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長谷川反省会⑥《「長谷川くんのいちるの望!」第7話》


7話の扉絵やで

こんにちは。ひっそり続けている長谷川反省会その⑥です。
ちょうど連載用の原稿を納品し終えて、ちょいと一休みと思いながら書いています。ちょっと気分転換に…。

前回→ 長谷川反省会⑤《「長谷川くんのいちるの望!」第6話後半》|忍舐しゅり (note.com)

前回振り返った6話後半で単行本上巻が終わり、今回の第7話から下巻になります。

そういえば単行本上・下巻の表紙、私があまりにもセンスがないもんでラフが全然通らなくて、最終的にデザイナーさまが下絵を作成してくださって、その通りに描くということになってしまいました。
申し訳なさすぎてチビるか思た…

ほんっとに絵描くのドへたくそで申し訳ないです…(それのせいで編集さんのお仕事が増えるという)

それでは本編の振り返りスタートでごんす。

≪「長谷川くんのいちるの望!」第7話≫
単行本下巻の始まりとともに、ネーム大苦戦暗黒期の開幕です。
7話からは本当にめちゃくちゃプロットやネームに大苦戦した思い出が詰まってます。根気よく付き合ってくださった担当さまに感謝してもしきれないですマジで…。
そしてこれが私の初めての「恋愛漫画」になったのですが、読み返すとスンゴイ変な汗が出てしまう…。

(でも、参考に恋愛系の作品を色々見まくって、プロットネーム練りまくり、私なりにむっちゃくちゃ頑張ったので、たくさん良い思い出が詰まっていることは間違いありません。何度も言いますが最後までとても丁寧に面倒を見て下さった担当さま…、あなたは天使…。)

さて、7話の作画時期なんですが、これまたメモが分かりづらいことになっててよくわからんという。多分、プロットは2021年11月前半、ネームは11月後半作成かな?

この時期、ラクガキで「幼馴染が僕に性別バレを期待する」をちょくちょく描いていました。こういう単発の漫画のラクガキはストレス発散したいときに生産することが多いので、このときネームに詰まったりしてモヤモヤして描いて発散していたと思います。(単に練習のために描く場合もあるけど)

長谷川くん7話、中森が完全に目覚めた状態でのスタートです。このあたりややこしめなネームを描いてしまって没ったりしたんですが、ややこしいの描きがちなの本当やめんしゃい(悪い癖)。

今回はひたすら中森取り乱し回ですね。

お話は文化祭へ…なんですが私「高校の文化祭」がいまいちよくわからなくて、身内に聞きまくったり文化祭のワンシーンが出てくる作品を探したりと、資料収集でけっこう時間を使ってしまいました。
私は高校に通ってなくて、高卒認定試験を受けて資格を取った(資格という言い方でいいのかな?)ので、高校の空気感がいまいちよくわかりません。
当時、弟が「漫画なんだから少しくらい現実と違ってても良いんじゃない」と言ってくれたんですが、私には土台そのものが無いもので「少しくらい違う」「全然違う」の匙加減さえもわかりませんでした…;

まあ、「長谷川くん」は男装して学校通ってて、しかもそれがバレないっていう、設定そのものに既に現実感が無いので(中森の存在も現実感がないですよね…笑)、そこまで現実現実しなくていいのかな(させないほうがいいかな)とも思い、文化祭のことはよくわからないままでしたが、そこそこで資料集めは終了して、なんとなくこんな感じかな?と視覚的に得た情報のみで恐る恐る描きました。

それにしても、ここから最終回まで、ちょっとややこしい経過をたどったなと思います…。
読者さんが混乱しないように…とか、人物の心情に矛盾が生まれないように…とか、私なりに考えて考えてストーリーを作りましたが、やっぱり途中から急カーブを切ってしまったので、無理があったかなぁ~~という気持ちもありました。

今思えば案外、そこまでややこしくはない展開かもしれませんが、やっぱり話を構成している最中はいくつかのパターンを作ったり没ったりを連続して繰り返すので、混乱したり客観性を失ったりして、非常~に頭がぐるぐるしました。とくに、恋愛の話を考えるのは初めてだったので、未使用の脳の回路を開拓して使っているようで…。笑

楽しく描いた6話後半から一転、7話からはとにかくただ不安が大きかったです。その不安の内訳の大半は、編集さまへの申し訳なさ、不甲斐なさ…!

この時期、私は女性向け漫画(女性読者に向けて商品価値のある漫画を描くこと)は向いていない…ととにかく痛感することが多くて、ひたすら落ち込んでいました。「こりゃ、向いてないぞ」ということをビシバシ感じながら最終回まで描くのは、なんだか編集さまに商品的な価値のない作品を扱わせてしまっているようで、とにかく申し訳なく不甲斐ない気持ちでした。
ただただ、このような漫画を最後まで描かせて下さって、ありがとうございました…とばかり思います。

(そして次のお仕事は男性向けでやってみようと思い、その後頂いたのが 「世話焼きキナコの××管理」の作画のお仕事です。こちらもこちらで、美女が売りの漫画なのに私の画力が伴っていなくて、また別角度の不甲斐なさで落ち込みが発生したのですが…。。笑)

ただ、こうやって一人で自信を喪失して不甲斐なさを感じて、勝手に落ち込みの渦に飲まれていくのは私の悪い癖だという自覚もあるので、もっと自己肯定感を高めても良いのでは…とも思っています。
なんでこんなに憶病なんだ…。

誰かと関わると、だんだん必ず「私に対して怒っているんじゃないか」「私を不快に思っているかもしれない」と感じてしまい怖くなって何もできなくなるっていう嫌な癖が幼いころからあって、それは呪いのようでもあるので、少しでも打ち勝たなきゃいけないなと思います。(無理したら反動でもっとダメになるから、少しずつね…笑)

しかし7話では嬉しいこともありました。
読者さまが絵付きの感想を送ってくださって、本当に本当に嬉しかったんです!!!
7話以降とても苦戦してしまいヘロヘロになっていたので、より心に沁みたのをハッキリ覚えています。
読んでもらえるだけでも充分にありがたいことですが、感想や絵を頂けるのって、ものすご~~く元気になれるんだなと改めて感じました。そして、重い言い方になるんですが、私みたいなのでも存在してても許されるんだという安心感も覚えて、心が暖かくなりました…。(素直な気持ちだけど、やっぱりこの言い方重くてアレだな…。笑)

今回ちょい暗めになった気もしますが、まあよかろう。ありのままの反省会じゃ。

以上、第6回長谷川反省会《「長谷川くんのいちるの望!」第7話を振り返る記事》でした!

お付き合いいただき、ありがとうございました。


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