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NTLive「フリーバッグ」

期間限定で映画館でやってる舞台版のフリーバッグを見にいった。

ドラマ版は面白くは見たものの(S2の1話なんて最高すぎる1話だと思います)、SNS上の抜群の評判にエミー賞までとっちゃってるので、そこまでいいと思ってないくせに、なんか空気読んで「今1番のドラマはフリーバッグなんだよな〜」と通ぶってたのは私です。

舞台版を見に行こうと思ったのは、たぶん、なにが面白いのか、それを知ろうと思ったのかもしれない。

めちゃくちゃ面白かった。性欲が多めの女性による、ぶっちゃけるにもほどがあるモノローグと、時折挟まれるシリアスな友人の死との往復に感情は揺さぶられ、私は見ながら、笑って、泣きかけた。今度は純粋に。

根本はドラマと変わってないと思う。でも舞台特有の手法、言語で伝えてくるこの物語は、とても私に刺さった。
ドラマでは実際に登場する他の役者や舞台装置が、1人芝居では自分の都合よく想像できるのがよかったのかもしれない。さらにこの話はどういう物語なのか、ということがドラマに比べると単純化されて見れたのもある。私はドラマ版ではいろいろと見誤ってたのかも。

観客に話しかけるやり方(これがドラマで踏襲されてるのがユニークな点)、女性が語るド下ネタはそれ自体が性別差への批評にも感じられるし、面接から始まって面接で終わる構成は、自分語りという手法に説得力をあたえてる(最後の面接官との一言ずつのセリフのやりとりの巧みさに、私は心で泣き笑いした)。

なにより演技うますぎ。1人芝居で約90分もたせるのだ。あの行為のあとのスマホのスワイプするときの表情をさせたら世界一なのではないか。

ドラマももう一回見てみよう。

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