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蝉・毛虫・歯磨きー吾輩はまめたである16

(僕は3歳児のまめた。親が育って行く様子を、たまに書いています)

土曜の朝、一番遅く起きてきたパパが、まだ眠そうにゆっくり歩いているのを見て、ママが「なになになに?死にかけた蝉みたいだよ」と言った。
眠たそうなのは、多分昨夜アマゾンプライムでジェームスボンドを見ていたんだろう。

蝉はママが、小学生の時、友達だったそう。庭の木に止まる蝉を捕まえては、羽根にマジックで「セミ」と書いて、逃がしてたんだって。かわいさのあまり、そんな事をしたって言うけど、良くわからないね。

僕もハトを見つけると、「ハト!」と叫んで追いかけるけど、それと似た感じかな?

夕方道に毛虫がいるのを、ママが発見した。僕はしゃがんで、ジーット観察。
ママが、足踏みしたら毛虫は進路を変えた。
気配とかわかるんだねーと感心していた。

寝る前の歯磨きタイム。パパがふざけて逃げ回る僕に言った。
「磨かないと、夕方見た毛虫が口の中に来るぞー」

「え?毛虫くる?」と僕。

「そうだよ。毛虫は汚れた歯が好きなんだよ。だから歯を磨かないと来るよ」

僕は、急に心配になって、素直に磨いてもらった。

僕「じゃあさ、バァバの所に毛虫行ったんじゃない?」

パパのママ、僕にとってのバアバは病気で自分で歯を磨けないんだって。だからジイジが磨こうとするんだけど、嫌がっていて、虫歯になっちゃったんだよね。

パパ「そうだよ。まめたがちゃんと歯を磨いたら、毛虫は逃げていくよ。そして歯を磨かないバァバの所へ行くよ」

翌朝。

ご飯を食べた後の歯磨きタイムで僕が逃げ回っているとパパが言った。

「まめたー。今ジイジに電話したら、バアバは歯を磨いたってさ。だから、磨かないとまめたの口の中に毛虫が来るよ!」

毛虫は僕とバァバの所を行ったり来たりしているんだって。

毛虫が他の人の所へ行くまで、しばらくは歯を磨かないと行けないね。


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