「統計的に有意」と研究不正
先日(1/31)に和訳が発売された"Science Fictions: How Fraud, Bias, Negligence, and Hype Undermine the Search for Truth”ですが,400ページを超える大著でありながら,一気に読ませる力強い書籍です.おすすめ.
著者は心理学者のスチュアート・リッチー.キングス・カレッジ・ロンドンの精神医学・心理学・神経科学研究所の研究者です.STAP細胞のような有名(で明らか)な研究不正はなぜ起きるのか……についての考察も興味深いですし,すでにその確度が怪しいにもかかわらず教科書や臨床現場で「有効な研究」として取り上げられ続けている研究群などの情報も有用です.
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