40代2人が12時間話した『何のために人生の時間を使うか』<スプラトゥーン2>

この春に体調を壊し、PCR検査まで受けることとなった私。ほぼ繁華街にも出ておらず、家族以外との会食もなく、多少の外出の打合せは全てソーシャルでマスク付きで手指消毒で、それでも新型コロナウィルス陽性になるのか?と思っていたら、キレイに陰性。季節の変わり目の風邪をこじらせていただけで、数日のつもりが2週間近く静養することとなった。(途中でスプラの大会があり、精一杯戦ったものの敗北したのはこの体調が復調しない私のせいであった。味方申し訳ない。)

この静養はGWも使うこととなり、特にGW前半、昼は家族と過ごし(緊急事態宣言のおかげでレジャーに連れていけないため近隣の公園や買い物で済んだのは不幸中の幸い)友人とLINEでトークを送り合い、夜はゲームのルーチンを諦めただただ医者から処方された薬を口に放り込み睡眠を繰り返す日々だった。そろそろ復調、となるGW3日目頃だろうか、仲良しフレンド、最強ペア相方でもあるドラクエ兄さんから連絡がきた。

「ちゃんとゲームできてるかい?ちゃんとって言うのもなんだが…」

3年も週の半分以上一緒にゲームで遊んでいる彼の、ゲームしていること=健康、と結びつくオンラインフレンドらしい心配の仕方だ。ありがたや。こちらが予定を聞く前に、ドラクエ兄さんはその日別ゲームで約束があるとの話だったので、翌日夜からゲーム=スプラ復帰となった。4日間のブランクの私。スプラが始まって久々の大型連休となった。そして復帰しいつものように話しているとGW明け平日も彼はお休みであることが発覚。私は用事を少しこなせば昼も時間の都合がつく。じゃあそこで休んだ分もがっつり遊ぼう、ということになった。

お互いに家族が学校や仕事に行き、それぞれ家事をこなし、いざスプラトゥーン2を起動しリーグマッチで楽しむ。強い相手にも勝て、ゴールドメダルが取れた。嬉しさを伝え共感し笑い合う。2時間弱のリーグマッチの時間を超え、いつもの夜の時間ならおやすみーと通話を切るのだが、そういえば今は昼、この後急ぐ予定もなければ寝なければいけない時間でもない。お互いに家事やPC作業は話しながらでもできたので、結局通話をそのままに、お昼ご飯を作り食べ、夕飯何作ろうかと話し(ドラクエ兄さんはこの日主夫だった)、リアル友人の話をし、と途中またリグマで遊び、そんな日を2日過ごしていたら、お互い昼夜合わせて12時間近く話し込んでいた。

その延べ12時間、日常の些細なことや、ゲームの攻略の話や、仕事の話なども話していたのだが、その中でとても印象深い話題があった。私たちは3年近く一緒に遊んでいて話していて初めてかもしれない話題、その内容は「自分の人生の時間をこれから何に使おうか」という内容だった。

私たちは、もうお互いに40歳を超えた友人関係だ。きっかけはゲームだが、お互いに話していることで似ている価値観、違う世界観、共感したりされたり、反対意見を聞いて納得したりしながらと、まあいろんな話をしている。その話が、自分の知見を広げ、趣味のゲームをさらに深く面白く魅せてくれ、ひいては自分の時間=人生の時間を豊かにしてくれているのではないか、と。そして今から出会う人や話す人にワクワクしたいよねと、笑って議論してと有意義な時間を過ごしたいねと、自分にとって人生を豊かにする人に時間を割いていきたいよね、という話でまとまった。

これはドラクエ兄さんの方から出てきた話題だったのだが、これには共感しかなく、うなずきながら相槌の声を上げていた。「わかる」「めっちゃわかる」「ほんとそれよ」とひたすら相槌を入れながら納得。そんな話に延々と時間を費やした我々は、まさに今、こんな雑談ですら時間を有意義に使ったんだろうなと実感していた。

…というのも、話の内容はもちろんであるが、この話題で盛り上がる直前までドラクエ兄さんはスプラトゥーン2のガチマッチに挑んでおり、40歳にしてXP2500を突破するという偉業を成し遂げたところだったのだ。私がXに昇格したときとは逆で、私はドラクエ兄さんのXPチャレンジを朝ドラの予告を眺めながら「ナイス」「まだいける!」「すごーい」と相槌を打っていた。さすがにXP更新のかかった数試合では朝ドラ予告どころではなく、こちらも手に汗を握り、大声で「やったー!」と叫んだのは彼の耳にも届いたであろう。

ドラクエ兄さんのXP更新チャレンジは成功し、私も大いに刺激を受けた。かといってすぐにじゃあ私もXP更新!ウデマエUP!とはならないのが対人オンラインゲームの難しいところ。ここからも楽しくそして強くゲームで遊べるためにできることは何か、そしてそれが私の人生も豊かにしてくれる時間であると信じ、やっぱゲーム楽しいな、フレンドと遊ぶのは楽しいな、と思うのだった。

この話題を忘れる前にこうして書き止め、投稿するこの時間もまた、自分の考えを整理しまとめ、記録している自分の人生を豊かにしている時間だなと感じている。そしてまた週に何度も、コントローラーを握りながら人生が豊かになるであろう時間を期待し、「こんばんはー」と声をかけているだろう。

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