(※かつて僕が別の場所で書いていたブログを加筆修正した復刻記事です)
版元営業という仕事を始めてから、ずいぶんと時が流れたが、果たしていままで、僕は何足の革靴を買い替えたことだろう。
多いときは年に2足〜3足は買い替えているから、30足ぐらいは買っていてもおかしくないと思う。価格にしたら結構大層な金額になるだろう。
そして、またもや、今履いている革靴がついに限界にきたようだ。
書店を営業してまわって磨り減った靴底のせいで、今日は小雨だったが、すべりやすいところを歩くと、ツルッとしてしまい、何度も倒けそうになった。
持ちがいい革靴でも半年でだいたい寿命が来る。たまに安い合成革の靴を買ってしまって、すぐに足が痛くなって、3ヶ月も持たない革靴もあったりする。
営業にとって靴が足に合わないというのは致命的で、足が疲れやすくなる=歩くのが辛くなる=多くの書店を回れなくなる。
という負のスパイラルの陥る危険性がある。
今度は、どんな革靴をどの靴屋で買おうか……。
もう二度と買わないと思っているハズレの革靴ばかりが並んでいる靴屋もあれば、ここならだいたいハズレはない、という靴屋もある。ただ共通して言えるのは、3千円以下ぐらいの革靴は、ほぼ失敗する。履いて2日で足は赤く腫れてくる。5千円ぐらいの革靴は5割、7千円ぐらいの革靴は3割ぐらいの確率で失敗する。ということで、ハズレを掴まないためには、1万円以上する革靴を買わないといけないことになる。1万円以上する革靴は、本当に履き心地が良い、足に自然にフィットして、長時間歩いても疲れない。まあだから高いのだろうけど。
でも、1万円なんて……とても痛い出費だ。
会社から営業スタッフには「靴手当」を支給すべきだと思ったこともあるが、経営が苦しい出版社で、そんなことを言い出す勇気もなく、それはいまだに実現できてはいない。
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