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取材で答えられない

お世話になったVCさんから取材したいと連絡がきた。ちょっとあがり症なので取材は苦手だが、とてもお世話になった方なので「取材OKです!」と返事をし、その日を待った。

取材にはまさかの4人の記者が来て緊張が高まる。今まで取材を何回か受けたがほとんど1対1だったからだ。人見知りであがり症の私はだんだん震え始め、手汗が出始める。VCさんもびっくりしただろう。西野カナ以上の震えだ。プラスで動画も撮るとのこと。緊張MAXだった。

とうとう取材に入る。技術面等で質問攻めだ。エンジニアでもある私は技術面の質問が嬉しくでペラペラ興奮しながら答えて行った。次にVCさんに「誰のためにこのサービスをしてるのですか?」と聞かれる。

真っ白になった。というかなんと言えばいいか分からなかった。これは起業家としては致命的なことだ。結果的に「自分です」と答えた。自分が好きだからやってるだけなのだ。次に「このアバターのどの部分が好きですか?」と聞かれる。

分からなかった。なんとなく全体的に好きなのだ。そんなこと言えるわけもなくなんとか細かいところを見つけ出して答えた。「このリボンがいい感じで好きです。」酷すぎる。多分ばれた。次に「アバターは何体ぐらい売れてますか?」と聞かれる。把握してなかった。経営者として最悪だ。何とか思い出す限り答えたが数字は全く明らかではない。悲しくなった。もう帰りたかった。申し訳なかった。

私は自分の会社で好きなことだけをやっている。アバター制作もアプリ開発も好きだから毎日休むことなくやっているのだ。取材では自己中心的に思われたに間違いない。でも私が自分で会社を起業したのには理由がある。もっとみんなが住みやすい社会にしたいのだ。小さい頃から母子家庭で、母親の苦労をたくさんみてきた。派遣社員で働いていてもなかなか正社員になれない。正社員になれても男性より給料が安い。私はここにもの凄い苛立ちを持っている。パワハラもそうだ。ニュースで見る虐待、いじめも。西成で炊き出しボランティアをした時に見た長蛇の列も。

自分で会社を立ち上げて女性を積極的に雇って男性より賃金が安くて当たり前の世の中を変えたい。子供の居場所を全国各地に作りたい。身体に不自由があっても、家庭環境に問題があっても誰でも普通に働ける会社にしたい。全てはお金と技術がないとできない。私の先にはこの目標がある。プログラミングは全く分からなかったが独学で勉強し、様々なアプリを制作して自分の技術力をあげている。ただのプログラミングの勉強では間に合わないので同時に収益化もしている。自分の趣味も収益化できるようにしている。全てはこれらの目標があるから。目標のためなら休みなしでも毎日頑張れる。私がもっと誰もが住みやすい世の中にするんだという気持ちで毎日動いている。

取材した人達には「あいつは中身がない」と思われもう評判は最悪かもしれない。多分あの取材はぼつになっただろう。パニックで言う言葉一つ一つが私らしくなかった。取材を受けるのはしばらく辞めておこう。

でも目標はある。

自分を信じて、応援してくれている人に励まされながら今日も目標に向けて進んでいく。

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