エンジニアと法務って、案外分かり合える職種だと思う
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エンジニアと法務って、案外分かり合える職種だと思う

法務のいいださん

この記事はLAPRAS Advent Calendar 2021 5日目の記事です。denzowさんからパスを受け取って、LAPRASの”法務のサメ”こと、いいだがお送りします。

Legal仲間のアドベントカレンダーも来週に控えている中(単なるスケジュール調整ミス)テーマ選定めっちゃ悩んだのですが、LAPRASは今エンジニア採用をメインにしているので、法務とエンジニアについて書こうかなと。

ちなみに私はエンジニアの週次MTGに毎週出させていただいてて、あとは情シス担当も兼務していることもあり、割と自社エンジニアの近くで仕事をしていると自負しています。そんな私が最近、社内のエンジニアに話した一方的に捲し立てた「法務やってるとエンジニアに親近感が勝手に湧いてくるから、きっと分かり合えると思う」という話です。

このnoteで、エンジニアの方が少しでも法務に親近感を持ってくれたり、法務の方がエンジニアに優しくなると嬉しいです。

親近感1:「hoge言語」と「XX法」の構造が似てる


エンジニアでいう「言語」と法務でいう「法」の構造は結構近いと個人的に思っています。

法律には「民法」や「商法」や「個人情報保護法」等の複数の種類があって、1つの契約書を見るのにも、多くの場合は複数の法律を扱える必要があります。その一方で、法務も「好きな法」とか「得意な法」とか「苦手だけど仕事のために扱う法」のような好みがあって、「今業界的に流行っている法」のような法の流行り廃りがあります。
そして「法」には一定のルールや考え方があるので、初見の法律でもなんとなく掴めたり、勉強の仕方がわかるのですが…これって何かに似てません?

そう、エンジニアが扱う「プログラミング言語」!!

私は法務なので「あ、プログラミング言語って法みたいなものか」と理解した瞬間に、めっちゃ親近感が湧きました。「この言語やってたんならこの言語もキャッチアップできるはず」とか「この言語は癖がある」とか「この言語ではAで良いものがこっちの言語だと書き方をBにせなやんうざいわ…」みたいなのも、めっちゃわかる!!あるある!!!!

あと、自分が1から書いたコード(法務だと自社雛形)だとわかりやすいけど、他人が1から書いたコード(法務だと先方雛形)だと直す方が面倒なこともあって、「これ1から自分で作った方が早いわ…(ため息)」みたいなのも首がもげるくらい頷きたくなる。

法律自体が「赤の他人が書いたある程度秩序のある自然言語」なので、それを読み解いたり、勉強のためにトレースしてみたり、参考に自分で契約書に反映したり…という作業は、言語は違えど案外似たようなものを扱っていたり、勉強しているのではないかと最近思っています。

ただ、エンジニアが書いた言語は新たにものを作り上げるんですけど、我々が書いた言語はトラブルを…うん。泣いてない。泣いてないよ。どっちも大事だよね。

親近感2:知識を深掘りすると奥深すぎて沼にはまる

1の話から繋がるのですが、「ルールのある言語を扱う」場合、単に使えることと理解して使えることの間には大きな差があり、深掘りするとどんどん沼にはまる傾向にあると思っています。

「システムが動くことと、何で動いているかを説明できることの間には、雲泥の差がある。」みたいなことありません…?実は法務も同じで、契約書も自社の雛形や弁護士先生のコメントをそのまま使えば契約自体は進むけれども、なんでこういう書き方なのか?根拠となる法律や判例は何か?をちゃんと理解して説明するのには相当の鍛錬が必要です。

また、言語に流行りや新しい言語の台頭があるように、法律にも流行があり、また毎年法改正や新規法令により新しいルールができたりするので、常にアップデートが必要なところも、親近感が湧くポイントです。

弊社に入って最初びっくりしたのが、エンジニアの人が趣味でもエンジニアリングするんですよね。興味がものすごくて、努力だという感覚もなくて、仕事でも仕事じゃなくても…。

でも最近それを笑えなくなってきてる自分がいます。法務やったら法学の奥深さが楽しくて、休みの日も法律書読んだりしてて、ある日「いいださんも似たようなもんじゃないですか」って言われて「えっ!?」っと。

逆に何も完成しない(動くシステムが出来るわけでもない)のに、ずっと法律書読んでいる私の方が変人のような言い方をされるのですが、法律はこの世のルールなので、自分がプレーしてるゲームのルールがどんどん明らかになっていくのは面白んだけどなぁ。たまに「これ本当に私と同じ、人間が考え出したものなんだよな…(震&感動)」みたいになるのも、ご愛嬌。

また、それだけ奥深くて沼のような分野だからこそ、本当に詳しい人に対するリスペクトがあるというのも、似ていると思います。(まぁこれは学問全般に通ずる話かもですが…)

前に社内のエンジニアの方に「XXに詳しい人いますか?」って聞くと、(実際はかなり詳しくても)「チョットシカワカラン」って返ってくるから、何をしたいのかを話した方が早いよ!って教えてもらったんですが、よく考えたら法クラ(法律クラスタ)でも全く同じ現象が起きます。

初学者の時は沼があることしか見えていないから、「詳しいです!!」って逆に言えるんですけどね。沼の深さを知ると、全員が「チョットワカル」くらいになる現象ってなんなんでしょうね。(ダーニングクルーガー効果)

という訳で、知識が古くなるサイクルが早かったり、そのためにキャッチアップが必須だったり、その割に沼が深かったり、でも楽しくてずっと勉強しちゃったり…みたいな状態は、結構似ているなぁと思っています。

親近感3:時限爆弾を抱えて仕事をしている。

システムって、何でどれだけ考慮しても、後からバグとかインシデントとか起きるんでしょうね。
契約って、何でどれだけ考慮しても、想定外の事象とかインシデントとか起きるんでしょうね。

まぁ全ての仕事にイレギュラーな対応は発生しますが、目の前で一旦完成したものが、数ヶ月後や数年後に突然爆発することが多いという意味では、エンジニアと法務は似てると勝手に思っています。

そして、そういう時に「火消し」出来るとヒーローになれるんですよね。でも、元々は自分が蒔いた種(又は回収しきれなかった種)だから、ヒーロー扱いに不思議な気持ちになるというか、なんかごめんなさいって気持ちになるというか…。

ね。

イレギュラー対応しているエンジニアを他人事とは思えず、いっつも次は我が身だと思って見守っている法務です。トラブルが起きないように最大限配慮して安定稼働を進めつつも、起きた時には瞬発力を最大限に発揮して消化する。持久走×短距離走のような能力が求められるのも、勝手に親近感です。

とはいえ、全然違うところの方が多いのも事実

とまぁ、勝手に私が親近感を感じていることを羅列しましたが、逆に「全然違う(=エンジニアさんしゅごい)」と思うことの方が多いのも事実です。

例えば、やっぱり「ものを作れる」というのは法務にはできないですし、法務はエンジニアと比べると圧倒的にアナログです。システムでどんどん効率化していくのを横目に、紙で印刷して契約書を一文字ずつチェックしていくのは、なんかもう情けなくなる時もあります(でも画面じゃミスに気づかないんだよな〜〜不思議)。

あとは、法務は割と知識やノウハウは独占して商売にするけど、エンジニアはみんなでシェアして発展していこう!みたいな傾向にあるのも、羨ましいなぁと思っています。

ということで、今後ともエンジニアの皆さんよろしくです

まぁつまりは、勝手に法務の私が親近感を抱いているだけですが、事業で作りたい未来や叶えたいビジョンがあって、それに対して技術でアプローチしていくのがエンジニアで、ルールでアプローチしていくのが法務なので、案外大変さは分かり合える職種だと思っています。

違う役職だけど同じパーティだから、一緒に魔王を倒せるように頑張りたい所存なので、エンジニアの皆さん今後ともよろしくお願いします。

ということで、明日のPdMのぬぬきさんにバトンをお渡しします!!

LAPRASのアドベントカレンダーもまだまだ続くので、是非他のエントリーもご覧になってください🦈


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法務のいいださん
『言葉の力を信じて、前に進む』 LAPRAS株式会社 法務部門責任者 サメと法律が好き🦈