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【囲碁】級位者のための棋譜解説 第6回「相手の手についていかない!一歩遅れる一手とは?」ウッカリ手から学ぼう!

こんにちは。

IGOcompany【U】@毎日note継続中(239日目)です。

囲碁をビジネスに起業して「宇佐美囲碁教室」っていう教室を運営したり、武蔵小杉の「永代塾囲碁サロン」にて指導碁や交流会をしたり、

新百合囲碁学園の学園長を任されたりしながら、世田谷や麹町、大学などでも囲碁を教えて、ご飯を食べてます。

今日のnoteは、

【囲碁】級位者のための棋譜解説 第6回「相手の手についていかない!一歩遅れる一手とは?」ウッカリ手から学ぼう!

です。

初段を目指す生徒さんとの碁を題材にしました。

今回のテーマを、

「相手の手についていかない!一歩遅れる一手とは?」

にしてみました。

級位者の方は、しっかり打っているつもりでも、どうしても相手の手に応じ過ぎてしまい「遅れて」しまう時が多々あります。

下のnoteで、ヨセを解説した時も、大事なポイントとしてお伝えしましたが、囲碁では「相手の手に応じない(手抜きをする)」っていうのが本当に大事だったりします。

とは言っても、指導碁の時に先生に打たれると、その手に対してどう打つかを考えてしまいますよね?

気持ちはよく分かります。

しかし、それを打ってしまうことで「一歩遅れてしまう」、そんなことが囲碁では本当に沢山ありますので、今日の棋譜解説を読んで、そういう手を少しでも減らしてもらうだけで、碁が洗練されていくんじゃないかと思います。

そんなよくある級位者の失敗(など)を「ウッカリ手」と表現してみました。プロの棋譜解説では登場しないアマならではの貴重な「ウッカリ手」を学び、(反面教師的にと言いますか)棋力向上に役立てて下さい。

前回のnoteは、こちら。

※必ず前回のnoteを載せていますので、もし興味があれば遡ってみて下さい

僕の有料noteは、(ほとんど)半分以上は無料で読めますので、良かったら気楽に眺めてみて頂けると嬉しいです。

ちなみに、

この「級位者のための棋譜解説シリーズ」のマガジンはこちらになります。

有料noteが「全部」載っているマガジンはこちら。

(拙い文章かもしれませんが)、

コツコツコツコツと、皆さん棋力向上の役に立つ記事を、書き続けていこうと思いますので、応援宜しくお願い致します!!

購入して頂けなくても、スキなどのリアクションを頂けるだけでも嬉しいです^^。

それでは、

【囲碁】級位者のための棋譜解説 第6回「相手の手についていかない!一歩遅れる一手とは?」ウッカリ手から学ぼう!

を始めていきます!!


【囲碁】級位者のための棋譜解説 第6回「相手の手についていかない!一歩遅れる一手とは?」ウッカリ手から学ぼう!

【解説につかった総譜 黒1手目~白67手目まで】

二子局の碁です。

白番が僕で、黒番がT岡さん。

指導碁ですので、棋力に合わせて、だいぶゆっくりと打っています。

良かったら、碁盤に並べながら解説を読んでみて下さい。

どの手が「一歩遅れる一手」かわかりますか?

【実戦の進行 黒20手目までの局面】

しっかりした序盤。

ここまでは特に何の悪手もありません。

右上隅、白11のツケから「ツケ二段」と呼ばれる定石。

ちなみに、下で解説する「星の基本定石」と合わせて、こちらににまとめています。1万字ほどの有料noteです。

黒18の手では、黒12の石からサガリも考えられますが、黒18と打って黒20とケイマするのもオススメの打ち方。

黒20でオシを打つ場合もあるのですが、黒20のケイマまでで簡明なので、教室の生徒さんにはこちらもオススメしています(もちろん、オシた場合の講義もしています)。

黒8が四線なので、黒20とのバランスも良いですね

【実戦の進行 白23手目までの局面 星の基本定石】

左下隅、白23のスベリで「星の基本定石」

黒24では、左下隅Aの三々に受けるのも自然な手です。

ちょっと懐かしい「星の基本定石」

【実戦の進行 黒26手目まで】

白23のスベリに受けないのは現代風(?)の打ち方。

このようにスベリに受けない(手抜きをされる)ことが多くなって、「星の基本定石」ではなく「ツケ二段定石」が良く打たれるようになったという背景もあります(「ツケ二段定石」だとツケなので、手抜きがし難い)。

実戦、黒も手抜きを選択し、24と辺に二間ビラキをしました。この手は白3と5の石への攻めも意識しています。

ちなみに、このように黒24と手抜きをした場合は、必ず覚えておいて欲しいことがひとつあります。

黒24はAIの候補手のひとつでもありました

それは「黒は黒26と受けてはいけない」ということです。

白は三々に受けないのであれば、白25と連打していくのですが、それに黒26と応じてしまうのは遅れる不要な一手。こう受けるのであれば、最初から三々に打っていた方が良いのです。

【参考図① 黒26では】

ということで、

黒26は受けずに手抜きをし、大場に先行する手を考えたかった。

例えは、

下の図のように右辺を拡大する手や、

右辺を広げる時に黒1が最善かは難しいですが

あるいは、下辺を割っていく手などが大きいトコロだったでしょう。

黒1のワリ打ちも好点

このように打てれば、黒は「緩着」がひとつもなく、2子局のリードを保ったまま打ち進めることが出来ます。

【実戦の進行 白27手目の局面】

実戦は、先に白27と右辺に打てているので、ちょっと黒が「遅れてしまったな」という印象。

さて、

この白27に対して、黒番です。

皆さんだったら、どう打ってみたいでしょうか?

白27に対して、黒はどう応じますか?


※ちょっと行間をあけてみますので、ゆっくり考えてみて下さい。


正解を、以下の有料部分で解説したいと思います。

AIで検討すると、ちょっと意外な手も有力手のようでした。

それでは、

まずは、

ここまで読んで頂き、ありがとうございました!!

是非ぜひ、また読みに来てみて下さい^^。

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以下、有料解説部分。

【参考図② 黒の応手を検討しよう】

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