春風の約束 第一話

春の息吹と共に、私、美咲は新たな人生の扉を開いた。夢にまで見たファッション業界でのキャリア。しかし、待ち受けていたのは、仕事の厳しさと新しい環境への戸惑いだった。毎日が挑戦の連続で、時には心が折れそうになることもあった。でも、そんな日常に、ある偶然が色を加えることになる。

ある朝、通勤電車でのことだった。ふと目を上げると、向かいの席には大学時代から憧れていた先輩、悠真がいた。彼は今や、輝かしいキャリアを築きつつある若手写真家。私たちの再会は、まるで春風が運んできた奇跡のようだった。

「久しぶり、美咲。元気だった?」

悠真の声に心が躍った。彼は私のことを覚えていてくれたのだ。その日から、私たちの関係は少しずつ変わり始める。悠真と私は、彼が担当する新しいプロジェクトで協力することになったのだ。仕事を通じて彼と再び接するうちに、私の中の何かが変わり始めた。憧れだけではなく、尊敬という新たな感情が芽生えていた。

つづく

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