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社会構造を表したさまざまな法則 vol.140

私たちの感じる「こういうことってよくあるよね」という感覚には、ほとんどと言っていいほど、法則や社会構造の仕組みが関わっています。

例えば、サッカーの試合において、カメルーンとブラジルの試合があった時、どちらの国を応援するでしょうか?

職場で、仕事をよくして働く人、その逆に働かない人と人数をざっと体感で感じたことはありませんか?

そこまで、今までは必要としていなかったマスクが、コロナ禍になり希少価値が高まり、値段も高くなり、転売ヤーまで増える始末でした。

実はこれらの全ては、ある法則のもとに成り立っています。

法則というものは、必ずしも正しいものではありません。

しかし、先人たちの知恵と知見が集約され、さらに長い年月をかけて精査されてきたものだからこそ、説得力も汎用性もあるものになっていくのです。

今日はそんな法則のいくつかを紹介します。

パレートの法則

パレートの法則

パレートの法則と聞くと聞いたことがないかもしれませんが、働き蟻の法則というものを聞いたことがないでしょうか?

それは、このパレートの法則からきているものになります。

パレートの法則とは、全体の2割の部分が重要な役割を担っており、全体の8割部分を占め、残りの8割が余っている2割部分をこなすという法則です。

働き蟻の法則で言うと、ある職場の2割はよく働き、その職場における仕事の8割を担っているが、残りの8割は2割の部分しか担っていないと言う法則です。

これだけ聞けば、なんとも不平等な印象を受けるかもしれませんが、このパレートの法則は、全てにおいてではなく一部分において適用されるものになります。

どうい言うことかと言うと、例えばある人はAというジャンルに対してスキルを持っているため、Bというジャンルには疎いところがあるとします。

この時、Aというジャンルにおいては8割をこなすことができますが、Bというジャンルにおいては2割の部分しかこなすことができません。

このように、人によって得意不得意や長所短所があるため、どうしても自分のできることに目がいってしまいがちですが、実は全員がどちらにもなりうるものなのです。

これがパレートの法則です。

アンダードッグ効果

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サッカーの試合において、カメルーンとブラジルの試合があった時、圧倒的に負ける可能性のあるカメルーンの方を応援したくなりませんでしょうか?

それ以外にも、何かのアニメや映画において負けそうになる悪者に同情心を抱いたりしませんか?

人は無意識のうちに不利な状況にあるものに、同情票を集めてしまう習性があるのです。

人は、自分の弱みや嫌なところを隠し通そうとすることが多いですが、実はこのウィークポイントを開示してこそ、共感や票を集めやすくなるのです。

これは、多くのプレゼンターが利用しています。

彼らの言葉の節々には、思わぬところで自分の弱さを見せるところがありますが、それをカバーするほどの自信と実績があるので、そこを上塗りにしつつも、さらにその功績をよりすごいものへと装飾することができるのです。

これが、アンダードッグ効果です。

自分の弱みを出し方とタイミングを計れば、強みにすら変化しうるのです。

バンドワゴン効果とスノップ効果

成長 グラフ

最後にバンドワゴン効果とスノップ効果です。

これら2つの法則は、相反するものとして耳にすることが多いのですが、実は両者ともに深く関係しあっています。

バンドワゴン効果とは、多くの人が持っていると、自分もそれを持っていないと不安になるという効果です。

一方、スノップ効果とは、周囲の人が持っていないとそこに希少性を感じ、価値を感じるというものです。

一見、反対の効果に感じるこの2つの法則は、実は片方の傾向が高ければ、もう片方の傾向も強いという研究成果もあるほどです。

つまり、大切なのは私たちがものの価値を決める時に、周囲の人の所有率を考えているかどうかにあります。

それが、周囲の人に左右されるような人であれば、必ず両方の法則に適用される人ということになります。

ここまで、いくつかの法則を紹介しましたがどれも必ずしも正しいというわけではありません。

ただ、先人たちの知恵と統計の結晶がこのように、ある種の人類の傾向を表しているのです。

ですから、これを知るか知らないかで大きく社会を見る目が変わります。

この法則に偏った、生き方をするのではなく、このような傾向があると頭にある状態で生きていくことで、ブレずにより自分の信念や想いを貫いて生きていくことができるようになるのです。


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