昭和の小学生の遊び 銀玉鉄砲編
昭和の小学生は全員銀玉鉄砲を持ってました。
今どきのヤングメェンは銀玉鉄砲と言ってもピンと来ないかもしれませんが、本当に全員持ってました。
遊び方はマトを用意してそれを撃つっていうんじゃなくって、普通に子供同士で撃ち合ってました。
当たったら自己申告で死んだことにして倒れるっていうルールめいたものもありましたが、大抵はただ単にひたすら撃ち合って、当たっても痛いの我慢して撃ち合うみたいな感じでした。
銀玉鉄砲っていうのは子供用のプラスチックのモデルガンで、その中でも超ベストセラーだったと思われるのがワルサーP38の銀玉鉄砲です。
Amazonから画像拾ってきたんですが、当時物って書いてあったので多分これがドンズバの現物だと思います。
当時の小学生は、特にミリタリーマニアじゃなくてもワルサーP38という拳銃の名前は知ってました。ルパン三世のエンディングテーマの歌詞に「ワルサーP38、この手の中に」っていうのがあったから。
ルパンの拳銃ってことで人気だったからベストセラーだったってことじゃなくて、普通にその辺でどこ行っても売ってたから。しかも安かったからみんな持ってたんです。
値段は覚えてませんけど、100円か、もしかしたらもっと安くて数十円だったかも。というわけで、銀玉鉄砲ニアイコールでこのワルサーP38だったんです。
このタイプは銀玉鉄砲っていうだけあって、上のフタをスライドさせて開けて、そこに銀玉をザラザラ流し込んで撃つっていうものです。
この銀玉は銀色ににぶく光ってますが金属製じゃなくて、砂みたいなやつを固めたものを銀色に塗ったような感じの玉で、軽いので当たると痛いけど血までは出ないというくらいの玉です。
当たりどころが悪いと危険ですが、顔は狙わないという暗黙のルールのもと撃ち合ってたんです。
撃って遊んだ後に拾い集めるんですが、取りこぼした玉がそこいら中に落ちてたっていうのが昭和の路上の当たり前でした。ただ、砂を固めたものなんでそのうち砕けてなくなっているという環境にもやさしい玉でありました。
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銀玉鉄砲のシェアの9割以上はワルサーだったんで、ほとんどの小学生がこの銀玉タイプの鉄砲で撃ち合ってたんですが、別のタイプの鉄砲もありました。
お金持ちの子が持ってたのがワルサーよりも倍くらい大きい44マグナムでした。200円ですから、昭和の小学生にとってはなかなか手が出ません。でも頑張ればなんとか手が届くという絶妙さ。
44マグナムは次元大介の存在により当時の小学生にもカッコいい銃として広く認知されており、高いお金を積んでも手に入れたい憧れの鉄砲でした。
マグナムは銀玉じゃなくて、こんな感じの玉を使用します。
大きさは米粒より大きく小豆よりも小さいくらいで、ザラっと流し込むのではなく、リボルバーに一発ずつ込めていくというカッコ良さ。10発くらい入ったと思います。
撃鉄を起こして撃つと一発ずつ発射され、リボルバーが回るという憧れの鉄砲でした。
引き金を引いたままにして、撃鉄を手の平でバッチンバッチンやって撃つ(わかる?)という撃ち方をカッコいいと思ったものです。
ただし、このマグナムは砲身の直径に対して弾が小さすぎるせいか、非常に命中精度が悪かったです。弾があんまり真っ直ぐ飛ばないです。
カッコ良さと引き換えの、装填弾数の少なさと命中精度の低さにより、実戦での戦闘能力に問題ありでした。
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ちょっと変わったタイプの鉄砲としては、1円玉くらいの大きさのディスクを発射するというものもありました。
こんな感じの形のディスクで、蛍光の緑色をしているやつを発射すると、スイーっというホバリング感を出しながら飛ぶという変わり種でした。
これは撃ち合って遊ぶというより、ディスクが飛ぶ様を見て楽しむというタイプです。
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最近では鉄砲で撃ち合って遊んでいる小学生というのもとんと見かけなくなりました。実際危ないし、遊ぶところもないし、当たり前か。
昭和の小学生は肉体が強靭だったということもないんで、当時から危ない遊びだったことには変わりないんですが、平気で子ども同士撃ち合ってたのは、古き良き時代というよりも狂った時代って感じかな。
昭和の子供は今の子供と比べると、格段に危険と隣合わせの状態で日々過ごしていたと思います。
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