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日記 文学フリマ、その後①-東京に到着し、東京を徘徊する-

そんなわけで、僕はうすぼんやりと鬱を感じながら、バスに揺られていたわです。バスは満員でした。
その日、太平洋沿いは晴れていて、静岡県内では富士山がよく見えました。そんな天気の日でした。

バスは定刻より若干遅れて、新宿に到着しました。いつもなら、そのまま、在来線に乗って、実家に帰るところなのですが、今回は文学フリマに出展するので、東京に泊まります。
今回の文学フリマは東京流通センターという場所で開催することになっているので、僕は浜松町に宿をとっていました。浜松町だと、東京流通センターまでアクセスがしやすいので、浜松町にしたのです。

新宿から浜松町に移動し、宿にチェックインします。

宿にチェックインしてからは、浜松町で夕飯を食べ、早々に寝ることにしました。久しぶりのバス移動で、心底疲れていたからです。
宿はカプセルホテルでした。僕は9月に新宿に滞在した時に、カプセルホテルを利用したのですが、存外、僕はカプセルホテルを気に入ってしまって、今回もカプセルホテルを利用することにしたのです。カプセルホテルなので、もちろん、カプセルで宿泊するのですが、僕はこのカプセルの、人間一人がやっと横になれるくらいの狭さと、なにか人間性を放り出したような機能性と、足元にあるカーテンを閉めた時の"秘密基地感"を気に入ってしまって、「ああ、最初は寝れるのか構えていたけど、意外と寝れるもんだなあ」という新発見があって、今回もカプセルホテルに泊めることにしたのです。
どうやら僕はカプセルホテルと相性がいいようなのです。

明日は友人たちと上野で会う約束をしていました。約束は夕方からだったので、日中は空いていました。

僕は東京を"歩いて"移動しよう、と思っていました。無謀にも、浜松町から上野まで、歩くことにしたのです。

翌朝、僕は起床すると、吉野家で牛丼を食べ、早速、上野に向けて歩き始めました。
まずは銀座方面に向かいます。

「銀座まで歩くなんて余裕でしょ!」と軽い構えでいたのですが、この日は五月上旬にしては気温が高く、日本橋に差し掛かった頃には、暑さでやられていました。

すでに僕は心の中で「あれ・・・もしかして、上野まで歩くなんて、かなり無謀なことなのでは・・・?」と思いはじめていました。

僕は日本橋で一旦、休憩することにしました。
映画を見ることにしました。

この日は、僕の好きな吉田恵輔監督の新作『ミッシング』の封切りだったのです。

「あ、ミッシングやってる。ミッシング見よう。そうしよう。」
僕は水分補給がてら、ベンチに座って、TOHOシネマズ日本橋の直近の回を予約することにしました。さすが注目作なだけあって、座席が埋まりかけていました。僕は迷わず座席を予約しました。
じつはTOHOシネマズ日本橋へ行くのははじめてでした。僕がちょうど関西に引っ越したタイミングでできた映画館だったので、行けていなかったのです。

新しい映画館へ行けることがワクワクでした。

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