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のらりくらり|小澤南穂子

こんばんは!
いいへんじで俳優をしている小澤南穂子です。

今日は、社会に出てからずっと抱えている焦燥感のことと、おすすめの本について書きました。

22歳の4月にひとりで暮らし始めました。
この時からすでに抱えていたのは、
自分は「人生を棒に振る」かもしれないという不安です。

「就職、結婚してマイホームを持ち、リタイアして余生を謳歌しつつ孫の世話をする」というような絵に描いた餅のような人生/親がやっていること、とはズレる/ズレている、のではないか。
それでも育ててもらった通り、約束の地に辿り着かなくては。

実際と想像がズレればズレるほど、焦燥感が大きくなります。

そのズレは、自覚すればするほど、見えれば見えるほど、解れば判るほど、ただ一直線に、きつい。きついなぁ、、、

この焦燥感は2年くらい私のことを付き纏い、今もまだまだ消えない。消えるはずありません、わたしは既に40歳の自分を想像してタヒりたい24歳です。

とはいえ、生きてるので、「まあいいやー!」
と言えるうちに言ってしまいたい。焦って約束を果たして、あとでそのことを後悔したくない。

生きてるので、「ああああ…」
としか言えないまま吐いて、ぼーっと過ごしてしまう自分の首は絞めたくない。

と、ふと思い始めて、焦燥感に無理やり終止符を打つことにしました。
焦燥感に押しつぶされて不安で涙も出なくて足ばっか動かして呼吸がついていかないアホみたいな瞬間に、一回足を止めるのを少しずつ許すぞと、先月決めました。

できないことをできるふりをしたってしょうがない。
できないものはできないのだから、できなくて構わない。大切なのはそれを克服することじゃなくて、それでも幸せになること。

なるようになるしなるようにしかならないならなぜならないことを受け入れないのか。

別にいいじゃんと目を剥いています。

どうなるかわからないけど、1日1日を踏み締めて、のらりくらり生きていこうと決めました。

不安だったら決めたことも曲げます。
疲れたら休みます。大事なことを大事にします。
愛したいものを愛します。行きたいところへ行きます。そのためにがんばります。

まあ、かといって、暴力的にならないし、人が嫌な気持ちになるようなことはしないよう心がけるし、周りの人に感謝するし、一生懸命働きます。

そして社会情勢や自分の周りの状況や、食べたものによって、ムカムカソワソワ、するときもあります。

でも私がのらりくらり自分の生活を認めることは、
誰かを傷つけることはおそらくないと思うので、
焦燥感に終止符を打つ、気になっています。

目の前の1日に必死になっていないと、
たちまち虚しさに襲われてしまう危険もあるし。

ということを思うきっかけになったのは、最近読んでいるゲーテとカフカの名言対決の本で、ゲーテの希望(っていうか前向きで上向きで力強いことば)と、カフカの絶望したことばが交互に並んでます。

2人とも、物事の捉え方や向き合い方が違うのに、生きる意思はあるように感じられることに勇気づけられます。

朝起きられなくて「OMG!」となるカフカに共感しつつ、なんでも素晴らしさに変えるゲーテの言葉に勇気をもらっています。カフカは自分の不甲斐なさとか情けなさとかに、「!」を使って反応してるのが、可笑しくて、なんとなくホッとします。ゲーテに対して「言うのは簡単」「それはあなただからできるんでしょ」という感想が生まれなくて、多分「希望」が「絶望」から生まれている感じがするからだと思います。それで信じられるから、踏ん張る力を貰えてしまう気がします。

私は普段本をあまり読まないのですが、これはすごく楽ちんに読める本で、気に入っています。オヌヌメです。

最近は、1日を終えるスイッチを見失ってしまって困っています。されど、おやすみなさい💤


いいへんじ
佐藤佐吉演劇祭2024参加作品
『友達じゃない』
2024年3月20日(水)~3月24日(日)
北とぴあ ペガサスホール


ご予約
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