【電車のフィールドノート】2022-6-3

10:38 家を出る

10:48 駅に着く。子連れの女性、会社員らしきスーツの男性、ラフにリュックを背負った男性、杖をついたおじいさん、おばあさん、トートバッグを下げた大学生ぐらいに見える女性など、様々な層の人がホームの4割ぐらいを埋めている。天気も良く暑い日。私はフィールドノートを書くために聞いていた音楽を一時停止する。

10:50 電車が駅に到着。車内にはそんな多くのお客さんはいない。全員が座れる程度の混み具合。無事座ることができて嬉しい。始発駅からこの駅まで、乗ってくる人が少なすぎるのはありがたい事だ。JRからしたら困りかもしれないけど。

10:51 発車。左斜め前に大きなトランクを持った親子らしき2人の女性が座っている。どこに行くんだろう。大学生くらいに見える若い女性は若草色の最近流行りのスケスケカーディガンを着ていて、アイメイクはオレンジのシャドウにブラウンのアイラインだった。涙袋も白いラメがキラキラしている。韓国風でかわいい。少し年上の女性は強いパーマがかかったえんじ色の髪でサングラスを頭の上に載せている。イヤホンをしていても聞こえるほど笑い声が大きい。体も少し大きく、豪快な性格を思わせる。例えば娘の友達にもガンガン関わっていくタイプのような。若い女性は携帯、年上の女性は手帳を開いて2人でおそらく何かの予定を確認していた。女性の手帳もえんじいろだ。好きな色なのだろうか。何かの予定についてなのか、「それだけ?8と14だけ?」と年上の女性が言うと,若い女性が「うん」と返す。年上の女性は「はい」と手帳を閉じて手持ちのカバンに直したが、若い女性はまだ携帯で何かしていた。

10:53 次の駅に到着。2、3人乗ってきた。発車。隣に座ったおばあさんは本を読んでいる。大体毎朝この時間の見る人で、いつも図書館で借りた本を読んでいる。いつも彼女が読む本は頑丈そうなビニールでコーティングされていて〇〇市立図書館、と書かれた小さなシールが背表紙に貼られているから、そうと分かる。その隣の男性も本を読んでいる。

10:55 久宝寺着。先ほどの女性2人がトランクを持って降りる。本を読んでいるおばさんが端の席に移動する。電車の連絡待ちで少し待つ。駅にいるほとんどの人が半袖、薄手のシャツだったが、1人だけ黒いジャケットを着ている男性がいた。焼けたくないのか、寒がりなのか、長袖が好きなのか、なんらかの要因によって着ざるを得ないのか。前に移動してきたおばあさんの読んでいる本は、本の帯がついていた。つまり図書館の本ではなく、自分で用意した本だった。図書館の本はもう読み尽くしてしまったのだろうか。チェックのシャツを着たおじさんが、発車が近いと思ったのか手を上げて駆け込んでくる。車内はすかすかで、自分で立つことを選んでいる人以外座っている。その人たちが座りたければイスは充分に余っている。立っている人はダイエットだろうか?体幹を鍛えている?連絡待ちをしていた電車が来て、ベビーカーを押している女性や制服を着た高校生ぐらいに見える女性、ストローハットのおじさん、色んな人が乗ってきた。

11:00 発車。

#フィールドノート

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