがあるので追記しておこうと思います。

まず本記事で紹介したプロケーブルさんで販売されている非メッキdcケーブルですが、dcプラグの内径は2.1のためアンプ側のdcプラグ(メス)の内径が2.5のものにはおそらく使用できません。2.5のアンプを使用する場合は自分でdcプラグとケーブルを買ってきてはんだ付けする必要があります。非メッキのdcプラグは単体ではおそらく販売されていないためプラグはメッキに妥協する必要がありますが、市販のケーブル付き電池ボックスよりは確実に良くなると思います。またプラグはメッキで妥協する代わりにケーブルを自由に選ぶことができるので、うまくケーブルを選べばプロケーブルの非メッキdcケーブルを使用した場合以上の音を狙える可能性は高いです。私自身は非メッキと普通の銅線の組み合わせは変に音に色付けしない感じがしていて好きなのでそこをあまり探求するつもりは今のところないですが、銅の単線など試してみたいなあとも思っています。


【電池の種類で音が変わる】

本記事を書いた段階では電池の種類で音が変わるということはなんとなく話には聴いていて知ってはいたのですが、あまり重視していませんでした。なぜなら実運用上は充電池を使うのが経済的であるため、もし試して音が変化しても実際に継続的に使用できないだろうと考えていたからです。また充電池は基本的にニッケル水素充電池であるため、充電池を比較しても差はないのではないかと思っていました。電池駆動だけでノイズレス電源になってそれだけで充分であろうと思っていたわけです。

とはいえ電池やバッテリーの種類による違いについて探求している層は一定数います。例えばギター関連の製品は9v動作のものが多く、利便性や音のために9vの電池を使う場合があるのですが、アルカリ電池とマンガン電池で音が違う、更に拘る人はこのメーカーのマンガン電池ではなくてはだめだという人もいるようです。またカーオーディオ界隈では車のバッテリーから電源をとってくるために、そのバッテリーをどれにするかということが重要になっているようです。最近だとオーディオマニアの一部の間で電池駆動式のポータブルヘッドホンアンプが話題になっており、電池による音の違いについて様々な電池を試したうえでレビューされている方々がいます。私の電池選びはその界隈の情報を元に行っています。音に関連しない分野、例えばミニ四駆においては電池の性能で車のスピードなどが変わるために電池選びも一つチューニングの要素のようです。ちょっと調べて笑ってしまったのですが、ミニ四駆用の電池というものまであるみたいで、色々なブログ記事などで電池の比較が行われています。何をやっても音が変わると言われるオーディオの世界において電気を通すケーブルやプラグで音がガラリと変化する中、電気を通すだけでなく、電気の源そのものである電池やバッテリーはその素材や抵抗値などによって音に対して影響を与えるだろうというのは想像がつきます。

そしてある日、『実際に音が変化するのか』『どの程度変化するのか』ということが気になって比較してみることにしました。使い捨て電池であれば100均で安価かつ簡単に手に入るので、半信半疑でしたがとりあえず試してみたわけです。元々使っていた電池は『amazon ニッケル水素充電池』です。まず最初に購入した電池は『100均 マンガン電池』です。

驚いたことに元々使っていたamazonニッケル水素充電池とは音色が全然違ったのです。ニッケル水素は音が硬めな感じがするのですが、マンガンは高域が少し丸くなり、中低域が分厚く出るという柔らかめな音な感じがするのです。ちなみにマンガンに関しては100均のものと家電屋のもので違いはあまりないそうです。たまに音が悪いものもあるそうです。今時単三のマンガンは家電屋でも置いてないことが多いようなので、100均で購入するのが無難だと思います。

電池でここまで音の音色が変わるのかと驚き、また自分の好みの音色がマンガンの柔らかい音であることも分かったため、いくつか電池を試し始めました。

こちらは充電池になります。ニッカド充電池は割と規格が古いものらしく、単三のものは秋葉原のような電気街やamazonなどのちょっと怪しいものしか見当たりませんでした。こちらの電池はマンガン電池とおおよそ同じ音色で私好みのため常用していきたいと考えています。ただ実用上いくつか問題もありまして、まずamazonのちょっと怪しいものしかほぼ手に入らないこと。更に容量がニッケル水素の半分程度であること。それらに加え「メモリ効果」という問題もあり、充電がなくなる前に充電をすると電池に変な癖がついてしまい、その癖がついたところまで電池容量がなくなると一気に電圧が下がってしまうようになる、つまり使いきった後に充電しなければならないという面倒があります。ただ音色は私好みなので今のところは面倒に耐えながら使いたいと思っています。

アルカリ電池の中でもトップクラスに音が良いらしいエボルタネオという高級電池です。この電池を使ってまずわかったのはアルカリもニッケル水素充電池と同様の硬い音であるということです。また絶賛されているだけあってニッケル水素と同傾向の音なのですが、クリアさや力強さがエボルタネオの方が素晴らしい感じがしました。

次に試したのが『富士通白充電池』です。これはamazon充電池と同様の「ニッケル水素充電池」です。同じ種類の電池同士でも微妙に音が違うように感じました。amazonの方は微妙に雑味がある感じがするのですが、富士通白はそのあたりの雑味がなくクリアな感じがしました。流石ヘッドホンアンプ界隈でスタンダードになっている充電池だなあと思いました。一方で種類が違うもので比較した場合に比べるとその差はかなり少ない感じがします。今からニッケル水素充電池を買うならこの富士通白が良いかなと思います。容量が大きい黒もあるのですが白の方が音が良いらしいです。

このようにいくつか試した感じだと、『アルカリ電池』『ニッケル水素電池』は同傾向の「硬い音」であり、『マンガン電池』『ニッカド充電池』も同傾向で「柔らかい音」のようです。いくつか試して自分が『マンガン電池』『ニッカド充電池』が好みであることが分かって良かったかなと思います。ただ電池持ちは『アルカリ電池』『ニッケル水素充電池』の方がよいのが悩ましい(笑)。電池による音の違いはケーブルによる音の違いにも似ている感じがします。例えば私はプレイヤーからアンプに繋ぐケーブルは『モガミ2549』というものを好きで使っているのですが、何かの間違いで『ベルデン88760』という素材がかなり違うものが繋がっていると『良いけどなんかしっくりこないなあ』という感じになります。電池も極端に好みでないものが繋がっているとしっくりこない感じになるのだと思います。

余談ですが、使い捨て電池は一本1.5v、充電池は1.2vなので電圧が微妙に違います。そのため使い捨て電池と充電池は同じ本数で比較すると電圧が揃いません。一方で本数を調整して電圧を合わせた場合も電池の本数の違いによる電池そのものの抵抗値合計や接点の数などに対してフェアでなくなります。そのため全く公平な条件での比較はできないと思われます。感覚的な話ですが、その微妙な電圧の差よりも電池な中身の違いによる影響の方が重要な要素な感じがしています。


【ポータブル電源】

電池以外でもお手軽に壁コンセントを使わずアンプを駆動する方法としてポータブル電源があります。こちらは元々アウトドアなどで電源を供給するためのもので、イメージとしては巨大なモバイルバッテリーみたいなものでしょうか。100v程度の壁コンセントと同様の出力に加えて、12vのdc出力を備えているものも多く、両端がdcプラグのケーブルを使えばデジタルアンプの駆動が可能です。安いものだと1万円程度から購入できるので、充電池を20本と10本以上充電できる充電器を購入するのに数千円プラスした金額で導入可能です。私自身は今までポータブル電源より電池の方が優れているのではないかと考えていたため試したことはありませんでした。ポータブル電源は内部に変圧の回路や接点を備えているために、電源ノイズの発生源があるだろうと考えていたからです。しかしながら最近はこの考えが変わってきており、もしかしたら電池と同等かそれよりも優れているのではないかと考えるようになってきています。

まずは純セレブスピーカー製作者の伊藤さんのツイート。

ポータブル電源内での回路などによる劣化は多少あるものの電池よりも優れている部分もあるという報告です。他にもポータブル電源をオーディオに応用している人の情報をいくつか見たのですが、壁コンセントのノイズから自由になるだけでかなりの効果が得られるようです。そこがむしろ重要であるため多少の回路が挟まる程度はあまり気にするほどのことではなく、電池に拘る必要がないのかもしれません。また電池に関しても色々問題もあり、連結することで接点や抵抗値が上がりますし、電池ボックスの謎の針金のようなものの中を電気が走るためにその部分音が付加されているとも考えられます。ポータブル電源の方がバッテリー容量も大きく、電流も余裕があるのもメリットかもしれません。

また電池を色々聴き比べ、電気を生み出す源の種類での音の違いがあるということが分かったことで、ポータブル電源内のリチウムイオンバッテリーの音色が好ましい場合には多少の回路劣化など関係なく電池に勝つ可能性は高いと思います。

そして何よりもポータブル電源が優れているのは使いやすさだと思います。オーディオを使わない間に充電をしておいて、使うときは充電ケーブルを抜いた状態で電源をつければよいだけで手軽です。電池は充電するたびにわざわざ電池ボックスから10本電池を抜いて充電器にさして、充電ができたら電池ボックスに入れる必要があります。更にポータブル電源の方がバッテリー容量に余裕もあります。ポータブル電源であればほとんどacアダプターを使用している場合と遜色ない程度の利便性があります。また電池ボックスにケーブルをはんだ付けしたりする手間もありません。

私自身はまだポータブル電源の音を実際に試せていませんが、今からバッテリー駆動を始めるのであればポータブル電源が良いのではないかなと思います。

【更に音を良くする方法もあるが...】

まず電池についてですが、同じ種類の電池ですら微妙に音が変わるので様々な電池を購入して音の良い電池を探すことで更に良くすることができるとは思います。更には充電池そのものをユーザー側で調整していくこともできます。充電方法を変えたりや、適度に電池をエージングするために充放電を繰り返すという方法です。私自身そのなことで音が変わるわけないだろと思っていたのですが、『ミニ四駆』における電池に関する情報を少しだけ見ると、充電池をユーザー側で育てることによってミニ四駆を早く走らせることが可能になるようです。すなわち充電池のコンディションによって電池の性能が変わり、かつ新品の状態よりもユーザー側で育てたものの方が勝るということらしいです。おそらくこれはオーディオの音にも何かしらの影響を与えるはずです。

更にとてつもないバッテリー駆動マニアにとっては電池ですら音が悪いと考えている人もいるようです。電池を連結することで接点や抵抗が増えるなどの様々な不利な点があるためです。もちろんポータブル電源も不要な回路があるために完璧ではありません。そのためよけいなものがない純粋なバッテリー(例えば車のバッテリーなど)を家に持ち込み運用している人もいるようです。

たしかに音が良くなるだろうという感じはするのですが、話を聴くだけで疲れてくるような内容ですよね(笑)。オーディオにおいては何をしても音が変わると言われているので、こだわると本当にキリがないです。そのオーディオ機材部分に拘るエネルギーがあるなら、むしろ純セレブスピーカー本体を探求したほうが有意義かつ音が良くなるだろうと思います。更にオーディオ機材部分は拘るとお金がなくなるだけでなく、利便性がどんどん落ちてしまいます。例えば私が実際にやったことがあるのはケーブル類を最短にしてかつアンプの基盤にプラグを介さず直接はんだ付けするなどです。たしかに音は良くなるのですが、それをメンテナンスしながら使うというのはかなり嫌な感じがしてやめてしまいました。

最近私がオーディオ機材側で重視しているのは『音のバランス』が良いかどうかです。『音質のレベル』を上げるというのはキリがなく、ある程度までいくとあんまり関係がないような気がしています。一方『音のバランス』は自分が快適に音楽が聴けるかに密接に関わっている感じがします。私は割とケーブルなどにも拘りがあるほうだと思うのですが、それはバランスが自分にとって良いかどうかしかほとんど気にしていません。今回の電池比較も自分にとってバランスが良い音がする電池がどんな系統か知りたかったという側面が強いです。例えば硬い音電池では『エボルタネオ』はかなり良い感じはするのですが、音のバランスや音色は基本的にニッケル水素充電池と同じなので常用は充電池で良いかなあという具合です。それよりも大きな発見だったのが、柔らかい音のする電池『マンガン』や『ニッカド』が自分好みでしっくりくることが分かったことです。電池においては柔らかい音の電池か硬い音の電池を使うか程度ぐらいを決める程度で良い感じがします。

オーディオ機材側はこのようなバランスの調整にはある程度は拘ると良い結果が得られる感じはしますが、結局のところ純セレブスピーカーにおいてはスピーカー本体が一番重要な部分であると再認識しています。

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