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VR社長消失事件 第六話 「新たな指示」

青山がUSBメモリのファイルを開いた瞬間、彼の目は衝撃の光景を捉えた。画面に映し出されていたのは、拘束された社長の姿だった。社長は椅子に縛り付けられており、その表情は恐怖に満ちていた。背景には、無数のサーバーが並ぶサーバールームが映っていた。青山の胸中は急速に冷たい不安で満たされていった。


その時、青山のデスクの電話が突然鳴り出した。彼は少し迷ったが、やがて受話器を取り上げた。電話の向こうからは感情のこもらない機械的な声が聞こえてきた。


「青山君、画像を見ましたね。あなたには2時間以内にそのサーバールームを見つけてください。時間を守れなければ、社長は助かりません。誰かに相談したり、警察に連絡すれば、社長の命はないことを忘れないでください。」


青山は反論しようとしたが、電話はすでに切れていた。彼はゆっくりと受話器を戻し、重い心で考えを巡らせた。社長を救うには、この指示に従うしかない。しかし、無数にあるサーバールームの中から、社長が拘束されている場所をどうやって特定し、どうやって彼を救い出すのか。彼の頭は不安と緊張でいっぱいだった。

つづく

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