支援職や教員が発達障害児の親に出来ること。

支援者は未就学児の親にどう接するか

こどもをケアしたいなら親のケアが最も効果あり。親が安定するとも子供も安定する。親が先、子供は後。特に発達障害は。
子供の障害の程度は関係なく、親の障害受容が子供の生きづらさに直結します。我が子の障害を受け入れられている親御さんは、子供に無理をさせないので、時間はかかりますが、結果として子供はそれなりの生き方ができるようになります。一方で、子供の障害を受け入れられない親御さんは、子供の症状や問題、行動をなんとかしようとエネルギーを消耗し、状況が悪化していくことが多いです。もちろん、東奔西走することが悪いことではありません。犬も歩けば棒に当たると言うように、走り回れば思わぬラッキーが転がっている場合があります。それによって、親御さんも、子供も安定して過ごせるようになることもあります。でもそれは純粋に運です。
障害受容には5段階あります。
①無自覚期
②自認期
③否認期
④障害受容期
⑤自己受容期
一足飛びに障害受容ができるようになる親御さんは少ないです。多くの人が段階を経て、障害受容に至ります。そこに至るまで七転八倒する事は避けられないでしょう。そんな親御さん達に少しでも寄り添ってあげられる養育職の人がいたら、親御さんの障害受容は早く進むことでしょう。あくまで障害受容の主役は親御さんなので、親御さん本人が納得いく過程を踏む必要があり、皆さんはそれを待つ位しかできないのです。なぜなら親御さんのケアは皆さんの本業では無いからです。

ウチの家族会にも多くの親御さんが来る。現状を嘆き、我が子の未来を不安に思う。でも本質は「問題ではないことを問題だと捉えている大人こそ問題」ってこと。子供の問題行動は大人たちへのサイン。困らせるためにしているのではない。内面の発露を押さえつけると問題を深刻化させるだけ。ではどうしたらいい?

①フォーストタッチ、親御さんの話は嘘でもいいから全肯定。話を聞いたからといって要望をすべて叶えてあげる必要はない。「お母さんのお気持ちはよく理解できたので善処しますが、出来ない事が殆どなんですよ」という気持ちで傾聴するだけ。
目的1、信頼関係構築のため。「分かってくれない人」というレッテルになるとクレームはひどくなるだけだから。
目的2、このお母さんの誤認はどこにあるのか。何が原因かを探るため。家庭環境、親の生育歴、価値観、障害受容度を推測する。

②子供の家での様子やそれを親がどう捉えてるかを知るために、質問をたくさんして親に喋らせる。オマケで学校での様子を伝える。

③信頼関係を深めてきたら、何故そう思うのか、そう感じるのかを質問する。親が自分で気づいてもらうため。


ただ本気でやるとなると職務を越えたボランティアになりがち。そんな時こそ自助会の活用を。堺市には各区にグループがあるから。養育職の皆さんは現状把握と繋ぎが役割。「こういう会が堺市にはあるみたいですけど、一緒に行ってみませんか」と。ノーでオッケー

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?