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引き際は大切

ツヤコに施設入所を提案した。 何度提案しても帰ってくる言葉は同じ。 「自由が奪われる」 ツヤコと同居を始めて思っているわたしの感情と同じ。 親子といえども距離感は必要であり、距離感が縮まることにより軋轢が生まれる。 30年近く離れてすんでいた親子が一緒に生活しても、生活のスタイルから丸っきり違う。 定年まで働いてきたツヤコは基本何にもしない。 家事は誰かがやってくれると思っている。 サトシの生活を維持するための貢献度合いは半端ないと改めて思う。 出社する前にある程度の

    • 40過ぎたら生き方が顔にでる

      ツヤコの顔 眼下の下垂体に脂肪でも注入したかと思うくらい見事にたるみ、深く刻まれた法令線、下がった口角、表情筋があらわす不幸せそうとしか思えない顔貌。 不平不満、自分のことしか大事に出来ず、周りに対して感謝とか思いやりを持てない人って不幸せな顔になってしまうのかなって思う。 ツヤコの顔立ちは悪くない。 サトシが一目惚れしたっていうくらいだから、、、 でもいくら顔が綺麗でも整っていても生き方って顔に表れる。 私は兄弟のなかでも不細工だ。 サトシとツヤコの子ども???って親

      • 招かざる訪問者

        何とかして家に帰りたいツヤコと、何としてでもツヤコを追い出したい弟夫婦。 いまとなればですけど、、、 サトシが亡くなった10月。 ツヤコと弟夫婦が大喧嘩して家に来たのが1月2日。年が明けて元旦はゆっくりと家で過ごして、次の日は夫の両親の元へ訪ねる予定だった。 1月2日8時過ぎ。 お正月の朝早くに誰だよと不機嫌なる。 インターホン越しにツヤコの姿。 1月3日には毎年実家を訪ねるのが何となくのお決まりになってたから、早々にみるツヤコの姿に驚いた。 電車で実家から2時間ほどか

        • 家から追い出された

          ツヤコと暮らしはじめて、こんなにも家が落ちつかない場所になるとは想像もしてなかった。 ツヤコが家に来たときは、暫くしたら家に帰るんだからと朝昼晩としっかりとごはんを作り、土日はあちらこちらとお出掛けした。小旅行やれ美味しいものだの、冥土のお土産といわんばかりに張り切って親孝行しなきゃと意気込んでた。 安易だった。 弟夫婦とツヤコはわたしが思った以上に拗れてた。弟とも弟の妻とも上手くいってなかった。 それはサトシが生きてるときからで、サトシの温厚な性格のおかげでなんとかお

        引き際は大切

          実家を失う

          ツヤコが家に来てから、実家を失った。 田舎へ帰省するとか聞くと羨ましく思う。 実家を失う前は度々の帰省が鬱陶しくもあり楽しみでもあり、、、 いま思えば、サトシがいてツヤコがいて兄弟、その配偶者に子ども達が集まり、時に従兄弟や叔父、叔母と大勢で集まってお盆やお正月を過ごしたり、それ以外でも何かにつけて集まって食事を一緒に楽しんだりしたことが懐かしい。 その時はそれなりに楽しかったんだと思うけど、自身の家庭の時間のやりくりや、準備のためにツヤコに呼び出されたりと不満もあった。

          実家を失う

          家に帰りたくない

          自分の家なのに帰りたくない。 早く帰って仕事から解放されたいって思うけど、帰るとツヤコの顔見なきゃならないのが苦痛。 家に帰るとリビングにてツヤコが大音量でテレビ視聴中。 私の顔を見るなり、今日は何が食べたいとリクエスト。 はぁぁ。 大切な大切な母親なら食べたいリクエストに応えて頑張って料理するだろうけど、、、 そうじゃない私にとっては苦痛以外の何物でもない。 キッチンぐちゃぐちゃにされてツヤコに料理されるのはそれ以上に苦痛だから作るけど。 洗濯物ひとつ取り込まず、掃除

          家に帰りたくない

          家族のこと①

          ツヤコとサトシの間に生まれたわたしたち。 2つ下の弟、4つ下の妹、6つ下の妹。 サトシは基本いない。 技術職で中国やら台湾やら主にアジア転々として手仕事でいないことが多い。 ツヤコは近所にあるスーパーでフルタイムで働いていた。 祖母から家事が出来ないから働きに行くよう指示が出たって五年くらい前に叔母から聞いたっけ。 学校から帰ってくると祖父と祖母が迎えてくれる。 優しくて穏やかな祖父とピンと張り詰めた空気を醸し出すしっかり者の祖母。 祖母から怒られてばかりいた。 手を洗い

          家族のこと①

          日々のこと

          ツヤコの朝は毎日5時に起きてストレッチから始まる。そして8時までいつの間にか出来た仲間たちと、ウォーキングや景観ボランティアして家へ戻ってくる。おそらく先に住んでる私達夫婦よりも近所のことに詳しい。 わたしはツヤコが帰ってくる前に仕事に出るから、休日の朝以外はほぼ朝は顔は合わせない。 人の顔みるたび、近所の人の何々がとか親戚の誰々がとかさ、朝からヘビーなネタぶっ込んでくる。人様がどうちゃらって普段から嫌いだし、朝から言われた日には無視したくなる。いや、無視するから。 朝顔

          日々のこと

          2人暮らしから3人暮らしへ

          「いつまでもあると思うな親と金」 まだ若かったあのころには、全くもって意味がわかりませんでした。 年齢を重ねていくと共に実感しています。 父が亡くなり、母ツヤコと同居することとなりました。 二十数年ぶりいや三十年ぶりの親のいる生活に、助けられることもあるけど、正直息が詰まる。 思春期だった子どもの頃の感覚を取り戻しつつある。 元々マイペースな私は急かされることや指示されることが苦手で、押しつけがましいツヤコの態度が鬱陶しかった。 自由になりたいともがいていた若か

          2人暮らしから3人暮らしへ