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2006年10月30日

ちょうど15年前。
生まれて初めてポルノグラフィティのライブに行った。
長いようで短い、というのはあらゆる事柄に使われる表現ではあるが、不思議な感覚だ。あの日のことはきっとどれだけ時が経っても忘れないし、忘れたくない。

ポカリスエットについているシールを5枚集めてシリアルを登録するとチケットが当たるライブ。当時所属していた運動部の仲間達が、「いかちゃんポルノ好きだったよね!」と一枚ずつくれたシール。それで応募して当たったというのは、とてもあたたかい思い出だ。

整理番号100番台、スタンディング、沸き立つ観客の熱、始まる前の内臓が蠢くような緊張。1分が永遠に感じられる感覚。何回も何回も時計を見る。本当に現れるのだろうか、このステージの上で何が起こるのだろうかと待ち侘びた時間。

目の前に2人が現れた瞬間、手を伸ばせば届きそうなくらいに、そこにいるという質感。なのにテレビを見ているかのような同居する非現実。
あの時の伸ばしていた襟足、癖っ毛、口元のホクロ、デニムの質感。

『Name is man』?!?という驚き。少し走ったテンポのサボテン、デッサン#1の逆光のような真っ白なフラッシュ、イントロアレンジのINNERVISIONS、フラフラと揺れるまほろば○△。まだへたっぴなクロマチックハーモニカ、初めての変な踊りとタオル回し。

今では絶対にやらないような、昭仁が口にポカリを含んで客先に吹き飛ばすパフォーマンス…それがモロ被りしたこと、晴一が足を客席に伸ばして後ろから人が殺到し、眼鏡を死守するために自分は手を伸ばせなかったこと、カルバンクラインのオレンジ色のパンツを見たこと。

きっと、少しずつ正確さを失いながら、それでも私の中に輝きながら残るものなんだろうな。
ありがとう、ポルノグラフィティ。

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