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薬学部生・薬学部卒の医学部学士編入受験生の受験校の選び方


久しぶりに新記事を書いてみました。今回はタイトル通り、薬学部生・薬学部卒の方が受けるべき大学について考えてみました。

記事を書いている僕自身が薬学部卒なので薬学関係の受験生にとっては参考になるはずです。

実際に僕が某予備校のイベントで薬学部・薬学部卒の学士編入受験生への個人相談してた際にもこの内容を伝えてました。

今回の記事は
・現役薬学部生・薬学部卒で医学部学士編入を考えている方
が参考になります。

メインは薬学部関係の方向けですが、理系の方でも十分に参考になると思います。


記事の内容は
●受験校選定基準
●薬学部生・薬学部卒が医学部学士編入で有利なポイント
●薬学部生・薬学部卒におすすめする大学
●僕が実際受けた大学とその選定理由
●受けなかった大学の理由


の5本立てです。

●受験校選定基準
5つの基準と実際僕はどうこの基準に当てはめたかなど具体的に記載しました。

●薬学部生・薬学部卒が医学部学士編入で有利なポイントで
どこが他の学部生に比べて有利か、でもここは注意すべきとかを記載しました。

●薬学部生・薬学部卒におすすめする大学
上記を踏まえて実際この大学は薬学関係の方は受けてほしいと思うところを4段階で記載しました。

●僕が実際受けた大学とその選定理由
箇条書きで受けた理由を記載しました。

●受けなかった大学の理由
箇条書きで受けた理由を記載しました。

では早速行きましょう。

●受験校選定基準


受験当時、僕が受験する大学の選定基準は大きく分けて

①出題科目
②出題科目の配点比率
③各科目の出題範囲
③過去問の出題方式(記述?選択肢?)
④日程
⑤一次(筆記)試験合格者数

です。

例えばここに僕の基準を当てはめるなら、
①4科目型 
②苦手は特にないが、どれかが突出してるわけでもなかったので、偏りのない配点比率 
③物理は専門的すぎる内容が出ないところ 
④なるべく受けようと考えているところが1次2次と被るところ(受験者が分散するので) 
⑤なるべく1次試験突破人数が少ないところ(1次は受かる自信があったので)

といった具合です。

もう少し具体的に書きますね。

①医学部学士編入は大きく2科目出題と4科目出題に分かれているのはご存知ですよね。当時4科目出す大学は今に比べて少なかったのですが、それでも4科目出す大学は多く、受験の幅が広がると思い、物理を1から勉強し4科目型の大学を中心に受験しました。(参考:2科目型の大学の方が受験生が増える傾向があります)

②大学によっては生命科学の比率が高かったり、英語が高かったりバラバラなところがあります。自分の得意不得意を参考にして募集要項で得点比率やできるなら過去問で参考にしましょう。過去問は非公表のところもありますが、ホームページや郵送、大学窓口で確認できるところもあります。

③は自分は医学部学士編入受験を考えてから本格的に勉強をし始めました。ですので、大学で専門的に勉強された方に比べたら全くできない部類なので、ここは受験物理レベルが出るところを過去問で分析しました。

④例えば僕の時は香川大学の1次が滋賀医科の1次と、香川大学の2次が阪大の2次とかぶっていたので、香川大学の受験者数は圧倒的に減るし、阪大を受ける受験トップ層が香川大を受験しないだろうとみて香川大学を受験しました。

このように他にもたくさんかぶっている大学が出てくるので、受験戦略を立てるときは各大学の日程の被り方でどのように、どのような層が分散するのかを見るのも有効です。

⑤ここは各個人が、仕事で勉強に割く時間がなかったり、成績が伸びなかったりする場合は逆に1次試験突破人数が多いところを受験しましょう。筆記が悪くても、大学によっては医学部学士編入は面接で全然逆転合格できます!(参考:僕はある大学の面接で「筆記成績いいね」と言われて、結局落ちました。笑 )


●薬学部生・薬学部卒が医学部学士編入で有利なポイント


薬学部生が医学部学士編入受験を受ける上で、他学部卒の方よりも有意に立てるポイント
・化学全般(特に有機化学)
・生命科学

ですね。

逆に少し劣る部分を挙げるなら
・物理
・数学
・英語
ですよね。


物理、数学に関しては文系の方よりかは理解できると思いますが、理学部、工学部の方よりかは専門性は劣るでしょう。

英語に関してもラボで論文読んでいる方とかならできる方もいるでしょうが、今まで数十名の薬学部・薬学部卒の受験者を見てきた限りでは少し苦手意識持っている方が多かったですね。

少し余談ですが、薬学部生・薬学部卒の方で薬剤師国家試験にも物理出るし、医学部学士編入の物理もできるでしょうと思っている方いませんか?僕はそう思っていました。

そう思い過去問見てみたら、絶望しましたね。

そもそも選択肢で解いていく式でかつ知識面が半分ほどある薬剤師国家試験の物理では、医学部学士編入の物理に太刀打ちできません。

ということで薬学関係だから受験物理ができるだろうという幻想は、これを読んだ今捨てましょう!

しかし薬学関係の方なら物理の素養はあるはずなので、薬学部卒の方は物理を早めに勉強しておくと非常に学士編入受験で有利に立てると確信してます!

物理に関する記事のリンクも貼っておきますので興味がありましたらぜひみていってください。

【医学部学士編入で物理を勉強しようかどうか】

【医学部学士編入の勉強法(物理)】

【医学部学士編入受験の戦略を考えてみませんか?】


●薬学部生・薬学部卒におすすめする大学

ここからは僕がおすすめする大学を数校挙げますので薬学部卒の方はぜひ参考にしてください。

・最重要大学:物理を捨ててでも受けるべき大学

   香川大学、島根大学

理由:あまり1科目丸々勉強せずに受ける受験対策は個人的にはおすすめはしないのですが、この2大学は物理を捨てた薬学生でも多く合格している方が多いので載せました。過去問がホームページに乗っているので対策しやすい、かつ有機化学が薬学部の定期試験で出るような内容なので非常に差をつけやすいため。
もちろん物理対策をした方が合格にさらに近づくことは間違いありませんので!

・重要大学:物理を勉強した4科目型に進化した方

   琉球大学、滋賀医科、浜松医科、北海道大学、愛媛大学

理由:物理対策してある程度点数取れる薬学部生・薬学部卒は4科目平均的に出る大学に関しては、ほとんど1次試験合格できるでしょう。上記大学も例外ではありません。そしてそこまでひねくれた問題が出ません。滋賀医科は受験者数は多いですが、あれは選択肢ならなんとなくなるだろうと考えている受験生がほとんどです。実際は勉強をしっかりしなければ合格できません。


・数学もある程度できる方

   高知大学、新潟大学

も受けましょう。と書いていると新潟大学は医学部学士編入を停止した模様ですね…。

・あまりおすすめできない大学

ガッツリ2科目型大学

理由:薬学部で有利に立てるであろう、有機化学や生化学の知識が存分に発揮できないため。ただ、大学によっては募集要項に2科目型大学みたいな記載をしていながら実際は化学や物理を出す大学もあるので過去問研究もしましょう。
ただし、ガッツリ2科目型大学でも自分にとっては解きやすい問題をよく出す大学とかなら受けてもらってもいいでしょう。


この他の大学に関しては、受験日や過去問を実際にみて、結構解けそうな問題多いなと思う大学は積極的にチャレンジしていきましょう。

また、SNSなどを使って、その大学の合格者のバックグラウンドを調べるなども受験校選択に参考になるでしょう。

●僕が実際受けた大学とその選定理由


ここからは実際僕が受けた大学とその理由を箇条書きで書いていきます。基本的には僕は生命科学ではなく、物理と化学の出題有無と問題傾向、そしてTOFELが必要ないところを基準に選定してます。それに+αなにか自分に有利な部分があるかなと調べてました。

①琉球大学

・4科目型
・再現過去問をみたところ化学と物理を含めた4科目がそこまで難しくない(ただし英語に関しては要約問題が出る年もあったので別途対策は必要)。
・面接試験で不合格でも、初っ端の試験なので、後半校の合格発表があれば追加合格がよく出るので、筆記試験に自身がある方はぜひ受けてください。

②香川大学

・4科目型
・過去問がホームページ上で見れるため、しっかり対策ができる
・物理は全部は解けないが、半分は取れそうと判断した
・化学は有機化学を中心とした問題をよく出しているので優位に立てると判断
・上記に記載したとおり、香川の1次と滋賀医科の1次が、香川の1次が阪大の1次か2次とかぶっていたので、香川大の受験生が激減すると考えたため
・家が近く、ホテル借りずに試験受けれたため

③北海道大学

・4科目型
・旧帝大という魅力に惹かれた
・過去問の年度によっては物理がほとんど解けない年もあったが、年によっては化学も物理も簡単だったので
・2次試験はほとんど1次試験の結果で決まるので、面接より筆記が得意な自分にとっては魅力に感じた

④鳥取大学

・2科目型と言われてたが、再現過去問見たら簡単な高校物理が出てたので実質優しい4科目型と判断
・後述の島根大は受けることは決まっていたので、その前後の日に試験があったため
参考)今は地域枠だけ募集しているみたいですが、僕が受けた当時は地域枠がなく全国募集でした。

⑤島根大学

・4科目型
・過去問が大学のホームページで手に入るので対策できる
・物理は大学範囲も出るが、阪大や北大に比べると簡単
・化学は有機化学がメインで確実に薬学関係が有利

⑥福井大学

・2科目と言われていたが、再現問題で高校レベルの簡単な物理や化学が出題されていた
・家が近く、ホテル借りずに試験受けれたため

⑦浜松医科大学

・4科目型
・物理、化学は大学範囲も出題されるが、計算メインというよりは穴埋めメインで定義をしっかり理解できていたら簡単に解ける
・物理、化学の範囲が過去問みている限りでは結構限られていたので、対策が少ししやすいと感じた


●受けなかった大学の理由

「他の大学はなぜ受けなかったのですか」との質問に答えるべく、下記に箇条書きしましたので参考にしてください。

◯富山大学

・2科目型
・英語が他大学に比較して以上に長いので個別に対策するのがめんどくさいと判断

◯東京医科歯科

・TOFELが必要

◯岡山大学

・2科目型
・TOFELが必要

◯大分大学・秋田大学・金沢大学

・書類審査でふるいにかけられるのは嫌だったため

◯神戸大学・名古屋大学

・研究医メインの募集と聞いて、筆記試験で受かったとしても自身の経歴では面接で落とされると判断した

◯鹿児島大学

・2科目型
・当時組織学が出ると聞いていて、全く組織学の勉強はしてなかったため(というか医学部で勉強するべき組織学を出題するのもどうかと個人的には思う)

◯滋賀医科大学・大阪大学

・香川とかぶったため

◯新潟大学・高知大学

・数学が出題されるため

◯愛媛大学

・面接試験では筆記試験の点数を全く加味しないと公表している。面接より筆記に自信があったため他の大学を受けることに(ただギリギリまで出願するか迷いました)

◯旭川医科大学・長崎大学

・2科目型

◯弘前大学

・2科目型
・TOFEL大学

◯群馬大学

・出題傾向が読みにくく、ギャンブル要素が強すぎると思った

◯山口大学

・問題傾向が自身に合わなかった




以上が薬学部生・薬学部卒の医学部学士編入受験生が受けるべき大学選定でした。ここがおすすめとか書きましたが、あくまで主観的なものになります。絶対ということではありませんのでご了承ください。

また気づいたことがあれば随時更新して行きます。

※この記事がちょっと参考になって、研修でへとへとになってる僕に缶コーヒー代くらい恵んであげてもいいぞって思ってる方、投げ銭よろしくです笑

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