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アルコール依存症で亡くなった親友 #25 性格と病気は区別がつかない

なんの病気でもそうだけど
性格と病気は区別がつかない。

体調不良でも心が疲れていても
「性格が悪い人」にしか見えない状態になることがある。
そして自分がそうなったことがあっても
人のことは「疲れているんだな」とわからないことも多い。
自分と全く同じ病気でそうなったのならわかるかもしれないけど
別の病気だった時にはわからない時もある。

疲れていたのだとしても
突然、見るからにおかしい人になるわけではない。
普通なのです。
一見普通というよりは普通でしかないくらい普通なのです。
やり取りも通じるし常識もある。
イライラしているわけでもなければ
落ち込んでいるわけでもない。

なんでそうなの?って思った時
そんなの誰にだって一つや二つはある。
人それぞれ
得意なこと、不得意なこと
できること、困ったところがあることは
通常です。
むしろ何もかもがパーフェクトな人がいたら
そっちのほうが怖い。
非の打ちどころがない人というのは存在するかもしれないけど
そういう人でも何かは得意で、何かは苦手もしくは特に得意ではないことがあるのではないでしょうか。

なんでもそつなくこなす人だから気づかなかったけど
春樹君は出会った時には既に疲れていたのかもしれない。
性格だと思っていたものも、もしかしたら
ほんの少しだけ思考力を奪われていたのかもしれない。

病気の種類によっては
今すぐ誰の目から見ても明らかに
おかしい状態になるのではなく
本人も誰も気づかないうちに
何かが少しずつ変わっていくものなのかもしれない。
そしてどこからどこまでが病気かなんて
誰にもわからない。

誰しもが不快に感じる場面で
どうしたのかな、疲れているのかなって
気づいてあげられる人は
相手を特別大切に思っている人だけです。

逆を言えば見るからに疲れている人がいても
自分には自分の守るべきものがあるから
自分のこともやったうえで手を貸せるならいいけど
それができないのであれば批判はしないことに留めて
自分の守りたいものに時間を使ったほうがいい。

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