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個人面談は何のためにあるのか(64日目)

本校でも学期末試験が終わり、まもなく夏休みを迎えようとしています。

夏休みには各家庭の保護者に学校に足を運んでもらい、3者面談をしていきます。

明日から、まさに保護者面談が始まりますが、そもそも保護者面談は誰のためにあるものなのでしょうか?

3者面談である意味

教室2

生徒にとっては、家では見せない顔を知っている教員です。

内心、何を言われるのかとハラハラしていることでしょう。

でも、3者面談は生徒をハラハラドキドキさせるためにあるものではありません。

また、学校での生徒のようす、自宅での生徒のようすを共有するためだけのものでもありません。

それが目的であれば、生徒はその面談に必要ありませんし、電話だけでも十分だからです。

確かに情報共有はとても大切です。

お互いの居場所の情報を共有することで、その生徒に対する印象や思い込みが払拭されることもあるからです。

しかしそれ以上に3者面談には大切な役割があるのです。

そこにあえて、生徒がいるということが大事なポイントです。

私が思う3者面談の理想

チューリップ2

私が思う3者面談の理想は、その時間を通して、少しでも生徒の自己肯定感を高めることです。

情報共有を通して、保護者の方には見えていない学校でのいい側面を、褒めながら、そしてストーリーを交えながら伝えます。

こうしていうと、テクニックのように聞こえてしまうかも知れませんが、私は面談を終えて帰宅したあと、そして夏休みの期間を過ごす過程での時間をより良いものにしたいからこそ、これを心がけています。

3者面談を行うのは、情報共有がメーンではありません

面談を終えた後の生徒の行動や意識を、少しでもいいものに変えていくことこそが重要なのです。

行動や意識を変えるには、その生徒が触れる言葉や発する言葉を変えていく必要があります。

だから、3者面談では少しでもお土産を持って帰れるように、真摯にお話しします。

言葉や意識の変容が、行動を変える

アクション

ただし、いいことだけを話して、「よかったね」で終わってしまうともったいないです。

つい、3者面談ですと、その子のいいところを褒めちぎって終わってしまいそうにもなりますが、いいところに目を向けるだけであって、当然、そんな生徒にも短所や欠点があります

受容と共感、肯定を経た先に行動を示してあげることで、その子のモチベーションも変わり、チャレンジできるようになります。

そこまで、話したからこそ次のステップに進めるようになるのです。

こうして与えられ、自ら変化し、いい方向へと動き出すことができれば、同じことを周囲にも施せるようになります。

1つの家庭との面談が、クラス全体へと伝染していくようになるのです。

夏休み明けの学期スタートは、第2の学級開きとも呼ばれます。

明日からの面談の1つ1つが、クラスをよりよくする一助になっていると思うと、今から楽しみです。


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