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あたらしい命(2024/01/10)

今日もある検査の説明を聞きに病院に行く。ギリギリまで作業したり色々考え事をしていたら電車だと間に合わないかもで車で向かった。
術後、右脇のリンパをとった影響で右腕が伸ばしきれず伸ばすと痛い。そのために駐車場の駐車券をとるたびに痛くて地味に辛い。まさかそんな支障があるとは…。

手術後もいろいろ継続しないといけない治療があり、ただその前に私の家族歴として懸念があるとのことである検査を主治医から勧められ、その説明を聞くために病院に行った。保険が効かない検査で検査料がなかなかの高額で説明してくれてる先生も「絶対調べなきゃいけないわけじゃないです」「持ち帰ってゆっくり考えていただいて大丈夫」と検査料が高すぎてかなり引け目を感じている様子だった。ただこれがはっきりせずずっとモヤモヤを抱えるのは嫌だったのですぐ検査してもらうことにした。
結果が出るのは1ヶ月ほどかかる。

そんな感じで乳がん治療は続くが、だいぶ元気になったので、私大丈夫ですよ!と伝えるべく写真展をすることにした。
大丈夫じゃないのに大丈夫なふりをして、無理をしていた私は自分のことを全然大事にしていなかった。やるべきことのために自己犠牲を厭わずに。だからがんがわかったときも妙に腑に落ちてしまった。
ただ、そこから自暴自棄にならずに済んだのは完全に周りの人のおかげだった。周りの人がたくさんたくさん優しさをくれた。思いを寄せてくれた。
「何もできなくて…」といろんな人がメッセージをくれたけれど、そのメッセージを寄せてくれるのが本当に大きな力になった。とてもとても大きいことだった。会社にお守りを送ってくれた方もいた。全部が嬉しくて生きる力になった。
抗がん剤治療と仕事を両立することに決めたあと、実際はやっぱりめちゃくちゃ大変で無理をする場面も多々あった。
多分無理をしてるんだろうな、と気づかれてしまったり、心配をさせてしまっているな、撮影も頼みづらいだろうな、と感じることが多かった。
でも本当に一番しんどかったのは写真を撮ることを中心に動けなかったことだった。いつも写真が撮りたくて仕方なかった。撮影の仕事につながるように営業活動するのも思うようにできなくて、いろんなことがままならなかった。だから、手術が終わった今、私は思いっきり写真を撮って活動したい。
できることが写真だから、その活動でもらった分を返せるようにちゃんと優しさが巡るようにしたい。

本当にめちゃくちゃな生き方してた人間がまたあたらしく生きようとする。
その姿が誰かの励みになったらいいなと思う。

とことんボロボロになったさきで図太く生き抜いた自分がこれから見る景色を出逢う人をただただ撮っていきたい。
展示でも写真を撮りたい。たくさん人に会いたい。話したい。
生きれたの嬉しいから祝福しにきてくれたら嬉しい。
自分のためにもちゃんと生きる、第一歩。



飯田エリカ写真展「あたらしい命」

〇日時
2024年02月11日(日)- 02月12日(月)
・11日(日)  12:00 ~ 19:30
・12日(月・祝)11:00 ~ 18:30

※入場は無料です。
※両日とも飯田エリカ在廊(12日のみ午後からの在廊予定です)
※12日(月・祝)の17:00頃より、一般の方も気軽にご参加いただける『ちょっとしたパーティー』を開催予定です。

〇場所
渋谷レンタルスペースギャラリーZAB
・住所:〒150-0031 東京都渋谷区桜丘町29-35渋谷D マンション5F

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