隙間(イチコジンカン #11)

僕の嫌いなもの「隙間」


例えば、戸の隙間。
わずかの2センチに恐怖を感じる。


さらに言えば、押入れの戸も
少し開いているのが嫌で


何を仕舞っていたか、
仕舞ってはいけないものも
そこにあるのかと思うと余計に
嫌悪感を抱いてしまう。

天袋だと一年に一度、
開けるか開けないかの
戸の開きかけの隙間は痛みさえ思う。

まさにシュレディンガーの箱。

隙間の何が嫌いで、何が怖いかというと。戸なり、ベッドの下なり開いてしまっている隙間は暗闇になるのでそれがどうしても色んな物を想像してしまう。そこから人の手が出てきたらどうしよう。それとも人の目?顔?はたまた猥褻なモノ?いろいろ掻き立てられて、その掻き立てられた画や字が脳を占領していくのを傍観するのに苛立つ。そんな脳内そのものがシュレディンガーの猫の状態で開けるまでわからない状態になってしまう。もしその開きかけの戸を興味本位で開けて、そこに自分ではどうしようもない事象があったら?逆に開けることで事象が崩れてまた他の事象を起こす引き金になってしまったら?そんな脳内のわずかな隙間を埋めるようなくだらない思考がその戸の隙間を埋めていこうとしてしまう。隙間が無いようになるなら手段を選ばない。第2者がそれに手を煩わせようとも。それほど隙間が嫌いだ。(※注釈:作者はこの記事を制作中に行間を空けられなくなりました。)

ワンモアタイム アリトモ

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