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【CL横浜 35位】三神ザシアン徹底解説【全文無料】

■はじめに

こんにちは、Kちゃんです。
まずはCL横浜お疲れ様でした。このコロナ禍の中、無事に大会を開催する事ができて本当に良かったです。株ポケ及びジャッジやスタッフなどの関係者の方々にはとても感謝しています。
さて、今回はそんなCL横浜で僕がシニア35位を取る事ができた「三神ザシアン」について徹底解説していきたいと思います。シティリーグに向けて、現状の自分の頭の中を全て言語化する予定なのでかなりの長文になると思いますが、ぜひ最後まで見ていただけると幸いです。

■自己紹介

普段は大阪でポケモンカードをしている高校生です。
ポケモンカード自体は6歳の頃からしているのでプレイ歴は10年程です。
主な実績としては以下のようなものがあります。

2013年 バトルフェスタ大阪 ベスト8
2015年 バトルフェスタ大阪 ベスト8
ダブルブレイズ デッキコンテスト入賞
2020年 シティリーグ大阪 優勝
PTCGOの大会 優勝・best4 複数回

■環境考察

色んな人が言ってますが、今回はほんとに環境考察が難しかったです。特にtier1.5~2までに入るデッキタイプが多く、どのデッキにも絶対に有利を取れるデッキタイプが存在しない事がこの環境の深さでした。
その中でも多くの人がtier1と言うであろうデッキタイプは「三神ザシアン」・「ムゲンダイナ」・「小ズガ」の3つで共通していたと思います。この3つのデッキにどう対応できるかが今回のCLのデッキ選択で最も意識するポイントで、誰もが頭を悩まされたのではないでしょうか。
こちらがCL前時点でのtier表です。

【仰天のボルテッカー環境 tier表】
tier1 三神ザシアン ムゲンダイナ 小ズガ
tier1.5 セキタンザン ルカザシ マッドパーティ ピカゼク
tier2 コンボザシアン ピカチュウVMAX クワガノン マルヤクデ MM系統
tier3 ジュナイパー タチフサグマ チルタリス ドラパルト
tier4 その他諸々
可愛さtier1 モルペコちゃん
👑

tier1のデッキはプレイングスキルや練習量が必要だが、誰が使ってもそこそこ強く、使用率はかなり高くなると予想していました。tier1というだけあってデッキパワーも高いので不利対面があまりなく、対策必須となると思っていました。
tier1.5のデッキはどのデッキにもある程度有利を取れるが爆発力がないものと、tier上位に有利が取れるが一部のデッキに弱いものの、二種類があったと思います。tier1ほどではないが、使用者は多いのではないかと予想していました。(マスターリーグでここまでセキタンザンが多かったのは正直 想定外でした。)
tier2以下のデッキは一定数いるものの、そこまで脅威ではないと判断しました。しかしドンファンは全く考えていなかったので、配信卓で見かけた時は驚きました。あまり使い手がいないマイナーなものを深めている方々は自分に真っ直ぐで周りに左右されていないところが素晴らしいと思います。

■使用デッキ

早速ですが、私が今回使用したデッキレシピです。
なぜ三神ザシアンを使用したかは、「当日までのデッキの変化」の項目でお話しさせていただきます。

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既にTwitterでは投稿していたので見られた方もいらっしゃると思います。(そこそこ伸びててとても嬉しいです。)
ここからは、60枚全カードの採用理由と採用を検討した候補のカード、当日までのデッキの変化について書いていきたいと思います。

■採用理由

【ポケモン】
・アルセウス&ディアルガ&パルキアgx...2枚
このデッキのメインとなるカード。その圧倒的なカードパワーで発売当初から常に上位tierを維持している天災。1試合に必ず1枚使いたいのでサイド落ち考慮で2枚。サイドに2枚落ちた時だけは運負けを主張して良いです。(以下、三神)

・ザシアンV...3枚
こちらもメインカード。最近では2枚採用のレシピもちらほら見かけましたが、裏のザシアンVがボスの指令で先に取られた時に2枚目がすぐ必要になるので余裕を持って3枚入れたいです。また、3枚にすることでこのデッキのポケモンの中で1番枚数が多いポケモンになりスタートする可能性が高くなることから、入れて困ることがないと考えています。ふとうのつるぎでエネがついたらちょっとにやける。

・クチートgx...2枚
この構築のキーカード。特性の「みわくのウインク」で相手のシステムポケモン(デデンネgxやクロバットVなど)を強制的にベンチに出させてボスの指令で2体倒して勝つ動きがとても強いです。ジュナイパーなどの詰ませにくる相手にも倒せるポケモンを強制的にベンチに出させることで対策ができました。また、技もとても優秀で要求エネが鋼+無の2エネで相手のベンチが5体並んでいるとオルター下での打点が190点あります。これは特性で出させた相手のシステムポケモンをちょうど倒せる打点です。ザシアンVだとエネの要求が多くアルティメットレイまで打てなかった時にメタルソーサーを引ききれずに1ターン止まってしまうこともあったので、このエネの要求の差は大きく実際にクチートgxで攻撃する場面も多くありました。以上の理由から2枚採用に決めました。一般的とされるレシピが1枚採用の物が多かったからか、2枚目を警戒されにくい点もかなり強かったです。

・デデンネgx...2枚
デッキの回りをよくするエンジン。後1オルターを狙う際に無理やり山札を引きにいったり、3ターン目以降のボスの指令を打ちたい盤面でサポート権を使わずに山札を掘っていけるのは優秀としか言いようがありません。1試合に2回使いたいマッチアップがあることや、1枚採用だと山札確認ができていない状態でデデンネgx前提の動き(手札のサポートカードをトラッシュしてのクイックボールなど)をするたびにヒヤヒヤすることから2枚採用。相手のサンダーマウンテンを使えばバチバチを使えることも頭の中に入れておきたい。見た目はカナヘイデデンネが一番好き。

・ワタシラガV...1枚
序盤に落としたサポートを使えるカード。主にボスの指令を使い回すことが多いがマリィやダンデを拾ってくることもあるので大事に使いたいカード。相手のリセットスタンプの返しで手札にボールがあると勝ちの盤面を作れることが現物サポートとの違いだと思っているので1枚は入れておきたい。デデンネgxとは違いワタシラガVは山札確認ができていない状態で使う盤面がない事と、ベンチ枠の都合から1枚のみの採用。技も優秀でオルター下で80ダメージを出しつつ山札に戻ることができるので、相手のジラーチを倒しながらこちらは非V・gxのポケモンをバトル場に出すというプレイができるのもポイント。次のお祭りパックで出る両目が潰れている子が可愛いんでお気に入りです。

・クロバットV...1枚
メタルソーサーやボスの指令などのトラッシュしたくない札を多く抱えているときにトラッシュなしで縦引きできる便利なカード。プレシャスボールで持ってくることができないというデメリットがあるが、最近流行りの無人発電所が貼られていても特性が使えるメリットがあるので一長一短か。デデンネgxが2枚入っていることから、クロバットVも2枚だと過剰なので1枚採用。相手の無人発電所&スタンプに返せるようになるべく序盤は温存しておきたい。

・ジラーチ...1枚
三神ザシアンミラーの際にデデンネgxなどのシステムポケモンは負け筋になりなるべく出したくなかったのでその代わりになることと、相手のリセットスタンプの返しに死に出しから勝ち筋を持ってこれることが強み。基本、デデンネgxやワタシラガVなどで回していけることから、1試合に1枚使うか微妙なラインだった点と、アブソルが流行っていてジラーチを軸にするのが怖かった点から、思い切って1枚のみの採用。実際にジラーチから勝ち筋を掴んだ試合があったので、こいつは入れて正解だったと思います。オルター下でのビンタが60ダメージ出るので、マッドパーティ相手には殴る択も生まれることを忘れないように。初手札にくるとちょっと嬉しい。

・ヤレユータン...1枚
博士の研究やデデンネgxで手札を切りたいけど落としたくないものがある時に山札トップと入れ替えて温存したり、相手のマリィケアでサポートをトップに置いておいたりと器用に働く猿。ボスの指令やメタルソーサーなど大事なパーツが多いデッキなので、どの試合でもだいたいベンチに置いているが、なくて負ける試合は少ないので1枚の採用。逃げエネが2なのでアルティメットレイで水エネを1枚つけておくことが多い。さるぢえをして戻したカードと同じものを引く確率なぜか高い説を推したい。

・フィオネ...1枚
VMAXポケモンや小ズガに入っているレシリザなどの通常では一発で倒すことができないポケモンに対して裏のポケモンをとることができるカード。実質ボスの指令になる盤面があることも非常に強力。先攻でクチートgxのみわくのウインクからフィオネのひきよせのうずで相手のプランをぐちゃぐちゃにしたり、オルタージェネシスを打つターンに相手のメインアタッカーをベンチに下げることで相手にポケモン入れ替えを要求させたりと、微力ながら縁の下で支えてくれるような存在。今回のデッキのMVPです。

【トレーナーズ】
・クイックボール...4枚
このデッキの全てのポケモンを持ってくることができるカード。4枚採用しないメリットが全く思いつかないので4枚採用。終盤にボールが山に残っているのは強いので無駄打ちはしないように。

・プレシャスボール...2枚
クイックボールだけだと自分の盤面が用意しきれないので採用。ハンドを切ることなくポケモンを持ってこれるのが強みので、ハイパーボールが使える世界線でもこの枠はこのカードだったと思います。多すぎても腐り札になるだけなので回してみてちょうどよかった2枚の採用。

・ポケモン入れ替え...4枚
後1オルターを狙う時や、メタルソーサーでザシアンVに鋼エネをつけてからバトル場に出したい時、相手の妨害(エネトラッシュや特殊状態、ベンチポケモンを縛るなど)に対応したい時など幅広い場面で使えるので文句なしの4枚採用。

・メタルソーサー...4枚
鋼デッキのつよつよカード。4枚採用以外ありえない。三神がアルティメットレイを打つ前に倒された返しのターンにメタルソーサー2枚+手張りで殴り出せるのは流石にバグだと思っている。トラッシュに何枚あるかよく聞かれるカード。

・エネルギー付け替え...4枚
メタルソーサーと合わせる事で技を打つための要求エネが2枚以上のポケモンが1ターン起動できる。盤面にエネルギーが残っていると1ターンでザシアンVが起動することもよくある。後1オルターの成功率を少しでも高めたいため4枚採用。

・リセットスタンプ...2枚
終盤はボスの指令を打ちたいデッキなのでサポート権を使わずに相手の手札を流す手段があるのは強い。序盤にやむを得ずトラッシュしなければいけない時にないと困ることと、小ズガ相手には三神が倒された返しのターンに確実に使いたいことから2枚採用。クチートgxで相手の手札を見て使うか決めれるのが盤面を支配している感じがして好き。

・グレートキャッチャー...1枚
gxポケモンからVポケモンに移り変わりつつあるが、まだデデンネgxが採用されているデッキが多いので必要。サポート権を使わずに相手の裏をとることができるので、博士の研究から探しにいけるのがボスの指令との差別化ができている点。1回決めれば十分なので1枚採用。

・大きなおまもり...1枚
コンザシ/ルカザシ戦のザシアンV同士の対面時に1発耐えることや、ムゲンダイナ戦で三神が1発耐えやすくなること、ウッウVのスピットシュートをデデンネgxが耐えることが強い。特にムゲンダイナ戦はオルタージェネシスの後に1ターン耐えるとほぼ勝ちなので相手の要求値を上げるために意識して付けたい。2枚入れることが出来れば試合中に触れる確率が上がるので強いが、無理していれる程ではないので枠の都合上で1枚。

・エスケープボード...1枚
ジラーチを採用したのでセットで採用。ジラーチが1枚に対してボードが2枚以上なのは過剰なので1枚。特殊状態でも逃げれるようになるので、相手がピカゼクやクワガノンだと三神やザシアンに付けることもしばしば。

・博士の研究...4枚
1試合で約2~3回使うカード。7枚というドロー枚数の多さで必要なカードをごっそり集めることができる。1ターンでも遅れると厳しい現在の環境に合っているカード。1試合で4回も使うカードではないが初ターンに打ちたいことと、CLという大会を想定すると初手札が分かった状態での試合開始までの待ち時間が長く、その際の精神の安定を考えての多めの採用。

・マリィ...2枚
直前まで3枚入れるか悩んだカード。リセットスタンプを2枚入れてるので枠の都合で2枚採用になった。どんな相手でもマリィで相手を止めることができればイージーWinできるので雑に打っても強いカード。特に小ズガ戦やムゲンダイナ戦では三神が倒されないように、オルタージェネシスを打つタイミングでしっかり打っていきたい。先日のポケモンダイレクトで発表されたPVのマリィちゃんが可愛すぎて宇宙だったので、全人類こんなnote見てないで今から見返すべき。

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・ボスの指令...3枚
言わずもがな知れるパワーカード。三神ザシアンというデッキタイプは相手のV・gxポケモンを2体倒せば勝つことができるので、相手のアタッカーを放置してベンチのシステムポケモンを2体倒して勝つことも良くあります。試合中に2回決めれば勝てるので3枚以上の採用にしたいが、4枚入れても序盤の捨て札になる場面が多く無駄だと感じたので3枚の採用。ワタシラガVとグレートキャッチャーが採用されているのもあって3枚で困ることは無かったです。

・ダンデ...1枚
このカードは三神ザシアンというデッキを更に強くする、絶対に入れた方が良いカードだと思っています。+30ダメージというテキストだけでは分かりづらいと思うので実例をいくつか出します。なお、全てオルタージェネシスgxを使用した前提での例となります。
1つ目はザシアンVの打点が290まで出ること。260と290という打点の違いは今回の環境ではかなり大きく、相手の三神や小ズガに入っているレシリザ、ピカゼクに入っているライライやMMを一発で倒すことが出来るようになります。メインアタッカーを倒されるのではなくベンチのポケモンをボスの指令で倒されること前提で動いてくる相手が多いので、メインアタッカーを倒すことで相手のプランを崩すことができます。
2つ目はクチートgxの打点が相手のベンチが5体いる際に打点が220まで出るようになります。ザシアンVやその他Vポケモンを1発で倒すことができるラインなので自分のザシアンVにエネルギーが付けきれない時にクチートgxで殴る選択肢が生まれることが強みだと思います。
3つ目はフィオネの技で小ズガやジラーチが倒せるようになることです。これはあまり知られていないので、相手の意表を突くことが出来てマジで強いです。プレイの選択肢を増やすカードなので厚く積む必要もなく1枚採用。

・トキワの森...2枚
混沌のうねりとの選択枠でした。スタジアムの枠だけ変えてそれぞれ100回ずつ回してみた結果、後1オルターの成功率が混沌のうねりからトキワの森に変えて20%ほど上がったのでトキワの森を採用しました。また、ジラーチが採用されていることから、ねがいぼしで触れるエネルギーサーチ札としても役に立ったのでこちらにして正解だったと思います。

【エネルギー】
・鋼エネルギー...8枚
メタルソーサーがあるので7枚でもいけるかな〜と思って試してみたらアルティメットレイでつけるエネルギーが残っていなかったり、二体目のザシアンVにつける用が足りなかったりといった問題があったので8枚。入れれば入れるほどふとうのつるぎでエネルギーがつく確率が上がるが事故率も上がるので8枚がちょうどよかったです。実際のデッキは500円デッキの鋼エネに統一しました。本当はURで統一したいけどお金がないです!

・水エネルギー...3枚
2枚だとサイド落ちしたときに一気に厳しくなるので3枚。枠がないのであんまり入れたくないと思っていたけどクチートgxの技の要求エネに無があることで終盤に残ったものも使えるのがエネ管理しやすくよかったです。トキワの森を採用したことから、4枚以上は過剰という判断でした。こちらは少しでも視認性を上げるためにファーストデザインの物で統一しました。

■採用を検討したカード

【ポケモン】
・ザマゼンタV
ムゲンダイナなどのVMAXポケモン相手に押し付ければ1ターンもらえるかもしれないカード。スタンプを2枚採用しているので強く使える構築だが、VMAX相手以外で邪魔になったり、そもそもベンチのポケモンを倒していけばこのカードを使わずに勝てたりで上手く使えなかったので不採用。ヨネダタクヤ選手のレシピには採用されていたことから、上手に使うことができれば強いカードだと思います。

・フーパ(あくのいましめ)
1エネで相手しだいで高打点を出すことができる便利なカード。小ズガやムゲンダイナ相手に強く出れるものの、三神ミラーの時にクチートgxでベンチに出されるとベンチ枠がきつかったり、クワガノン相手にめっぽう弱かったり、刺さらない相手にはとことん刺さらないので不採用にしました。ですが今回負けた試合の全てが採用していれば勝っていたはずの試合だったので、今デッキを組み直すなら何かの枠を削って1枚採用すると思います。

・カプ・レヒレ
小ズガメタ。小ズガ以外の相手に刺さらない事や、採用するなら相手にサイドを3-1-1-2の形で取らせる形でフーパと一緒に採用したかったため不採用。使える盤面が限定的すぎるのであんまり好きじゃないカードだが、ハチマキをつけることでレシリザを1発で倒すことができる点は評価ポイント。

・フリージオ
オルター&ダンデで小ズガを倒しつつグッズロックを決めることができるカード。フリージオ、水エネルギー、ダンデと要求値が多く成功率が低いので不採用。発想はよかったけど形にならなかった感じでした。悲しい。マッドパーティが流行り出したらもしかしたらもしかするかもしれない?

・アブソル
ジラーチメタ。ジラーチ以外にも、相手の逃げるが1以上のポケモンを縛って1ターン稼ぐ選択肢も増えるカード。単純に面倒なヤツ。小ズガを見るために採用したかったがアブソルを置くと自分のベンチ枠がキツすぎるため不採用。

・ジュラルドン(メタルシャープナー)
ジュナイパーやチルタリスに対して殴れる非V・gxのアタッカー。詰み回避で入れるか検討したが、クチートgx(みわくのウインク)→ボスの指令で攻撃できるギミックがあるので不採用。

・セレビィV
技を打ちたい時に都合よくオーロラエネを引く事ができず、メタ相手のセキタンザンにはほぼ確実にストーンエネやムキムキパッドが付いていて打点が足りないので、単純に弱いです。

【トレーナーズ】
・おとりよせパッド
コイン要素その1。後1オルターの成功率を少しでもあげるために採用した型も使ってみたが、デッキの4枠を割くコストに見合ったリターンが感じられず不採用。

・クラッシュハンマー
コイン要素その2。tier1である三神ザシアンとムゲンダイナに対してとても強く、表を出せばそのまま1ターン貰えるなんてこともしばしば。4枚採用のレシピで組んでいたが、相手の妨害札を入れることで自分が事故ってしまう本末転倒な試合が多かったことと、練習中の表が出る確率が20%ほどだったことから泣く泣く不採用。

・ターボパッチ
コイン要素その3。こちらはクラッシュハンマーと違い相手の妨害ではなく自分の加速の為のカード。海外のADPで稀に見る。採用するなら4枚だと思われがちだが、試合中に1枚でも見えたら相手は嫌でもターボパッチを意識したプレイをしないといけないので、精神的アドバンテージを取るために1枚のみの採用も検討しました。不採用の理由はメタルソーサーで事足りることと、クチートgxもアタッカーになるので使いたい場面があまりなかったから。

・ポケモンキャッチャー
コイン要素その4。表ならボスの指令と同じ効果というなんとも分かりやすいカード。グッズなので博士の研究を使ってからでも使えるというメリットがあったが、コイン次第で勝敗が決まる試合で負けた時に気持ちが落ちてしまって次以降の試合に響くと感じた点と、システムポケモンで十分ボスの指令に触れることができる点から不採用。カード自体はとても好き。

・エネルギースピナー
スタジアム枠をトキワの森にしたので不採用。水・鋼のどちらのエネにも触れるトレーナーズの存在は大きいので、スタジアム枠を混沌のうねりにするなら1枚入れていた。また、エネルギースピナーとエネルギー転送では後1オルターの成功率がかなり違ってくるので、もし採用することになったら持っていなかったので急いで購入していたと思います。

・ダート自転車
序盤の場を整えたり、圧縮することで終盤にボスの指令を引く確率が上がったりと便利なカード。採用候補が多いことからわかると思うが、入れたいカードが山ほどあるのに圧縮札を入れるのは変な話なので不採用。

・ツールスクラッパー
ビーストブリンガーや大きなおまもり、鋼鉄のフライパンなどのめんどくさい道具をトラッシュできるカード。欲しい場面が多いので入れ得カードだが、枠を作れず断念。ここは無理やり枠を作ってでも入れるべきだったかもしれない。

・ぼうけんのかばん
後述するげんきのハチマキを採用するならセットで採用していたカード。欲しい場面で欲しい道具に触れりつつ圧縮できるので、たくさん道具を入れるなら採用したい。道具を2枚しか入れていないので不採用。

・タフネスマント
HPをあげる道具として大きなおまもりとの選択枠。三神ザシアンミラーの際にザシアンVにつけると相手のオルター込みのブレイブキャリバーを耐える事ができる点は優秀だが、ムゲンダイナ戦で大きなおまもりを三神に付ける方が大事なので不採用。

・げんきのハチマキ
ザシアンVにつけると打点が270まで出るようになるカード。小ズガのレシリザが相手していてめんどくさかったので採用を悩んだが、できる事が多いダンデの採用を優先したため不採用。

・とりつかい
カードとしてのテキストは強いがこのデッキは使いたいサポートが多かったので不採用。メリープ型のクワガノンが流行り出したら採用を検討するかも...? 次のお祭りパックでSR出してくださいお願いします。

・混沌のうねり
トキワの森との選択枠。トキワの森の採用理由にも書いた通り、後1オルターの成功率の低さから不採用。今後の無人発電所の流行り方次第では、こちらを採用しなければいけなくなりそうで不安。やめてくれ。

・オーロラエネルギー
水エネルギーとの選択枠。特殊なアタッカーカードを入れていないのでオーロラエネであるメリットがないことと、トキワの森を採用していること、デンジャラスドリルでトラッシュされることを考慮して不採用。

■当日までのデッキの変化

続いて、調整を始めた3週間前(仰天のボルテッカーのカードリストが出て)からCL当日までのデッキの変化について書いていきます。ここに書いたもの以外でも何通りもデッキを作りましたが、その時にCLがあれば持って行っていたであろうデッキのみを簡単にざっくり紹介していきます。

【3週間前】
CLに向けて調整を始める上でまず問題になってくるのがデッキ選択です。
大会当日まで日数はあるものの、tier上位のデッキを使うなら練度が高い方が圧倒的に有利なので、ある程度使う予定のデッキを固めていきたいと考えていました。ちょうど3週間前に仰天のボルテッカーのカードリストが出て、環境に変化を与えるなと感じたカードは「ピカチュウVMAX」「ネギガナイトV」「ファイアローV」「ギルガルドV」「コーティング鋼エネルギー」「ダンデ」「望遠スコープ」くらいで、ピカチュウVMAX以外は今までにあるデッキタイプを強化するもの、という認識でした。このことから環境に大きく変化はないと判断し、環境TOPである三神ザシアンを使う方向でいこうと決めました。単純にどのデッキ相手にも不利をとらず、カードパワーでtier下位のデッキには多少ゴリ押しが効くというのが何よりの強みでした。当時のデッキはこちらです。

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今見るとかなりひどいレシピで笑っています。三神ザシアンというデッキタイプを握る上で、まず考えたのがミラー戦に勝てるのかということでした。今まで握っていないデッキタイプなので練度の差で勝てないと感じたため、クラッシュハンマーでテンポロスを狙いニャイキングを立てて相手の三神をザシアンVで一撃で倒すといったことを当時は考えていたと思います。練度差で勝てないミラー戦を運でカバーしようとしていた考え方自体は悪くなかったと思います。

【2週間前】
続いて2週間前です。2週間前といえば実際に仰天のボルテッカーが発売された週です。プロモパックのピカチュウVMAXの入手度の低さに驚いたのはつい最近のように感じますがもう2週間前なんですね...時間が経つのは早いものですね。こちらが当時のレシピです。

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【1週間前からの変更点】OUT...ニャース、ニャイキング
IN...クチートgx2枚目、水エネ3枚目

ニャイキングラインが消えました。理由としては、進化できる試合自体が全然ない事と、三神ミラーでは相手の三神を倒しに行くよりクチートgxで相手のベンチにシステムポケモンを出させてそのポケモンを倒す方が合理的だと思ったからです。また、水エネルギーも2枚だとサイド落ちやエネ割りに対応できないので3枚に変更。採用理由に書いたクチートgxの強さに気づいた週となりました。

【1週間前】
1週間前。環境も固まってきたということでそろそろデッキを確定させていきたい時期です。このくらいから、「本当にCLが始まるんだ〜」と、緊張していました。こちらが当時のレシピです。

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【1週間前からの変更点】
OUT...クラッシュハンマー4枚
IN...ザマゼンタV、とりつかい、リセットスタンプ2枚目、混沌のうねり2枚目

クラッシュハンマーが消えました。2週間ずっと練習して三神ミラーにも自信が持てたので、ミラー対策の札を入れる必要がなくいと感じて不採用にしました。その代わりに、無人発電所&アブソル採用のムゲンダイナが流行り出したことのメタとしてザマゼンタVととりつかい、混沌のうねりの2枚目を追加、小ズガに対しての勝率を高めるためとザマゼンタVと合わせて押し付るためにリセットスタンプを追加しました。tier上位のデッキに対しての勝率をさらに高くするために数枚差し替えた形になります。

【3日前】
CLまで残り3日。そろそろ本番で使うデッキを確定させて最終調整をしていきたい日程です。このくらいの時期になると頭がポケモンカード一色になるので、ご飯を食べ始めるときにドローと言いそうになります。当時のレシピはこちらです。

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【前回からの変更点】OUT...ザマゼンタV、とりつかい、ふうせん、混沌のうねり1枚、リセットスタンプ1枚
IN...ジラーチ、フィオネ、エスケープボード、ダンデ、エネルギー付け替え4枚目

1週間前に増やしたカードが全て抜けました。ザマゼンタVととりつかいが抜けた理由は不採用理由の項目に書いた通りです。特別何かのデッキをメタるのではなく、どんなデッキが相手でも強いパワーを出せるように調整しました。ジラーチギミックですが、相手のリセットスタンプと同時に前のアタッカーが倒され、返しのターンにボスの指令を使えば勝てるといった試合が多かったので、死に出しでねがいぼしから入れたら強くね?ということで入れてみたらびっくりするほど使いやすくなったので採用しました。ジラーチを採用するならジラーチ軸のデッキになるといった先入観をいい感じに崩せたなと思っています。

【前日】
ついに前日です。結論から言うと、ここでようやく当日使用したレシピにたどり着きました。冒頭でも貼りましたが比較しやすいようにもう一度貼ります。こちらが当日使用したレシピです。

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【前回からの変更点】
OUT...エネルギースピナー、混沌のうねり、マリィ3枚目
IN...トキワの森2枚、リセットスタンプ2枚目

スタジアム枠を変更しました。トキワの森の採用理由にも書きましたが、後1オルターの成功率を重視したのと、連戦する際に水エネルギーに触れずに負ける試合を減らしたかったからです。リセットスタンプに関しては、今まではザマゼンタVを採用するなら合わせて厚めに入れたいカードという認識でしたが、小ズガ戦でボスの指令を使いながら手札を流す札として優秀だったので、同じ手札干渉札のマリィを1枚減らして突っ込みました。こうして完成したのが今回使用した三神ザシアンです。3週間の間は毎日6〜7時間ほど練習していたのでかなり深いレシピになっていると思います。

■当日のマッチアップ

続いて当日のマッチアップと簡単な試合の流れについてお話ししていきます。記憶が曖昧な部分があるので、多少間違いがある可能性があります。

R1.三神ザシアン 先攻 6ー0 
⭕️
 こちらザシアンVスタート。ボールから三神を持ってきて手張りでエンド。お相手は少し事故り気味で三神にエネをつける事ができずに終了。1ターンの遅れを逃さずそのまましっかりとオルターから殴っていき、勝利。

R2.クワガノンパルスワン 先攻 6ー3⭕️
こちらジラーチスタート。お相手の初手はパルスワンV。ピカゼク相手だと後1でフルドライブ決められると面倒だなと思ったが、特にできることはないので三神にエネを手張りしてふとうのつるぎで番を返す。相手は2体目のパルスワンVやクワガノンVを展開して送電でエンド。その後こちらがオルターで返し、相手はライトニングストームで三神に削りを入れる。相手の場にはアルティメットレイで倒せる相手がいないのでクチートgxで手札を確認するものの不発。ジラーチでダンデを探しにいったが引けず前のパルスワンVに180ダメージ打つものの、そのまま返しで倒されてサイド先行を許す。その返しのターンにボスの指令からのブレイブキャリバーで後ろのクワガノンVを倒し、その後ザシアンVが耐えたので入れ替えて技を打ち、勝利。

R3.ムゲンダイナ(シニア3位) 後攻 3ー6 
 こちらクチートgxスタート。相手が先攻でエネが付かなかったので後1オルターを決めたらほぼ勝てるものの、無人発電所のせいでデデンネgxからの展開ができず三神にエネを貼って終了。お相手は場を整えつつムゲンダイナVにエネを貼り終了。こちらオルターは打てたが大きなおまもりを貼る事ができず、返しで三神が倒されてしまう。クチートgxで前のムゲンダイナVMAXを削るか後ろのクロバットVを倒すか悩んだ挙句、前を2パンで倒しても相手が毎ターン1エネつける事ができたら間に合わないので後ろのクロバットVを2体取るプランを選ぶ。相手は順当に殴り続け、こちらが裏のクロバットVを倒す事ができれば勝てる展開に。必要な札はメタルソーサー2枚、なんとしてでも引き込みたかったが、相手の無人発電所を壊す事ができずにデデンネgxを1試合ずっと抱えたままで山札を圧縮できず負け。

R4.クワガノン 先攻 4ー0 ⭕️
 こちらザシアンVスタート。クチートgxで相手の手札を見たところとてつもなく事故っていたので余裕を持ちつつ、三神に鋼エネ手張りからのふとうでのつるぎで1エネついてエンド。相手はスピード雷エネ手張りでエンドだったので付け替え手張りブレイブキャリバーで勝ち。対戦後お相手に聞いたところ、オドリドリgxは引いていたが三神戦では負け筋になるためあえて出さなかったそうです。

R5.小ズガ 後攻 4ー6 
 こちらザシアンVスタート。後1オルターが打てそうな手札ではなかったので三神に手張りでエンド。お相手ねがいぼしから溶接工&手張りで3エネを小ズガにつけてエンド。マリィで手札を流しつつオルターを打つと1ターン止まってくれたので前のジラーチを倒してサイド先制するも、返しにブリンガー付きの小ズガに倒されて一気にピンチに。こちらの勝ち筋としては前の小ズガを倒して次のアタッカーが用意できないお祈りか、非V・gxで1体倒すかの2つ。ダンデを打ちヤレユータンのぶちかますで前の小ズガを倒すプランを取ろうとしたが、エネルギー付け替えを引ききれずスタンプお祈りのルートプランへ変更。前のザシアンが倒されたら負けの場面でお相手スタンプの2枚とTOPでレシリザ、溶接工、炎の結晶と完璧な引きで負け。2敗したので後がなくなりました。

R6.ドラパルトマホイップ 後攻 6ー0 ⭕️
 こちらワタシラガVスタート。お相手ドラパルトVスタートでイカを並べてボールでデデンネgxを持ってきたところでエンド。相手がデデンネgxを手札に抱えたままだったのでクチートgxで手札を見ると、カラマネロ×2・デデンネgxの3枚だったのでデデンネを出させて三神に手張り、その後は相手のドローゴーが数ターン続いたので順当に殴り続けて勝ち。ワタシラガVスタートだった事でクチートgxを対策されなかった事が大きかったです。

R7.小ズガ 先攻 6ー2 ⭕️
 こちらザシアンVスタート。三神に手張りでエンド。相手は順調に場と手札を整えザシアンVが倒されます。若干の焦りを感じつつ落ち着いてマリィで手札を流しオルター。相手は溶接工でエネを加速するがその後繋がらずエンド。相手の手札が3枚だったのでマリィをもう一度打つか迷い、クチートgxで手札を確認してから判断するプランをとる。すると、相手の手札は炎エネが3枚。そのまま技を打っても倒されない手札だったので裏のエネが3枚ついている小ズガを倒す。案の定相手は何もできずターンが返ってきたのでそのまま殴り続けて勝ち。

■おわりに

これからシティリーグも始まっていくので、それに向けて活かして頂けたら幸いです。また、今回の文章を読んで少しでも良いなと思った方はぜひ名前だけでも覚えてくれたら嬉しいです。Kちゃんです!!!
さらに、投げ銭してくださると泣いて喜びます。今後の活動や遠征費のために使わせていただきます!それでは、三神ザシアン完全解説はここまでとなります。全文で約15000字にもなるほどの長文となりましたが、最後まで読んでいただきありがとうございました。

■投げ銭してくれたあなたへ

タイトルに全文無料と書きましたが、どうしても投げ銭していただいた方向けに感謝の言葉を書きたかったのでこのような見出しを作らせていただきました。デッキについては無料部分で全てお話したので、有料部分は私がひたすらに感謝しているだけとなっています。

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