井山VS一力の歴史

一力遼棋聖が七大タイトルで初めて井山裕太本因坊に挑戦したのは2016年の天元戦。

七大タイトル初出場の一力は1勝3敗で敗れた。

それ以降、壁として一力の前に立ち続けた井山は 
王座戦(2017年)、天元戦(2017年)、棋聖戦(2018年)、王座戦(2018年)

と5回も挑戦を退ける。

一力が井山からタイトルを初めて奪ったのは2020年に行われた天元戦だった。

負けず嫌いな井山はすぐに巻き返す。

2021年には碁聖戦と名人戦で一力を破り、第1人者の貫録を示す。

『結果を求めてしまったために手堅い手が増えてしまった。

守りに入ってしまったことが敗因だ』と一力は分析。

敗戦を糧に一力はさらに飛躍する。  

2022年に行われた棋聖戦七番勝負では
「自分らしく、思い切りのいい手を打つ」と一力は心がける。

フルセットで井山から棋聖を奪取した一力は序列1位の座に就いた。

大舞台での敗戦が井山の闘志に火をつけた。

『ベテランと位置付けるのはまだ早い。芸では俺が1番だ』と井山は気合を入れなおす。

2022年の本因坊戦では4-0、碁聖戦では3-0とストレートで一力を下す。

「2022年はうまくいっている時期よりもうまくいかない時期の方が多かった。

しかし防衛出来た3つのタイトルは全部ストレートで勝てました。

最近はストレートで勝てることはなかなかないのでこの点では満足しています。

苦しいなりになんとかこらえた印象ですね」と2022年を井山は振り返る。

直近では8連敗と一方的に押されていた一力も5月15日、天元戦の本戦で井山に勝利。

悪印象を払拭して本因坊戦七番勝負へ挑む。

そして碁聖戦で挑戦者になり、ダブルタイトル戦を戦うことになった。

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