作業療法士になった理由

私が作業療法士という職種を選ぶ、最大のきっかけとなったキーワードは〝生きがい〟である。

自分の小学生〜中学生の時の日記を読み返すと、自分は常に人生に意味を求めて過ごしていた気がする。昔はとにかく学級委員や生徒会、指揮者や伴奏者という役割を欲して、自分がその場を仕切っているという感覚=生きている実感を得ていた。

(昔の私は、大好きなハイキューで言うところの影山のセッター像〝1番ボールに触れる回数が多く、支配者っぽくてカッコいい〟という単純な格好良さや漠然とした憧れのようなものに突き動かされていたのだろう。)

高校生になると、自分と同じような経験をしてきた人間がごろごろいる環境だからか、前に出たいと思うことはなくなった。小さな挫折も沢山経験した高校時代だが、そんな中自分らしくいられたのは〝音楽〟があったからだと思う。

大好きなアーティストができて、通学中は勉強しながらBGMとして聴いて、たまにライブ行って。歌詞と音楽に自分の人生重ねては、頑張る勇気、休む勇気、その他言葉にならない感情をたくさんもらった。「次このアーティストに会える時には、成長した自分でいられますように。」これが僅かなりとも生きる意味になっていた。

生きがいは、自分の役割であったり、趣味を通して得られる自己効力感であったり、様々な形がある。人それぞれであり、変化するものだろう。生きがいのある人生は本当に幸せだ。

なんらかの理由で自分らしさを失っている人、失うことが予測される人が、生きがいを持って生活できますように。

これが作業療法士という職種を選んだ最大の理由である。


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