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2019.5.11

高校の学園祭。
ひとクラスずつ出し物が義務付けられている。

話し合いを重ね、私のクラスは20メートルの綱引きのロープに色んな飾り物をつけて、10数名でそれを持ち上げ、体育館を竜のように走り回る。という案に落ち着く。

装飾が終わり、皆で何回か練習したものの、全くうまく行かない。

「それなら…」と私が提案する。

「いくつかの巨大なボール紙をくり抜いて、その中を装飾された綱を持った皆で走り抜ければどうだろう?」

提案は皆に受け入れられた。
学園祭の当日。
超ど迫力!湧き上がる観客。夢のような成功。
興奮でカラダの芯まで震える感覚。

地元を後に、都会で苦労しながらも成長し、最後は竜のように空に舞い上がるというコンセプト。
青臭くて良い。

両親が観に来ている。
母親は、最後の竜のパートを見逃した!と夕食のおでんをつつきながら悔やんでいる。

そんな夢を見たバーベキュー後の深夜の目覚め。

ひとり。

酒はもう完全に抜けている。

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