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聞き役ばかりではつまらない.

「庭が作りたいんです」

ウチにくるお客さんの100%がそう思っていると思うのだが、その1つの言葉の中には100通り以上の意味が含まれている。どういった庭を作りたいかは十人十色である。

「素敵な庭が作りたい」の中にも、人それぞれ意味が違うだろうし・・・・・
私の中の素敵な庭は、奇麗な庭では無くて、楽しくて人や自然の存在感のある庭が素敵だな~っと思っている。そこには、高級な商品が無くても、最新のアイテムが無くても、土だけでも、砂利敷きであっても作る事は可能だと思っている。そしてそんな庭は、時間がたって汚れても、虫が居ても、雑草が生えても素敵な庭であり続けられるとも思っている。

タイトルの「聞き役ばかりではつまらない」から話が若干ずれましたが、物つくりをするうえで、お客様の要望を聞いて叶える事は、それほど難しい事ではないと思う。むしろとても簡単な事で、ただ聞いた通りに作ればいいだけだから。それが良かろうと悪かろうと作れば良いだけの事!
あとはそれができる技術があるかどうかだけの判断になる。

私が庭造りをするうえで大事に思っていることは、お客様の要望を聞く事ではなく、夢を叶える事だと思う。「庭で何がしたいのか」「庭をどう使いたいのか」「庭に何を求めるのか」そんな夢を叶えるのが設計者の仕事だと思う。強度の計算や、商品の説明は設計ではなく、説明であって知識をひけらかすだけの自己満足にすぎない。

聞き役だけではつまらない。お客様の要望を聞くだけの庭造りではなく、夢を叶える庭造り。夢を叶えるためにはどうすれば良いか、それが良い設計者であり、それが私が思う良い庭つくりの形だと思っている。

KATO

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