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240320

※これは夢日記です

工事現場の片隅にあるようなコンテナハウスの中で、私を含めた工員4人が談笑していた。4人とも30代後半〜40代後半ぐらいの男性で、作業着の下からは浅黒く少し筋張った身体が見え隠れしていた。

リーダー格らしい工員が話す。「いやあ、さっきの現場はうまく行ったなあ」周りの工員は「連中に気づかずやってやりましたね」などとカラカラと笑っている。

私たちは同僚であるだけでなく、反政府ゲリラの同志でもある。先程、抗議活動としてとある重要施設に火炎瓶を投げ込み、警察の厄介になる前にここまで逃げて来たところだ。

周りの仲間たちは今日の成果を喜んでいるが、私はそんな気分にはなれなかった。元々好きで始めた活動ではない。同僚全員が参加しているので、職場で孤立したくないという気持ちから嫌々始めたものだ。リスクは加味した上で参加したが、とはいえ活動を重ねる度に、検挙され世間のバッシングを浴びる自分と同僚の姿が頭をよぎり、不安感が増幅する。

不安感を打ち消すようにぎこちなく笑っていると、建物の外が何やら騒がしい。と思ったのも束の間、ガシャーン!!と大きな音を立ててドアが蹴破られ、銃を持った制服姿の男数人が入って来た。「動くな!手を頭の後ろにあげろ!」

一瞬でその場の空気が変わった。ついに見つかってしまった。恐れていたことが起きた。ほら、やっぱり、とどこか冷笑する自分がいた。職場の雰囲気に流されて、自分の信念を貫けなかった報いだと思った。それだけたくさんの人を傷つけたので正当な報いだ。

周りの同僚を見ると、皆青ざめた顔で震えていた。この人たちは自分たちの犯した罪の重さを理解しているんだろうか?それともこれから自分たちが逮捕されること、世間から白い目で見られることに怯えているんだろうか?と冷めた気持ちで見つめる。手首に手錠をかけられても、不思議と心は穏やかだった。(ここで目が覚めた)

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