1人の部屋に飾った花が萎み、茎が老婆の背骨のようになっているのをゴミ袋に捨てる時、すこしの罪悪感が湧く。私にだけその優美さを振りまいて居てくれたのに、美がかたちを変えた途端に捨ててしまうなんて。自分がいちばんされたくないことを、花にしている。 ほんとうは食べたい、食べるべきだ。

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