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【研修医・専攻医向け】精神科医のキャリアまとめ

※本記事は、知人の精神科医と共同執筆させていただきました。そのため、精神科医のキャリアについてかなり濃い内容となっていると思います。精神科医のキャリアについての情報でこれほどまで詳しく網羅的に書かれたものは見たことがありません。精神科医志望の研修医や専攻医の方におすすめです。給料明細買取で実施した産業医や精神科医に取材した内容もまとめています。

下の図のように近年精神科医が増えています。

精神科医が増えている理由として働き方やキャリアが多様であることが一つの要因だと思います。


精神科医といっても大学病院、精神科単科病院(慢性期or急性期)、クリニック、市中総合病院のどこで働くかで働き方は全く違うのです。

また、若手の頃は精神保健指定医や精神科専門医を目指して働く方が多いですが、指定医までとるのか、専門医まで目指すのかというのも重要なキャリアの分岐点となります。

指定医や専門医をとった後のキャリアも豊富で、指定医をとった精神科単科病院でそのまま勤務医を続ける方もいれば、開業する方もいますし、クリニックや慢性期単科精神病院へ転職する人もいるのです。大学病院に戻って、研究をする人もいますし、産業医や医務官として臨床から一歩離れた場所で精神科の経験を活かす方もいます。

このように、精神科医になりたいと言っても、様々なキャリアがあるので、最終的に自分がどのような場所で働きたいかをイメージするために、若手の頃から具体的にどういうキャリアがあるのかを知っておくことは非常に重要です。

そこで今回は、精神科医になるためにはどういう道筋があるのか、そして指定医や専門医をとった後どういうキャリアがあるのか、それぞれにどんなメリットやデメリットがあるのかなどをまとめていきたいと思います。

精神科医のキャリアの概要

分岐点1.指定医や専門医を取るまでのキャリア
①大学病院の専門医プログラム
②市中病院の専門医プログラム
③単科精神科病院に直接就職して指定医だけとる

分岐点2.指定医だけにするか?専門医までとるか?
①指定医をとる
②指定医に加えて専門医もとる

分岐点3.指定医や専門医をとった後のキャリア
①急性期単科精神病院で勤務医
②慢性期単科精神病院で勤務医
③クリニックで勤務医
④市中の総合病院で勤務医
⑤大学病院で勤務医(教員)
⑥開業医
⑦産業医(勤務医)
⑧医務官
⑨児童精神科医

精神科医のキャリアで重要な分岐点は3つあります。
1つ目は、大学病院や市中病院の専門医プログラムにのるか、単科精神科病院に直接就職して指定医だけとるかです。
2つ目は、指定医だけとって専門医を取らないか、指定医に加えて専門医まで取るのかです。
3つ目は、指定医や専門医をとった後どこでどういう仕事につくかです。
急性期単科精神病院、慢性期単科精神病院、クリニック、市中の総合病院、大学病院などで勤務医を続けるか、開業医となるか、産業医や医務官となるかなど様々なキャリアの選択肢があります。

それでは一つずつメリットやデメリットを交えてみていきたいと思います。

1.精神保健指定医や精神科専門医を取るまでのキャリア

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