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三月自選短歌

閏日に生まれた人が聴いている冬と春とがすれちがう音

AIにあだち充の絵をみせて見分けられたら人類の負け

不同意で抱きあいながら不同意であなたの耳に愛をささやく

男梅みたいな顔のおじさんが錬金術を語る立ち飲み

家猫はただただ眠る春の日の性の目覚めを知らないままに

生きたさと生きたくなさをつめこんだリュックを背負い吊り橋をゆく

逆むけを何度もさわるようにしてひとを愛してしまってばかり

ふしだらな男でしょうかゆっくりとアイスのふたを舐めるわたしは

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