見出し画像

ジェンダー班②

 私たちが小さい頃は、男の子はドラゴンや乗り物などのレゴやトミカで遊び、女の子はお城やキャンディーハウスなどのレゴやアクアビーズで遊んだり、バービー人形などでごっご遊びをすることが一般的だと考えられていました。実際におもちゃメーカーは昔からのジェンダーイメージを基におもちゃを製造し、多くの親御さんたちが性別に応じたおもちゃを子どもに買ってあげていました。しかし、現在ではジェンダー問題を踏まえて、私たちが幼少期に遊んでいたおもちゃも時代とともに変化していることが分かり、それらのおもちゃがどのように進化したのかを調べました。
 【レゴ】
 デンマーク語の「Leg got(よく遊べ)」が名前の由来であるレゴブロックは、多くの世界中の子ども達のおもちゃとして親しまれ、今や日本にもレゴランドが存在し、子ども達のみならず多くの人々に愛されている世界的なおもちゃの1つです。
 2021年、国際ガールズデイに合わせてレゴが調査を行ったところ、多くの子どもがおもちゃや習い事、職業にジェンダーバイアスがあることを感じていたことに加えて、多くの親が子どもにおもちゃ、習い事を勧める際にジェンダーバイアスに従ったものを勧めていることがわかりました。これを受けてレゴは子どもの創造性が制限されない製品づくり、「男の子用」「女の子用」の表記の廃止など、子どもがジェンダーバイアスから解放されて自由に遊べるという方針に転換しました。
 この結果はレゴフレンズというシリーズで見ることが出来ます。このシリーズは2012年に発売開始されたもので、レゴ商品だけでなく、アニメも放送されています。2023年にリニューアルし、主人公が男女8人組に変更されました。多様な人種、身体障害を持つ人、特徴的な性格を持つ人などが登場し、現代社会をリアルに再現しています。ごっこ遊びを通して社会性を養える商品です。
参考文献:ジェンダーバイアスをなくすことが自信と創造につながる |レゴ®ショップ公式オンラインストアJP (lego.com)
レゴ公式サイト:ホーム |レゴ®ショップ公式オンラインストアJP (lego.com)

【アクアビーズ】
 アクアビーズとは、2004年に「アクアビーズアート」という名前で世界で初めて、水でくっつくビーズのおもちゃとしてエポック社から発売されたおもちゃ製品です。当初は動物やアクセサリー、ディズニープリンセスなど女の子向けのデザインが多く出されていました。しかし、2020年からプロモーションに男の子が登場するようになり、恐竜やスーパーマリオなどのデザインも登場し、男の子も楽しめるおもちゃとなりました。また、鬼滅の刃など両性に人気のアニメとのコラボデザインが発売されたり、自由自在にデザイン可能な点から子供が自らの作りたいものを創造することができたりと多くの子供が楽しめるおもちゃに進化しています。
アクアビーズ公式サイト:トップページ | アクアビーズ公式サイト - Aquabeads

【バービー人形】
 バービー人形は、女性らしさを強調していることからー部のフェミニストから批判を受けたり、ブロンドヘアに青い目という白人的な造形から人種差別的であるとの指摘もあり、1990年代は売上を落としていました。
 そこでバービー人形を製造するマテル社は、ダイバーシティの考え方を取り入れ、髪や目、体型などにバリエーションを持たせ、あらゆる人種の子どもが親近感を抱けるように工夫をしました。
 2022年には髪型が刈り上げスタイルのバービー人形や、車椅子のバービー人形、トランスジェンダーのバービー人形など、様々なバリエーションのバービー人形が登場しています。
また、クリエイタブル・ワールドというシリーズでは、人形と小物を自由にカスタムすることが可能な商品が発売されており、このシリーズでは人形の顔立ちが中性的であったり、スカートとパンツの両方がセットに含まれていたりしています。そうすることで、「男性・女性ならこうあるべき」といった先入観に囚われずに遊ぶことが可能になっています。

バービー人形公式サイト:【公式サイト】バービー|Barbie 世界で人気のファッションドール

 子供がおもちゃを選ぶにあたって、親が女の子らしくない・男の子らしくないということを理由に断るのは、親のバイアスを押し付けることになりジェンダーフリーの考えを育むことを妨げることに繋がってしまいます。しかし、ジェンダーレス社会の考えが完全に浸透していない現在では、このような考えを持っている親は多くないと思われます。そこで、おもちゃ会社から上記のような性別に関わらず幅広いデザインやシリーズのおもちゃが発売されると、親にとって、例え子供の性別とは異なる性別向けのおもちゃだとしても、買うハードルが下がり、様々なおもちゃを多くの子供に楽しんでもらえるのではないかと活動を通して考えました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?