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映画の新しい楽しみ方 vol.186

先日こちらの記事にもさせていただいた、映画会に参加してきました。

映画会では複数名で、映画についての感想を対話しました。

一般的な共有とは異なり、このコミュニティでの学びは人生の本質や生き方、あり方に触れるので、一度映画を見て感想をシェアするだけなのに、何度も映画を繰り返し見ているくらいの重量があります。

ミクロな視点とマクロな視点

穴から除いた視点

たくさんの感想に触れたことで、映画を見る視点も非常に広がりました。

例えば、私はこの映画を見て強く感じたのは、兄弟の思考について、運命と自分を信じるということの2点でした。

でも、今日の話を聞いて何層にも視点の広がりを感じました。

私が感じていたのはミクロな視点だったのですが、そこから飛躍して社会構造や映画の構成、国の文化という部分に着目するとより異なる見え方ができます。

例えば、最後の部分、ジャマルの信じるという気持ちの強さに周囲の人は共感をして、最後にミリオンドリームを掴んだという印象受けていました。

しかし、インドの文化としてスラムからお金持ちになることは不可能に近いものです。

だからこそ、この周囲の人は自分とジャマルを重ね合わせ下剋上をしたかったという見方もできます。

「ざまあみろ」といった具合にです。

一つの視点だけでなく、複数の視点を持って映画を見ることができれば、その分映画を楽しめますし、知識や感情の幅も広がります。

「この映画良かったね」がより密度濃く

会話

これまで面白い映画や印象深い映画に出会ったことはあると思います。

しかし、その映画のストーリーは覚えていても、具体的にどこがすごいのか、どこがいいのかを話せる方は少ないのではないでしょうか?

その時に受けた印象が自分の感情を動かしているために、感情が動かされたという事実だけが記憶に残り、内容を深く思い出すことは少なくなってしまうのです。

しかし、今回の映画会のように一度映画を見た自分を俯瞰して、全員で話し合わせることにより、論理的に思考が整理されるので、いつまでも深く印象に残ることにつながるのです。

自分の記憶に深く残るということは、知恵に変わるということ。

映画は娯楽と言われてしまいがちかもしれませんが、実はとても学びに活かせる最高のツールなのです。

一度で何度も美味しく

本

この映画を見たのは、1回きりですが今日の映画会のおかげで、これまでだったら素通りしていたであろう、ポイントにいくつも気づくことができました。

映画を見終わった後の余韻を何度も何度も繰り返し味わえるような感覚です。

最近はウォッチパーティーなど開催されることも増えましたが、そもそも、複数人で一つの映画を見るということ自体が非常に稀な時間なのかもしれません。

ましてや、それについて意見を言い合うとなると、滅多にそんな素晴らしい時間はないのではないでしょうか?

良い人に囲まれ、良いものを見て、語り合う。

何にも変え難い濃厚で貴重な時間でした。


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