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スーパーカブ超初心者向け講座(by初心者)

スーパーカブ50を買って3週間ほど経過しました。けっこうな長距離通勤に使っているので、3週間で750キロほど走っていますから、カブの方も勘弁してくれと言いかねないほどに酷使してしまってます。

以前の投稿とかぶる部分もありますが、カブにしばらく乗ってみて気づいたこと、便利グッズなどについて書いてみます。

バイクのベテランの方にとってはどうでもいい話ばかり、私自身バイクに乗るのは学生時代のスクーター以来20年以上ぶりということで、ド素人の話になります。

そんなことは知ってるよ!という人も多いような内容になりますが、えてしてネット上の情報というのはそういう部分は省略されがちです。超初心者目線での話になりますので、初めてのバイクとしてこれからカブに乗ろうかと検討している方などには少しは役に立つ内容・・・かな?

カブのお値段

私の買ったカブは「スーパーカブ50・AA09」という型で、2018年モデルだそうです。バイク屋のオヤジが言うには、ここ最近カブの品質が上がっており、この2018年モデルは日本の工場で組まれていて、海外生産だった頃より頑丈になったとのことですよ。

お値段は、新車で214,000円でした。諸費用やら道具などを買い揃えて、総額250,000円ほど出費しました。同じ原チャリでもスクータータイプのものよりはちょっと高め、一般的な50ccスクーターよりも50,000円くらい高いのかなと思います。

自賠責保険料は5年で15000円しないくらいで、タダみたいなものです。これはカブだからって話じゃなくてバイクの保険料は安いよって話です。

2018年型・AA09の特徴

私にとっては初カブですから他のモデルとの違いは実感としてはありませんが、ネット記事やYouTubeを見ると、けっこうなモデルチェンジだったようです。

まず、より丸みをおびたデザインになってカワイくなったと評判です。オッサンから若い女性まで大丈夫なデザインだと思います。ヘッドライトはLEDですが、形はまん丸でレトロ感があって渋いです。

また、ソバ屋が片手で運転できるようにとコンセプトされた(マジだそうです)操作系が右手に集中されているという部分は健在ですが、ウインカースイッチは左手です。

エンジン始動はキックでもできますが、原チャリスクーター同様のセルボタンがありますから、とても楽です。

昔のカブは3速仕様だったようですが、AA09は4速仕様です。シフトチェンジは、私のようなカブからシフト式のバイクに入った者からすると普通なんですが、バイク界では独特と言われているブランコ式シフトペダル&ロータリーシフトというシステムが採用されています。

少し説明すると、一般的なバイクのシフトペダルは左足のつま先(足の甲の方)でペダルをハネ上げるという操作があるのが普通だそうですが、カブの場合はシフトアップの場合はペダルのつま先側を踏み下げ、シフトダウンの場合はかかと側を踏み下げるという操作です。これがブランコ式ペダルです。上に上げる動作が不要なので靴先が傷みにくいという利点があります。これも元々はソバ屋とか職人対応で、地下足袋でも運転できるようにと設計されたものだそうですよ。

ロータリーシフトというのは、こんな具合です。

つま先側を1回踏むたびに、N→1→2→3→4→N→1・・・(繰り返し)
かかと側を1回踏むたびに、N→4→3→2→1→N→4・・・(繰り返し)

という具合にシフトチェンジできるという機構です。ちなみに完全に停止している状態でないとN(ニュートラル)には入らないようになっています。この辺は後でまた説明します。

ちょっと便利なオマケ機能としては、エンジンキーで施錠できるヘルメットホルダーがついてます。メットインスペースのないカブにとっては、案外嬉しい機能かもしれません。ただし、半キャップメット用という感じで、フルフェイスヘルメットだと非常に引っ掛けにくいです。というかメットによっちゃ引っかかりません。(私のフルフェイスはダメでした)

ガソリンタンク&給油口はシートの下です。給油口は真上を向いてるので、セルフスタンドで給油するときも水面(ガソリン面?)がよく見えてこぼしてしまう心配が少ないです。ちょろちょろ入れればまずこぼしませんし、一杯ひたひたに入れるのも楽です。

シートはキーを使わなくても持ち上げればパカっと上がります。カチャっと固定する機構はついていなくて、何とまさかの吸盤式。とても愛嬌のある固定方式です。よく考えたら、乗ってる限り間違って開いてしまうことはあり得ないわけですから、愛嬌と実用を兼ねた仕様だと思えてきました。

カブの運転

基本的にはスクーターの原チャリ同様、自転車に乗れる人だったら誰でも運転できます。ただし、クラッチ操作のないセミオートマとは言えシフトチェンジがありますから、慣れれば慣れるほどに楽しさが増していくところがスクーターとの違いです。シフトチェンジは難しいのでは?と不安になる必要はないです。普通に乗る分には何も難しいことはありません。

▼発進

キーで電源を入れ、セルボタンでエンジンをかけます。コクピットのスピードメーターとかがついているところに緑色で「N」と出ていればニュートラルだという意味です。Nが出ていない場合はロータリーシフトなのでシフトペダルを前か後ろ、どっちかに何度か踏み込むとNに入ります。Nに入りにくい時は車体を少し前後に揺すってあげると入りやすくなります。

Nということは、クラッチが切れているということですから、アクセルを回してもタイヤは回りません。そこでシフトを入れる必要があるんです。Nからペダルを前に1回踏み込むと1速に入ります。これでアクセルを回せばカブは前へ進みます。

基本的には、1速で発進→すぐに2速に上げる、エンジンが唸り始めたら3速、同様に4速という具合でシフトアップしていくんですが、発進は2速からでも問題ないと思います。

ただし、1速発進の方が少し立ち上がりの加速が良くなることと、少し燃費が良くなると思います。停止→発進は数え切れないほど発生しますから、ちりも積もればでけっこう違うかも?検証したことはありませんけど。

シフトチェンジする場合は、必ずアクセルを緩めてからペダルを踏みます。アクセルを開けたままペダルを踏むとグインとつんのめるような感覚と、いかにもエンジンやクラッチに負担をかけているようなイヤな感触がします。

アクセル緩める → シフトペダル踏む・離す → アクセル開ける

これが基本操作です。別に意識せずとも10分も乗ればすぐに習慣づいてしまうと思います。

カブのシフト操作で、1速→2速が一番難しいと思います。停止状態からの始動という意味では最もパワーのある1速での発進が好ましいのかもしれませんが、2速でもそこまで発進にモタつくことはありません。

1速→2速のシフトアップのテクニックを磨けば、グン!と素早い加速で発進できるようになるでしょうが、公道で走るにあたってそこまでの急加速発進は必要ありません。

混雑している交差点で信号待ちをして、その後直進しない場合、1速→2速のシフトアップでマゴついてしまうと後ろのクルマに迷惑になるかもしれませんから、そういう場合は私は2速発進するようにしています。

ちなみに1速発進からの2速へのシフトアップをスムースに行うコツは、ちょっとでも動き出したらすぐに2速に上げてしまうくらいのつもりで行うことです。

▼シフトアップ

発進後、エンジンがうなり始めたらひとつ上のシフトに上げます。先に書いたように必ずアクセルを緩めてからシフトペダルを踏むというのがポイントです。

もうひとつポイントは、シフトペダルは踏み込んでいる間はクラッチが切れている状態で、踏み込みを離すとクラッチがつながるようになっているということです。ガチャンと踏むのではなく、ガッ・・・チャンという感じでゆっくり踏むのがスムースなシフトチェンジのコツです。慌ててガチャンだとクラッチを急激につなぐ格好になるので、ちょっとつんのめる場合があるんです。また、踏み込みを離すタイミングでアクセルを再び開け始めるとスムースです。

スムースな加速のコツは、慌ててシフトを上へ上へと上げていくのではなく、ある程度低いシフトで引っ張るということです。

1速で引っ張るというのはよっぽどの急坂でもない限りあり得ませんが、2速と3速に関してはけっこうエンジンがうなるまで粘った方が速やかに最高速に到達すると思います。いや、原付なんで30キロしか出しちゃいけないので、最高速とかいう話はアレなんですが。

ちょっと流れの速い道でスムースに交通の流れに乗るためのコツという話・・・じゃありません。公道じゃなくてサーキット場でレースでもする場合の話とでも思っておいてください。ちなみに60キロ以上出るようですよ、私は知りませんけど。

▼減速、停止

減速は基本的にアクセルをゆるめることで行います。交通の流れや前方の信号機を見て、なるべくブレーキを使わずに対応できればスムースですし燃費の面でも良いと思います。

もちろん、全てのケースでエンジンブレーキのみというワケもありません。右足のフットペダルは後輪のブレーキ、右手のハンドブレーキは前輪ブレーキです。個人的には右足の後輪ブレーキをメインで使って、前輪ブレーキは補助という感覚です。

ノーマルだと両ブレーキともにそこまで強く効きませんから、よっぽどグンと急激に踏まない限り車輪がロックしてしまったりすることはないと思いますが、慣れるまでは交通量の少ないところで練習した方が良いと思います。

(私の場合は幸いにも郊外に住んでいますから、ほとんどクルマの通らないところがすぐに見つかりまして、納車日に早速、2~3時間かけてブレーキの感覚をつかむ作業とシフトチェンジの練習をしました。)

さて、公道での話に移りますが、信号待ちなどで停止した場合、3速や4速に入っていると発進が難しくなります。パワーが足りずに超トロトロ始動になってしまい、後続車に迷惑をかけてしまいます。

ですから停止したらすぐにニュートラルに戻し、発進に備えて1速か2速に入れて準備します。これが重要な作業です。

仮に4速に入っていた場合は、停止していればロータリーシフトですからペダルを前に1回でニュートラルに入ります。緑色のN表示を確認後、さらに前1回で1速(2回で2速)。これで発進準備完了です。

ちなみにニュートラル以外は目視で現在何速に入っているかは確認できませんから、停止中にNを確認後、1速(または2速)に入れるというのは重要です。うっかり発進準備を忘れて4速や3速のままにしてしまってトロトロ始動、後続車にクラクションを鳴らされたこともあります。その節はすみませんでした、後ろの人。

▼シフトダウン

最初はちょっとムズいのですが、マスターするとすごくスムースに運転できるようになるのがシフトダウンです。

交差点や急カーブを曲がる際に減速するわけですが、そこからの再加速するのにたとえば4速に入っているとパワー不足でトロトロになってしまいます。ですから曲がり終わって加速する直前に2速に落としてパワーを確保、速やかに加速して交差点やカーブを通過するという流れです。

たとえば4速から2速へのシフトダウンの操作自体はアクセルをゆるめてかかと側を2回踏むだけですから難しいことはないのですが、きれいにクラッチをつながないと急激にエンジンブレーキがかかってグンとつんのめってしまいます

クラッチをきれいにつなぐと言っても、カブにクラッチ操作はありません。しかし、シフトペダルを踏み込んだ状態=クラッチが切れている、シフトペダルを離す行為=クラッチをつなぐ操作、ということを意識します。

具体的には、シフトダウンのペダル操作は、シフトアップの時以上にゆっくり、ソロ~リと行うこと、そしてつなぐ直前にアクセル操作でエンジン回転数を合わせるということを意識するということです。これで急激なエンジンブレーキによるつんのめりがなくなります。これは感覚的なものなので、乗っているうちにつかめると思います。

むしろ最初のうちは何度もつんのめりを経験して、クラッチをつなぐ感覚とンジン回転数を合わせる感覚を体で覚えていくと良いと思います。・・・なんて偉そうに講釈たれてる私もしょっちゅうつんのめってます。まだまだですねー。

シフトダウンは少し交通の流れが遅くなってきた時とか、前方の信号がもうすぐ赤から青になりそうな時、長い坂道を登る時など、曲がる時以外にもかなり使う機会があります。クラッチに多少負担は増えそうですが、シフトダウン操作をうまく使えるようになると交通の流れに乗りやすく、後続車に迷惑をかけてしまうことも少なくなると思います。

▼原付の宿命?クルマの追い越し

公道をカブで走っていて感じることは、クルマに比べると速度が遅いですからサッサと追い越してもらわないとむしろ困るということです。

法定速度30キロですから、基本的にはクルマよりもかなり遅いわけです。違反をしないと交通の流れに乗れないわけですから、交通法規に問題があるというのはさんざん指摘されていることですが、その話はまた別なんでここでは省略します。

現実的に、速やかに追い越してもらった方が助かるというケースも多いです。そういう場合には「追い越してちょうだい」という意思表示をすることが大事だと思います。道路の左端ギリギリに寄って、スピードを落とせばだいたいの場合後続車も察して追い越してくれます。

問題は幅が狭くて追い越しがしづらい道の場合です。そういった道で追い越してもらう場合は、ウインカーを左に出して歩道に入ってしまうのが一番手っ取り早いです。(エンジンをかけたまま歩道に入るのも違反なんですが・・・)

歩道との境に縁石があるような場合は、ウインカーを出して左端ギリギリをゆっくり走るか場合によっちゃ停止してしまい、右手の仕草で「先に行ってくれ」と合図する場合もあります。ちょうど右手でボウリングの玉を投げるような仕草です。

今走っている道の先に狭くて追い越しが危険な道があるという場合など、前もって追い越してもらうということもあります。

現実的な話をすると、縁石あり&狭いというような追い越しができない道で後続車が来た場合は、必死で流れに乗るわけですが、狭いのに流れの速い道って存在するんですよ。特に郊外には。そういう道では、超強引に追い越してくるクルマもいて、お互いに速度が出ているのでかなり危険です。

そういう事態を少なくするために、前もって追い越してもらうとか、後方の信号が赤のうちになるべく先へ進んでおくとか、そういう工夫が必要だと思います。

また、前にトロトロ走っているクルマがいる場合は気楽ですね。だって、遅いのは私のせいじゃないんですから。

あると便利グッズ

ちょこちょこ買い集めては快適なカブライフを目指しています。その中でも買ってよかった、あるいは必須だなと感じるものを上げていきます。

▼荷物ボックス

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機能やデザインにすぐれた高級品からお手軽品まで色々ありますが、私は2,500円くらいで買ったアイリスオーヤマのボックスをつけています。後ろの荷台の上に取り付けて使いますが、メットインスペースのないカブにとってはけっこう重要アイテムです。

ガッチリとりつけるには板金やボルト、ナット、ワッシャーなどが必要ですが、寸法を測ってホームセンターの店員さんに相談すれば必要なものを教えてくれると思います。また、ボックスに穴を開けてそこにボルトで取り付ける格好になりますから、穴あけドリルも必要です。

簡易的にボックスに穴をあけて、ひもやゴムで固定している人もいるようです。しっかり結びつければそれでも実用には耐えうると思いますが、重たいものを入れる場合にちょっと心配かな。

使い道としては、買い物したものを入れるなんていうのは当然ですが、雨具など常時バイクに乗せておきたいものをこのボックスに入れっぱなしにしておけば安心です。

私は雨具の他に、手袋の予備、ウエス(色々拭いたりする布)、荷掛けネットやゴム、予備燃料携行缶、出先用U字ロック、反射ベストなどを常時入れています。

▼ベトナムキャリア

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通称ベトキャリ、カブ乗りの中で謎の人気がある荷台です。以前の記事で「使いみちがわからない」と書きましたが、ここ数日何度か活用する機会がありました。小さめの荷掛けネットがあるとベトキャリが一気に便利になります。

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荷掛けネットは通販だと40センチ四方以上のものが一般的なようですが、100円ショップで30センチ✕30センチという自転車用の小ぶりのものを見つけました。それを使うと、スーパーやコンビニで買った袋をちょうどいい具合にベトキャリの上に固定することができます。

ちなみにベトキャリにはバネ式の挟み込み機構がついているので、ちょっとバイクを離れる間に手袋を挟んでおいたり、タオルやウエスを挟んでおいたりという使い道もあります。

▼ポーチ

ベトキャリの写真に写っている引っ掛けてあるポーチはとても重宝しています。ドリンクホルダー代わりにもなりますし、前ブレーキロックだとか、サングラスだとか、ちょっとした小物を入れるのにあるのとないのでは大違いです。

▼パチンとつけ外しできるリング(名称不明)

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すみません、名前がわからないです。キーホルダーとかについてるこんな感じのヤツです。

どこにでもつけられる荷掛けフック代わりにもなりますし、ベトキャリの一部につけてヘルメットホルダーにもなります。割と使い道の幅広いスグレモノです。私は5個くらいまとめて買って、荷物ボックスに常備しています。便利です。


そんなわけで、原チャリ欲しいなという人には、スクーターよりも楽しく乗れて毎日の移動が趣味になっちゃいますから、おすすめです、スーパーカブ50。

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