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【特典】市場の失敗(前)

 ミクロ経済学講義シリーズはひとまず最終章です.今回は「市場の失敗」とはなにか/費用逓減産業です(あとおまけのパレート).

 教科書的な意味での「市場の失敗」は「完全競争市場にもかかわらず効率的な経済環境が達成されない状況」です.

a) 完全競争市場が維持できない=費用逓減産業
b) 完全競争なのに最適な取引量にならない
理由1) 取引当事者以外に損得が発生するため=外部性・公共財
理由2) 取引が行われにくい=情報の非対称性

くらいに把握しておいてください.この「最適」について本シリーズでは余剰を用いて説明してきましたが,もうひとつの(より広範な)最適の基準がパレート基準です.というわけで補論的に説明しておきますね.

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