表に出てみようと思う

出る釘は打たれるという通説。

そんな、いつ出てくるか分からない釘を
今か今かとトンカチ持って構えてる鬼のような何かが
本当に存在しているのか、
ちょっと試してみたくなった。

私は、職業として裏方スタッフをやっている。

もともと、表志望なところもあって
表っぽいことも、たまにやってみたりもしつつ

それでも、裏に収まることに甘んじてきた。

裏にいるからこそ、見える世界もある。
裏だからこそ、深く関われる現場も多い。

でも、「誰かの思い描いたものを実現するお手伝い」に
いつの頃からか、しんどさを覚えるようになってきた。

紹介されるときも
「あ、こちら、手伝ってもらってる、プルメリアちゃん」と。
そうか、お手伝いさん。。。

この仕事を15年以上と長いことやってきて、
そういった位置に居続けることしか
できていないのも、自分の実力。
だとしたら、
誰かの世話は、もういいかなと、
大量のステージドリンクの用意をしながら
ある日、ふと、思ってしまったのだ。

たまーにお引き受けする表の仕事。
その緊張感と達成感、手ごたえは、
裏のそれとは、まったく、別の種類のものだ。

私はサポートができてしまう
良くも悪くも、気を配らせて、
我慢もできてしまうところがあるので

メインの人を立てたり
その人よりも前に出ないように気を付けたり
機嫌のいい状態でいてもらうようにしたり、と
いい感じでアシストをすることを目指す日々を送ってきたが

ここいらで、ちょいと方向転換してみようかと思うのだ。

独立。開業。自分でやるってことをやってみたい。

おそらく、出すぎるな、と言われるだろう。
これまで一緒にやってきた人には、
いい顔をされないかもしれない。

でもそんな風に、抑え込んでいる間にも
人生の時間は流れて行ってしまうから。

ちょっとここいらで、本気で
やってみようと思う。

で!

その先駆けとして
初めて単独で演奏する機会を作ってみた。

知り合いの方が主催するコンサート。

持ち時間は7分。
参加費や交通費は勿論自腹だ。

だけど。
これまで、サボって、妬んで、ひねくれていた
私の中の大事な部分に
風穴を開けることができるんじゃないかと
とてもとても興奮している。

今日正式に出演できることが決まった。

仕事に差し支えるわけにはいかないから
早朝なら格安のスタジオを7-9時まで予約してみた。

明日から、表へ出るための
自分がやりたいことをやるための
巣立ちのための生活をスタートさせる。

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