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2019/10/14北海道新聞朝刊に私のコメントが掲載されました

 ちょっと前になりますが、10月14日(月・祝)の北海道新聞朝刊第13面に、道新が力を入れてきた「子どもを守ろう」シリーズの振り返りとして、2名の記者の記事と私の総括のようなコメントが掲載されました。

 以下のリンク先では、来年3月末まで道新の許諾をいただき、その私のコメントの記事がアップされています。

 以下3点について述べさせていただきます。

1.自画撮り被害に遭うということ

 北海道では、青少年健全育成条例が改正され、自画撮り被害に関する内容が追加されました。その中でも常習性の処罰や懲役刑の規定は全国初であったり、13歳未満の場合は要求しただけで罰則対象とし、手段を問わず要求行為自体を対象とするのも異例だったりします。私は北海道から依頼があり、なぜ13歳未満の子どもの場合は、要求しただけでも罰則対象の必要性があるのかについて意見書を作成しました。自画撮り被害に限ったことではありませんが、安易に子どもの未熟さや家庭の養育力の低下とみなすのではなく、子どもの発達段階によっては大人を信じてしまうといった被暗示性についても考える必要があることを強調したいです。

2.児童虐待の中には、父親から母親に向けられたDVの存在が多い

 正直に言うと、仮に父親が主に虐待をしている場合、私たちは何でも「子どもを助けなかった母親が悪い」「DV被害に遭っていたのだから母親は悪くない」と結論づけるのではなく、当然のことですが、児童相談所がしっかり対応していくことが重要になりますし、不幸にも事件となった場合は捜査や裁判でその過程を明らかにしていくことがことが求められます。特に、DV被害に遭うというのは、感覚まひや被支配性などさまざまな影響が被害者に及ぼされるという視点は持つ必要があります。

3.自傷行為や薬の過剰摂取などの行動化がみられる子どもたちの背景にあるもの

 上記のような衝動的な行動をしてしまう子どもたちに対して、安易に診断名などをつけて表面的に理解しようとするのは早計でしょう。一人ひとりの事情を鑑みて、家族だけではない、地域の専門家や支援者につなげる努力も必要ですし、時間はかかるかもしれませんが、そういう行動化ではない手段で子どもたちが自分の思いや悩みなどを表出できるように、周囲の大人たちの存在が重要になるのは言うまでもないと思います。

https://www.hokusho-u.ac.jp/info/?i=2109

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